- Amazon.co.jp ・マンガ (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091521224
感想・レビュー・書評
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カルト教団の教祖にマインドコントロールされた信者らを
デプログラミング(脱洗脳)する術に長けた男=曜堂哲夫と、
組織が潰滅し、自由になったにもかかわらず、トラウマに縛られる少女=成田湊の共闘。
ちょうど1冊ずつが長い1話になっていて、
①巻は、湊が心の傷は癒えないながらも理性を取り戻すまで、
②巻は、哲夫と湊がビジネスで、ある少女を奪還する過程で起きた事件。
シリーズ化しようと思えば同じスパンで続けられそうではあるけれど、
ダラダラ長くなるより2巻で終了してよかったのかも、という気もする。
雑誌連載は1996-1997年だったそうで、洗脳と逆洗脳というテーマは
オウム真理教が起こした一連の事件と、その顛末を踏まえて構想されたのかな?
と思った。
個人的には、異界やあやかしとの接触を扱った物語や都市伝説系ホラーなどより、
こういう、人の精神を支配する、心を弄ぶものを描いた話の方が数層倍
怖いというか気色悪くて虫酸が走るし、吐き気がする。
アクション満載で読みやすく、面白かったけど、結構疲れた。
米本和広『カルトの子』を思い出した。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
デプログラマー:脱洗脳者:全ての心理に背を向けた男「背理」VSカルトの話
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一人の人間を綺麗に描けている。少年期からの疑問、終末を願う思想、友人との決別、他者によりかかる鏡写しの愛情。
もっと読まれるべきだし、評価されるべき作品。
打ち切りぎみなのがちょっと勿体無い。でも良い作品です。