- Amazon.co.jp ・マンガ (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091514134
作品紹介・あらすじ
▼第35~46話●主な登場人物/小野寺プンプン(普通の中学生。バドミントン部に所属。旧姓・プン山プンプン)、田中愛子(小学生時代に好きだった女の子。2年間会話は一切なし)、小野寺雄一(プンプンの叔父。プンプンたちと同居中)●あらすじ/プンプンの叔父・雄一は5年前、陶芸教室の教え子・八木の高校生になる娘と親しくなっていた。デートの最中、彼女は妊娠・堕胎を経験し、そのことで今は母親に軟禁されていると打ち明け、雄一に助けを求めてきた。考えのまとまらないまま、雄一の部屋で2人きりになったとき、彼女は突然雄一の体を求めてきた。少女の若い体にそそられつつも、冷静さを保とうとしていた雄一だが…(第35話)。●本巻の特徴/ついに明かされる雄一の過去。いったい彼に何が? 一方、プンプンの所属するバドミントン部では、矢口先輩が大会決勝に。愛子をかけた運命の一戦を、プンプンは見守ることしかできないが…? 「ビッグコミックスピリッツ」に移籍後も、その独特な世界観が大好評の最新第4集!!●その他の登場人物/小野寺プンプンママ(プンプンの母親。離婚後も性格は相変わらず。若干アル中)、大隈翠(喫茶店で働くフリーター女子。元・看護師)、矢口(バトミントン部の先輩。愛子と付き合っている)、小松(プンプンの同級生。バドミントン部では勝ち負けに執着)、神様(プンプンの悩みを聞いてくれる存在。“神様神様チンクルホイ”と唱えるとやってくる)
感想・レビュー・書評
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4巻を読んだこの日、東京では雨が雪に変わりました。土砂降りのシーンで始まる4巻の冒頭に、何か運命めいたものを感じたnaonaonao16gは、BGMに雨の音を選びました。AppleMusicは便利です。雨の音だけを集めたプレイリストがあるのです。
naonaonao16gはもともと、計画を立てて、この作品を読もうとしていました。
全13巻。
約2週間で読み終わるなと、そう踏んでいました。
なのでnaonaonao16gは、できるだけ早く全巻揃えようと書店やブックオフを駆けずり回り、かなり早い段階で全巻揃えたのです。
しかしです。
3巻読了後から、次の巻に手を伸ばすのが怖くなってしまったのです。
続きを読むことが、知ることが、とてもとても怖くなってしまったのです。
はじめは、3巻を読んでいる時にいつもより多めにお酒を飲んでいたからあまり内容が頭に入ってこないのかな、だから読了後にこんなに疲れるのかな、とか思っていたのです。
しかし、やはり、そうではありませんでした。
この作品は、確実にnaonaonao16gのメンタルに、ぐりぐり、ごりごりと、音を立てて侵略してきたのです。
「生きる」ということに、常に疑問を持って生きている人であるれば、一度は神様に聞いたことがあるでしょう。
「神様、なぜわたしは生きているのでしょう」
きっと、神様は答えてくれません。それは、自分で出すべき答えだからです。
naonaonao16gも、それを神様に問い続けた一人です。そしてある日、それでも答えをくれない神様に対して、諦めの感情を持ちました。
そして、こう結論づけたのです。
「人生とは、長い長い暇つぶしである」
そして、そんな答えを出した自分にうんざりしました。
なぜなら、仕事では、これからの未来を担う子どもたちに、生きることの素晴らしさを訴えかけているからです。
でもそれも、決して嘘では無いのです。しかし、生きることに対して諦めている自分と、希望を持って生きようとしている自分と、そのギャップと矛盾に、時折耐えがたいほどの苦痛を感じることがあるのです。
一体自分が本音では何を考えているのか。
それは、その本音の、おそらくは触れてほしくないところを刺激してくる奴に出会った時に、爆発しそうになるのです。
naonaonao16gは、結婚だって出産だって家族だって、持つ気はないとふるまいながらも、実はその機会に恵まれなかっただけなのです。だから、その触れてほしくないところを刺激してくるような言葉や表情、その言葉の裏に意図があった時に、絶望するのです。
自分は普通のことができなかった…でも、そんな可哀想な自分を素直に受け止めてあげることができないのです。だから、「普通ってなんだろう」とか話を逸らしたり、「結婚が全てとは限らない」と正当化したり、そんなふうにして生きているのです。それが自分の価値観に合った幸せであると思い込もうとしているのです。でも、本当は、普通が欲しいのです。本当は、誰かと特別な関係を築きたいのです。でも、実際それに近いことが起こると、怖くなってしまうのです。そして、自分から嫌われるようなことや、思っていることと違うことを、相手に言ってしまうのです。そしてまた、枕を濡らすのです。もう、こんな事は繰り返したくない、そんな風に思うのに、ちっともうまくいかないのです。だから周りに言われるのです。「一体どうなりたいの」と。naonaonao16gにも、それは分からないのです。いざ、手に入れたいものを手に入れると、途端に怖くなってしまうのですから。
4巻は、背徳感と罪悪感、孤独、欲望と落堕、人間という存在、幸せと絶望。それらがゴトゴトと音を立てて降り注いできます。まるで大きくて大きくて痛い、土砂降りのように。
naonaonao16gには、痛いほど理解できるのです。幸せ過ぎると不安になる気持ち、どこまでも堕ちてゆきたい気持ち、あなた以外、他に何もいらないって気持ち。
次回、5巻では「幸せ」について、自分なりに考えてゆきたいと思っています。お楽しみに! -
過去を引きずる雄一と踏み出せないプンプン。
どうするのがいいのか?選んだ結果は正しいのか?
みんな悩んでいる。 -
雄一さん何してんですか。
ファッション鬱なのか本気の防衛策なのかよくわからなくなったんですが、最終的にあんなことしたってことは本気じゃないのか?
そして愛子ちゃんの一途よりまっすぐすぎるところは怖くもあり可愛くもあり。 -
要するに、三角関係。
あ、これって夏目漱石の「こころ」じゃんと思った人は挙手。
人間の罪と性。
女性遍歴を繰り返してきながら、罪から逃れる理由を探すためだけに生きてきた雄一おじさん。
愛子ちゃんを手に入れるために、先輩の不幸を嬉しく思い、それに後ろめたさを感じるプンプン。 -
思考が悶々とする年頃
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雄一の過去おもしろかった
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暗かった
プンプンも、おじさんも、愛子ちゃんも。
非現実的だけど
全て現実味をおびてて生々しい
ちょっと息苦しい
自分を理解してくれる人を探し続けられる愛子ちゃんは強いなぁ
なんて思った
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「優しい家族がいるのにさらに愛情を求めるなんて欲張りだと思う。どんなに好きで彼氏彼女になったとしても、きっと永遠に他人以上の存在にはなれないんだ。
余計なものは全部捨ててただ、あたしだけを見ててほしい。」
「あの人はきっとあたしなんかいなくてもひとりで幸せになれる人なんだ。結局またあたしはひとりぼっち。たった一人でいいから、頭のてっぺんからつま先まで1ミリの間違いも無いくらい完全にわかり合いたい。その人と二人きりになれるならら他にはなにもいらない。もしその夢が叶うなら、あたしはその瞬間に死んでもいい。」 -
うーん……なんだかついていけなくなってきた?
俺は弟に子供も結婚も任せて、自由気ままに生きてるし、男と女では世間からの見られ方やプレッシャーなどは全然違う...
俺は弟に子供も結婚も任せて、自由気ままに生きてるし、男と女では世間からの見られ方やプレッシャーなどは全然違うので、勝手なことは言えませんが…
普通や常識や正義なんてものは見方1つで
全くの正反対になってしまうような曖昧なものだと思うので、そんなものに振り回されずマイペースでいいと思います。
ぷんぷんもマイペースでゆっくりいきましょう!
いつもコメントありがとうございます。
男とか女とか、すごくそういうのに振り回されたくないのに、結局振り回さ...
いつもコメントありがとうございます。
男とか女とか、すごくそういうのに振り回されたくないのに、結局振り回されて、とても生きづらい日々です。
自由は賜物です。でもそれでいいのと問われた時に、自信を持ってイエスと言えない。
まともかまともじゃないかなんて関係ないのに、どこかにまともでいないといけないって自分がいて、もっと自由に生きることを踏み留めてる。
いい子でいないといけない、普通じゃないといけない、って、それが消えてくれないとずっとこの苦しみの中にいる気がします。
プンプンを最後まで読んだ時に、少しでもこの苦しみが消えたらいいなあ。
すみません、いただいたコメントとずれた返信を。
お許しください。
少しでも吐き出しちゃってるください
少しでも吐き出しちゃってるください