娚の一生 (3) (フラワーコミックス)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091330277

作品紹介・あらすじ

ここへ来て障害続出!ふたりの恋の行方は…!?

海江田の時に強引、時に優しい愛に、戸惑いながらも心を開いてきたつぐみ。まったりと良いムードでこのまま行くのかと思いきや、そんなつぐみのもとに、元カレからの思いがけないメールが届く…!ふたりの間で心が揺れるつぐみ。いったい彼女はどうするのか?ここでも海江田が男の懐の深さを見せるのか?波乱の末にふたりの恋路はどうなるのか?手に汗握る完結編第三巻。必見です。

【編集担当からのおすすめ情報】
大好評におこたえして、6月14日発売のflowers7月増刊「凜花」にてスピンオフを連載開始!第一回は西園寺真保さんの結婚話「拾う縁」。ちょっとマリッジブルーになってしまった西園寺さんの相談相手は…?

感想・レビュー・書評

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  • つぐみさんが成長して完結。

    海江田さんは人生を長く生きてらっしゃるから、物事の諦め方とか流し方とかを知ってる。
    だけど、つぐみさんはそういうことがあまり上手ではないほうで、仕事なら経験則があるから大丈夫なのに、恋や自分には自信がない。
    そんな彼女が、海江田さんの力を借りて成長する。

    子どもの時に周りより大人しかったり、精神年齢が高かったりすると、大人になる段階で大人になりきれなくなることがあるけど、まさにつぐみさんはそういうタイプ。
    人生において、子どもでいられる時間がある程度必要で、つぐみさんは海江田さんの前でやっと子どもになれたんじゃないかと思う。

    つぐみさんにとって、海江田さんはまさに人生を変えてくれた運命の人。
    そういう運命の人と一緒にいられることが人生にとってわりと重要。
    だから、きっとつぐみさんは何年も待った相手ではなく、ぽっと出の海江田さんを選んだのだと思う。

    自分にとっての“海江田さん”に思い馳せたくなる漫画。

  • 絵の綺麗さ
    ゆっくりとしたテンポ

    奇抜な設定なのに無理なく読めた。

    海江田に対して、だんだん心を開いていくつぐみ。
    でも、昔の恋人(不倫。別れられない。)が忘れられない。

    ↓↓↓以下、ネタバレ↓↓↓





    つぐみが誘拐されて、昔の恋人から救出されたり
    地震で町が壊滅状態になって、遠方に居る海江田が傷だらけで帰ってきたり
    最後がそんなトンデモ設定でガッカリ。

  • 中高年哲学科大学教授と、いろいろ疲れちゃった30半ばバリキャリの恋物語。最終巻。

    海江田氏、脚好きだな。
    というのは表紙の感想。
    3巻はかなり怒涛。あいさつ回りから旅が続いて、帰ってきたら誘拐騒ぎに不倫の清算と大地震が連続して、そのまま終わってしまった。
    海江田氏の好きはずっと真っ直ぐで、伝える努力も怠り無いもので、それは出来事ごとに描かれていたけれど、このお話ならもう少し日々の中でじっくり書かれても良かったような気がする。
    つぐみさんが、海江田氏になびいていく過程がもうひとつ無かったのが残念で。
    海江田氏の想いが見えるシーンは、結構あったのに。

    だがつぐみさんが簡単に応えられなかった心情として、自分で何でもできてしまう女性が、一人の人からの全力の愛情を恐れて、自分には何分の一しか向けてこない浮気ものとの不倫に走るという心情は、なんとなく納得行く気がした。
    ちゃんとした仕事をする女性なのに、不倫とかやってしまう女性って、現実にも結構いるけど、誰かが全力で向かってきても全力では返せない罪悪感が、そういう男を、恋を選ばせるものかと。
    男だと、恋ばかりには生きないということが普通に許されるから、ストレスにもあまりならないけど、女性はなんとなく仕事を優先に生きることに、男よりストレスをかけられてしまうのは、想像がつくことだから。
    だからなのだかなんなのだか、この中川くんのような類の男は、女が切れることがない。
    つくづく「敵」だ。

    そのようにも考えて「娚の一生」というタイトルの娚というのは、海江田氏であるよりは、つぐみさんなのではないかと思える。3巻ではなんどか、つぐみさんの仕事への姿勢で男になぞらえられていたし、その男らしい仕事である地熱発電の未来が、地震で浮上してお話に決着がつくあたりも、やはりこれはつぐみさんのお話だと思うので。
    まあ、娚という字は夫婦を意味するものではあるようですし、
    二人での一生という意味で、良いのですけどね。

    あああと、おばあさんが鍵を海江田に送った心情が、3巻まで行って少し得心できたような気がします。
    生きているうちに鍵を送ったので、何か変な気がしたのだけれど、これはまあ、死期を悟ってのことなのでしょうね。
    自分が死んで寂しい方向に開放される海江田氏と、簡単は幸せを得られそうにない孫娘をよく理解した上での行動だったのでないかと。
    つぐみさんが海江田氏に惹かれだしたところで、おばあさんの代替品である疑いに囚われそうかとか思ったりもしましたが、おばあさんと海江田氏の気遣いを考えると、そういうのは要りませんね。

    とにかく、3巻という短い間でしたが、楽しませてもらいました。
    いろいろ望むところも多いけれど良い漫画でした。

  • つぐみの思い込みの強さが解消されるきっかけが地震て。
    そんだけの大事がないとなかなか今まで積み上げてきた価値観は変えられないのかもしれないけれど。

    チラチラと出てくる元カレよりも、海江田さんの方が本当の事を言ってるのは明らかなのに!とちょっとイライラしました。そういうのは当人には気付きにくいものでしょうけど、、

    つぐみが愛される事を信用出来ないことが海江田の優しさに安心してるって事になるのかはよくわからないけど、「与えられるもの」を大事にしないといけないことに気付いたところが印象的でした。

  •  地震の件は兎も角、そもそも誘拐ネタはについては、?と言う他はないところではあるが、ラストはほっこりする形で〆られて良かった。
     2巻中盤あたりから、漸く海江田教授の心根の感情が理解できて、興味を持つことが出来たが…。

     しかし、やはり1巻時点の彼には魅力は感じないところ。ところが枯れ選の女性人気はあるわけで、この意識の差はいったいどういうところから来るのか?。

     自分を見つめ直すには、格好のマンガだった。

  • すっかりこのペアに慣れた。
    というか好きになってきた。

    畜生、50のおっさんがかわいい。
    方言がいい味出してる。

  • 世の中のおやじは滅びろ!と常々思っている
    おじさん嫌いな私…

    海江田も最初は
    無粋なやつだ!デリカシーのない!
    なんでそんな言い方!…と文句たらたらだったくせに
    最後の方では、悔しいけれど…
    こんなおやじなら、地球に残っていてもいいかも…
    そんな風に思ってしまった。

    そもそもおやじだって若いころは、男だったんだよな~
    「おやじ」じゃなくて。
    そう、その人の若いころを想ってみたくなる
    そんな魅力があったかなと。

    レビューを読んでると20代の方で
    なかなか結婚に踏み切れない主人公にイラッとする
    と書いていた人もいたけれど

    30代以降になれば、主人公の気持を
    もう少し分かるようになるんじゃないかと思う。
    生きてきた年数もそこそこ重ね、これから生きていく年数もそこそこある
    そんな中間的な状態を生きている時は
    色々考えるものなのだ。

    でも、最終的に
    2人が良いコンビネーションを築きあげてこられて
    見ているこちらも安心というか
    ちょっぴりそんな二人の間の空気感を羨ましいと感じた。

  • とりあえず、じじいに興味はないなぁ。
    ということがわかったんだけれど、
    大人の包容力とか安心感とか
    いいな…と思いました。

  • 「早よおいで 腕疲れる」と言われてみたいものであります。

  • 初老の王子様・・・

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著者プロフィール

鹿児島県出身。1988年『待っているよ』でデビュー。代表作は『娚の一生』『姉の結婚』。

「2018年 『キスする街角』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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