- Amazon.co.jp ・マンガ (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091720108
感想・レビュー・書評
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主人公に庶民的(そして現代的)な諸葛亮をすえ、女性的な優しい視点で描かれた三国志。
合戦のシーンはほぼないし、ひげと筋肉の男性陣がなんだか浮きまくっているのですが、読みやすく面白い作品でした。徹底して人の心の痛みに寄り添おうという視点がいいですね。
マクロ視点からの正義を語る曹操と、ミクロ視点からの正義を語る諸葛亮の対立(合成の誤謬)を描くのかと思っていたら、物語の割合序盤で曹操の正義の方を否定されてしまったのでそこは少し残念でした。
ホウ統がまたかっこよくてね。
馬超生存・馬謖生存はびっくり。
この作品の司馬懿はクーデターを起こしそうにないが、諸葛亮の死で終わる作品なのでこれでいいのでしょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
女性視点で組み直した物語が瞠目すべき出来になることは多いが、本作に関しては熱量の少ないモヤっとした印象。
みんな良い人、の作品は心温まるのだが、それでは三国志は描けない。 -
時の地平線、完結です。
戦うことがきらいな三国志。まあ、無理矢理な部分もあるけれど、それで一貫させたのはすごい力だと思います。
数ある三国志のなかで、また、新しいページを開いた三国志だと思います。
北方三国志と、これとは、真っ逆さまに違うけど、どっちも好きですね。
まあ、ちょっと不満は、最後に英さんと孔明の新婚家庭の様子がまったくなかったことかなぁ。でも、きっと、人にまかすことができない孔明ですので、実際も、こんな風に働きづめだったのかもしれません。
今回の劉禅は、お馬鹿でないです。
そして、魏延も、最後でけっこう泣かせてくれました。
蝋燭倒すのが魏延でなかったのが残念です。笑えたのに(不謹慎?)
乱世の終わり。それは、次の乱世までのしばしの休息にすぎないのかもしれませんが、それでも、その時間が出来るだけ長く伸びるように。
そう思うのは、とても正しいことだと思います。