式の前日 (フラワーコミックス)

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著者 : 穂積
  • 小学館 (2012年9月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・マンガ (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091345851

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式の前日 (フラワーコミックス)の感想・レビュー・書評

  • 2012年発表。


    ネットからの口コミで話題となり、
    発売後3日で増刷、
    3ヶ月で初版部数の20倍を突破、
    「このマンガがすごい!2013オンナ編」にて第2位に選ばれた、
    新人作家による
    泣ける読み切り短編漫画。


    友達からの薦めで読んでみたけど
    噂に違わぬ面白さ。


    絶妙な間を効果的に使った
    映画的なカット割りと、
    すべての作品に
    ちょっとしたドンデン返しが用意されてるのが上手いですよね。

    また一話の後日談を
    さり気にラストに持ってくる構成も心憎い。



    感慨に耽る女と
    クールを装う男。
    結婚式の前日を共に過ごす
    二人の絆を描いた表題作
    「式の前日」


    7歳の少女と家を去った父親の
    一年に一度の
    秘密の触れ合いを描いた
    「あずさ2号で再会」


    学生時代お互いに同じ人を好きになった双子の兄弟が
    10年ぶりに再会し、
    当時の彼女への想いをさぐり合うが…
    「モノクロ兄弟」


    母親に捨てられ
    励まし合い生きてきた
    ジャック&ベティ兄妹に
    農場のかかしが起こした奇跡とは…
    「夢見るかかし」


    親戚の女子中学生を預かることになった孤独な小説家は、
    その頃から
    死んだカラスの夢にうなされるようになる…
    「10月の箱庭」


    姉が病院に運ばれたことをなんとか伝えようと試みる
    拾われ猫だったが、
    弟は相変わらずなマイペースで…
    「それから」



    などほとんどの作品が死者や家族や身近なものとの
    目には見えない絆を描いていて
    じんわり沁み入ります。


    中でもお気に入りは
    ベテラン小説家のショートショートの如き切れ味の
    ドンデン返しにやられた
    「式の前日」と

    切ない真実が
    いつまでも余韻を残す
    「あずさ2号で再会」

    そして猫の視点が妙にツボだった
    ラストの
    「それから」かな。



    例えこの世で生を全うしても
    誰の魂も、どんな想いも
    消えてなくなるわけじゃない。

    中でも唯一家族だけは
    儚さのない繋がりで、
    いい意味でも
    悪い意味でも
    決して断ち切ることのできない鎖のようなものなのかな。



    老若男女問わず受け入れられるであろう
    懐の深い作品です。
    (思わず手にとってしまう表紙や裏表紙のカバーデザインも秀逸)

  • あちこちで泣けると話題の本だったので手に取ってみた。
    泣けるって前評判の高い本て外すこととが多いんだけど。
    ・・・、いや~やられた。
    表題作、2回読んで2回とも泣いた。
    狙ってる感はありありなんだけど、漫画だしね許されるよね。
    この短さで起承転結があってオチも外さない。

    内容はどれもこれも死者と何らかの絡みがあるけど、けっして暗いわけじゃない。
    どちらかと言うと前向きな短編ばかりだ。
    サクッと読めて嫌みもなく誰かにお勧めしたくなる本。
    いいね、こういうの。

    個人的には「モノクロ兄弟」が結構好きかな。

  • ラーメン屋で手に取っていたら、どんぶり引っくり返しそうになって、どこかの角に足をぶつけていたかもしれない。
    喫茶店で読んでいたら、むせて珈琲が鼻にはいって痛い思いをしたかもしれない。

    『あずさ2号で再会』がお気に入り。
    タイトルのつけ方に始まり、細かいところすべてがうまい。

    『式の前日』がデビュー作であることに驚き。

    新人とは思えないクオリティの高い短編集。
    日常のぬくもり、人生のおかしさ、心の機微が丁寧に描かれる中に不意打ちでおとずれるセンス・オブ・ワンダー。

    ブクログのタイムラインに頻繁に現れるので気になっていた。
    さりげなく偶然を装って誰かに手渡したいマンガ。

    『10月の箱庭』も奇妙な味わいで、じわじわ沁みてくる。

  • あずさ2号が好き。ショートムービーのように余韻のある作品群。

  • 話の構成の巧い人だな。「起」「承」で、こんな感じの話なのかなと決めつけてしまうと、「転」「結」でその予想が見事にひっくり返される。6つの短編の半分はきょうだいがテーマに描かれているけど、個人的にはあまり入り込めなかった。好みは分かれるな~。読む前に期待しすぎちゃったなというところはあります。そんな中でも一番好きなのは「あずさ2号で再会」。予想の覆され方があまりに鮮やかで…!父と娘の関係の描き方にじわっときますね。
    この後に描かれた「さよならソルシエ」の原型のようなものがそこかしこに感じられました。

  • 絶望的につまらなかった。朝日新聞の書評にまで載っていて、期待して読んだだけに「こんなにつまらなくていいの?」という突き抜けた失望感があった。
    もう「このマンガがすごい(売りたい)!」はいい加減にしろよ!まともなマンガが入っている確率が低すぎるだろ!打率2割も行ってないぞ!

    冗長で目が滑る会話、作為の跡が見え透いたミスリードが非常に鬱陶しい。オチを描きたいだけ、タネあかしをしたいだけというのが上滑りしており、描くべき心理描写そのものは欠落している。
    超常現象(幽霊)が常にオチになっているのもワンパターンで先が読める。幽霊を出して落とせば切ないというのもデウス・エクス・マキナ的な説得力のない、都合のいいやっつけ感を感じてしまう。それがこの作品の最も気にくわないところで、幽霊の出し方がいかんともしがたく雑すぎる。
    死者と会話したいというのは人間の悲願だ。だからこそ幽霊を易々と、「感動」「切なさ」「良い話」という記号的結末に収斂させるための舞台装置として出すのはすごくダメだ。「死者と会話などできない現実を覆してまで創作上で会話させる意味」という死への配慮や畏怖の線引きが感じられない。幽霊がただの狂言まわしなのだ。現実の人間と何ら変わりない、隔たっていない。作者が言いたいことを言わせてフッと消すことができる、便利な使い捨ての道具のような扱いになっている。作者が大事な人を亡くしたことがないことがよく分かってしまう。

    この辺りの雑さのせいで死や結婚に対する現実味(アクチュアリティ)が全くない。切なさをてらっているだけで、体験者ならではの見識に基づく作劇というものの匂いが一切漂ってこない。「モノクロ兄弟」での壮年の双子も、どう見ても20代の若者だ。それが話の設定のためだけにオッサンのメイクをした格好である。

    漫画文法も全くできていない。コマ割と視線誘導がとにかく下手で「喋っている人物の顔の正面と、会話相手の人物の後ろ姿を交互に描く」場面が非常に多い。結果、登場人物の顔を分断的に行き来するだけの「顔マンガ(バストアップしか作画されないマンガ)」になってしまっている。

    会話もありきたりの少女漫画以前のレベルでどちらかというと同人の臭いが濃く、現実感(アクチュアリティ)や実在感(リアリティ)に著しく欠ける。一体どうしてこんな作品が評価されているのか疑問を抱かずにいられない。
    漫画ばかり読んでいるような書評員の感性がズレているのが仕方ないことだが、それに流されて「絶賛の雰囲気」を作っている層が厚すぎて唖然としたというか、呆然としたというか、愕然としたというか。

  • ふーしぎーな
    いーきもーの
    だーからー!



    はい。
    不思議なものです、女の子は!

    多くの感動の書評を読み
    日頃あまりコミックを読まない私も
    思わず本屋さんで
    手にとっちゃいました。

    『綺麗すぎるだろー!!』

    ってのが初回読みでの感想。

    逆に自分の汚れに落ち込んだり。

    だけど
    やっぱり
    何かを求めてる。

    “家族愛”
    “姉弟・兄弟・兄妹愛”
    “かかし?カラス?猫?愛”

    そう!
    愛だ!!

    2度目は
    卑屈な自分から
    素直な自分で読み終え
    …涙が溢れた。

    きっとこうして
    何度も何度も読み続けるんだろうな。

    そして
    コミックならでは
    絵の作風も素敵だし
    話話毎のイラストが
    ペアになっていたりと
    随所随所で
    思わずほっこり♪
    させられちゃいます。

    素敵な作品に出会えて良かった♪

  • 友達から、これ好きだと思うよと貸してくれたので読んだ。少女漫画なジャンルはあまり読んだことがなかった。というか少女漫画だからやめておこうかなーといって、そもそも自分からは読まなかったのだけれど、食わず嫌いはよくないなアという気持ちになった1冊だった。色んなくくりに囚われて目をつぶってしまうのはもったいない。
    どの短編も、登場人物たちの空気感がとてもよかった。描画がとても素敵に表現されていて、優しい世界が広がっていたなあ。特によかったのは、式の前日。たくさんいいことも辛いこともあって、その先のお話なんだっていうのが伝わってとてもよかった。

  • 短篇集。
    どれもちょっと切なくて、最後になるまで本当の話が見えなかったりして、読み返したくなるものばかり。
    面白かった。
    この人の他の漫画探してみようかな。

  • ドラミっち推薦。連載漫画が長編小説、4コマ漫画が俳句とすれば、これは短編小説集にあたる。少しだけファンタジックな、日常の情景の読みきりが6編で、おトク感。人物の画は一辺倒でも、コマ割りとか、同じコマの繰り返しとか、なんというか間(ま)の取り方がうまい。行間ならぬコマ間を読む楽しみがあるとは、コミックも文学になってきた。好きなのは「式の前日」と「夢見るかかし」。前者は鮮やかなラストの叙述トリック、後者は伊坂オーデュボンちっくな擬人ファンタジー。ゴッホの作品も読んだらちょーだい、ドラミさん。

  • 表題作の『式の前日』 良かったです。てっきり式を迎える二人かと思っていたら…。ほんの20ページ足らずの作品なのに二人の深い思いが伝わりました。
    『あずさ2号で再会』も好きです。こういう話の描き方がとても上手い作家さんだと思います。セリフのないコマが雄弁に物語っていて、余韻が残るというか忘れられないというか…。
     そしてこの本で一番好きなのは『それから』で卓袱台の上で、でろーんと寝そべっているニャンコ。そのニャンコから見た『式の前日』の姉弟の『それから』。人間くさい一冊でした。

  • 短編なので手軽に読めた。
    ショートショートのように結末で驚かされるような話がちらほらあったが、そこがまたツボだった。

  • タイトルからして結婚がテーマなのかしら…?と思うがそうでもなく、どちらかというと「死」がテーマなんじゃないかと思う。
    どの話も、○○だと思わせておいて実は…みたいな展開になっているので考えながら読むのも楽しかったです。(特に後半はミステリチック)
    個人的には「あずさ2号〜」がお気に入りです。

  • 「式の前日」「あずさ2号で再会」「モノクロ兄弟」「夢見るかかし<前編・後編>」「10月の箱庭」「それから」を収録。
    やっと見つけた!最後の1冊…。表題作を2度読みしてから「あずさ2号で再会」を読む、思わずしちゃいました。想定外のどんでん返し、そりゃ確認したくなりますよ。絵も演出も、新人とは思えない上手さだと思う。特に髪の描き方が好き。「あずさ2号で再会」が1番のお気に入りかな。2度読み、表題作よりこちらの方が切ないはず。全作品、登場人物たちの関係が恋愛でないのが良かった。他のお話も良作ばかりで、話題になっただけはあります。カバー下も好き、購入した方はぜひチェックしてみて下さい。

  • 心にじーんとくる一冊だった。
    あらすじと帯に誤りはなかった。
    ほんとに短編でこんなに心に訴えかけてくる漫画を読んだことはわたしはない。出会えてよかった、ありがとう。

  • 心の細かい動きが美しい線とセリフで書き出されていて、じんわり身体に染みてくる。これは必読。

  • 何度も何度も読んでる。
    映画みたいな漫画だなって思う。

    大切な人がいる人生はきっと豊かだ。

  • 話題の穂積さんのコミック、ようやく読みました!
    2年連続でこのマンガがすごい!にランキングされるだけの実力はあるなーと感じました。

    どの物語も予想通りに進まない。あ、そういうことなのか、そういう風な角度から見てるのか、と驚かされました。視点とか感覚が違うし、読ませ方が上手い人という印象。

    表題作の「式の前日」や「あずさ2号で再会」がなんだか切なくて好きです。2度読めば違う視点から読めるのもいいなって。

  • 普通の人々の人生の一場面を切り取って、心にじ~んと来るような味付けをした普通にイイ話…だけじゃなかった^^;どれも最後の方で意外性が。自分的には「あずさ2号で再会」が一番印象に残りました。うるうる。

  • 小説のようだった。読み手がボタンのかけちがいを楽しむ作品

  • 「泣ける」とか「ベスト漫画」的なキャッチをみたりしたわけではなく
    何の予備知識もなく読んでみましたが、すごく良かったです。

    泣けるわけではないので、泣ける!!という文句に期待して読もうと思うなら
    止めておいた方がいいと思いますが
    良い漫画が読みたいという人には絶賛オススメしたいです。

    最後に「え?!そういう設定だったんだ?」となって
    もう一度最初から読み返してしまうような短編が詰め込まれています。

    何でこいつこんな反応なんだよ…と思っていたのが
    最後になって「あぁ~そういうことね。だからか」となるのはなかなか気持ちいいものです。

    淡々としているけれど
    その物語の奥を読み取ろうと読者側が少しの努力をすれば
    話がとても深くなります。

    自分が似たような体験をしていれば
    おそらく、泣ける内容にもなるのではないかと思います。

  • 期待しすぎたせいか、細かい所の荒さが気になって楽しみきれなかった。

  • ネットで話題になってたなあ、とフリマで50円で売ってたので買ってみた。太陽の下、子供達を公園で遊ばせて、私はベンチで読んだ。こらえてもこらえても涙が溢れてきた。木漏れ日も人々の笑い声もあったかすぎて苦しくなった。帰宅して、最初の2話をもう一度読んで、今度は思う存分泣いた。

  • 表題作品を本屋で試し読みし、気になったので購入。
    どのお話も色々な意味で心に来ました。
    特に気に入ったのは「式の前日」と「あずさ2号で再会」かな。
    何回も読み返したい作品だと思うし、人に勧めたい作品だと思います。
    ところで穂積先生は男前な男性を描くのがお上手でいらっしゃる。

  • 珠玉の短編集と言って良いだろう。
    表題作は、淡々と、しかし、印象的なシーンが続き、最後に意外な結末。解釈し直して、再読。
    次の話は、次は…と、読み進んでしまい、それぞれ二度読みしてしまった。

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