式の前日 (フラワーコミックス)

著者 :
  • 小学館
3.87
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感想 : 696
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091345851

感想・レビュー・書評

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  • 絶望的につまらなかった。朝日新聞の書評にまで載っていて、期待して読んだだけに「こんなにつまらなくていいの?」という突き抜けた失望感があった。
    もう「このマンガがすごい(売りたい)!」はいい加減にしろよ!まともなマンガが入っている確率が低すぎるだろ!打率2割も行ってないぞ!

    冗長で目が滑る会話、作為の跡が見え透いたミスリードが非常に鬱陶しい。オチを描きたいだけ、タネあかしをしたいだけというのが上滑りしており、描くべき心理描写そのものは欠落している。
    超常現象(幽霊)が常にオチになっているのもワンパターンで先が読める。幽霊を出して落とせば切ないというのもデウス・エクス・マキナ的な説得力のない、都合のいいやっつけ感を感じてしまう。それがこの作品の最も気にくわないところで、幽霊の出し方がいかんともしがたく雑すぎる。
    死者と会話したいというのは人間の悲願だ。だからこそ幽霊を易々と、「感動」「切なさ」「良い話」という記号的結末に収斂させるための舞台装置として出すのはすごくダメだ。「死者と会話などできない現実を覆してまで創作上で会話させる意味」という死への配慮や畏怖の線引きが感じられない。幽霊がただの狂言まわしなのだ。現実の人間と何ら変わりない、隔たっていない。作者が言いたいことを言わせてフッと消すことができる、便利な使い捨ての道具のような扱いになっている。作者が大事な人を亡くしたことがないことがよく分かってしまう。

    この辺りの雑さのせいで死や結婚に対する現実味(アクチュアリティ)が全くない。切なさをてらっているだけで、体験者ならではの見識に基づく作劇というものの匂いが一切漂ってこない。「モノクロ兄弟」での壮年の双子も、どう見ても20代の若者だ。それが話の設定のためだけにオッサンのメイクをした格好である。

    漫画文法も全くできていない。コマ割と視線誘導がとにかく下手で「喋っている人物の顔の正面と、会話相手の人物の後ろ姿を交互に描く」場面が非常に多い。結果、登場人物の顔を分断的に行き来するだけの「顔マンガ(バストアップしか作画されないマンガ)」になってしまっている。

    会話もありきたりの少女漫画以前のレベルでどちらかというと同人の臭いが濃く、現実感(アクチュアリティ)や実在感(リアリティ)に著しく欠ける。一体どうしてこんな作品が評価されているのか疑問を抱かずにいられない。
    漫画ばかり読んでいるような書評員の感性がズレているのが仕方ないことだが、それに流されて「絶賛の雰囲気」を作っている層が厚すぎて唖然としたというか、呆然としたというか、愕然としたというか。

  • 私が下司なだけかもしれないけど。
    一話目から、近親相姦臭が漂い気持悪かった。
    全話読み終わる頃には、不快感ともやもやと、何とも言えない苛立が。
    「男とか女とか関係なく友情で成り立ってるんだー!」と言っていて、最後ぐちゃぐちゃな人間関係になった友人グループを思い出した。

  • 普通かなあ。期待してハードル上げてしまってたかも。作者さんの「自然な漫画」を目指す意識が透けて見えるのが、気になってしまった。

  • 自分には合わない
    期待していた分 好きになれない

  • 題名に惹かれてポチしてしまったが、
    面白くない。途中で終了。

  • んー注目されてたので購入してみたけど、いまいち入り込めなかったなぁ。

  • 読んで見たい気はするが表紙絵が、シリアス系エロ漫画っぽくて少し引いてる。

    --
    読んでみた。

    あとでゆっくり書こうと思うけど、あんまりよくないよ。

    最初の3話しか読んでないけど、この作者は、最後のどんでん返しのオチが無いと漫画かけないんじゃないかな。こんなのりで長編がかけるもんなんだろうか。

    とにかくこの式の前日は、いま無茶苦茶に話題になっているといえる。それで、無茶苦茶に話題になるってのは、まあ無茶苦茶に話題になるなりの漫画なのである。漫画として素晴らしいか素晴らしくないかは別として、とにかく無茶苦茶に急激に話題になるなりの漫画である。それで、急激に話題になるってのは、その時点でその作品の性質自体が限定されている。

    漫画に限らず、芸術作品というのは、理解に時間がかかるものがある。それで、後世に長く語り継がれる名作と呼ばれる作品は往々にして理解されるのに時間がかかることが多い。これだけ急激に話題になるということは、まず第一に言えることは、この作品は「理解しやすい」ということである。

    「理解しやすい」ということはとても素晴らしい。けれども書いたように、「理解のしやすさ」と「作品の寿命の長さ」は一致しない。もう少し書くと、「話題性」には「即効性の刺激」が必要であり、この漫画はそれを持っている。「即効性の刺激」は長持ちしない。

    でもまあ「即効性の刺激」は好まれる。何も考えなくていいから。この作家はある匂いをまとった「即効性の刺激」を含む漫画をそれなりにかいていくのだろう。けれども僕が求めるタイプの漫画ではないので、もう手にはしないかな。

    --
    なんか全体的に2chまとめで読んだことのあるようなストーリーというかネタなんだけど、参考にしてるのかな?もし参考にしているとしたら、余計にこの作者の今後を案ずる。「即効性の刺激」を起用に作るのは得意なようなので、それを生かしていけばいいのかな。

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