- Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091395603
感想・レビュー・書評
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作者が袖にて言う通り、「絵も顔も変わ」っている。
やたらエドガーが分別臭そうな顔をしていたり、中年女性の業が戯画化されていたり。
しかし作品の根底を流れる優しさは変わらず。
p.38「泣いていいのに」
エドガーはブランカに言うと同時に自分にも(、つまりは生きとし生けるものすべてに)言っている。
これは他の作者、他の作品ではあり得ない優しさだと思う。(従来の非情さよりも優しさが前面に出てきたか)
さらには、
p.177「アランがいないと、ぼくは幽霊になってしまう」
これはもはや愛であり恋であり執着であるという意味で、人類すべての尊くもあり醜くもある感情すべての吐露だ。
萩尾先生の創作における真面目さ・律義さ・厳密さは大変に好もしい、そして心強い、と思った。
(浦沢直樹の漫勉で、媚びへつらいネームバリュー関係なく、見てよかったとしみじみ感じ入ったのは、萩尾先生の回。)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第二次世界大戦の頃の話。
ポーの一族の関係や村の成り立ちなど、核心的な話でした。
さすがにだいぶ絵が変わっていて、線がはっきりしていました。
昔のふんわりとしたやらかい線と、ふわふわした雰囲気がとても好きでした。
昔のエドガーの方が見惚れる程の魅力があったなぁ、と思ってしまった。 -
1940年ロンドン空襲を逃れてイギリスの田舎へ。ドイツから来たブランカとノアの姉弟、別の一族の叔父、空間を移動する力を持つスラブの一族のファルカ。
40年、お話の中では短い時間、千年以上も続いているんだから。でも読む側、描く側にとっては結構大きい。 -
迷わず星5をつけるファンの皆さんが多いなか、自分はちがうのだなと、しみじみ感じた。どうして諸手をあげて称讃できるのか、そうした大称讃レビューが大多数なのか、理解できないままだ。
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母親が萩尾望都さんのファンなので、書店で見つけて買って帰った。喜んでもらえたので良かった。
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懐かしくはあるが昔の魅力を想像力で補っているようなところがあって,エドガーなどもっと魅力的だったような気がする.でも,物語はここに来て新たに分かったこともあり,少し驚いた.それでも次が待ちどうしい.
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宝塚観劇の予習として、旧作(?)から続けて読んだ。
絵がずいぶん変わっていて登場人物達が同一に見えなかった。
私には画風とともに作品の雰囲気自体も変わってしまった感じがするけど、他のレビューをみているとそうでもないみたいで、昔からのファンの方には昔のままの世界が広がっているのだろうかなぁ、と不思議。 -
自分の中の吸血鬼好きのルーツでした。イメージで美化しすぎていた分少しがっかりしたのかな。残念。