- Amazon.co.jp ・マンガ (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091791382
作品紹介・あらすじ
萩尾望都が描いた「恋」のお話を集めた傑作短編集。
感想・レビュー・書評
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読みたい作品が収録されていることもあり、どうしてもどうしても欲しくなって探し回って購入。「珠玉」という言葉がまさに相応しい、最高のアンソロジーだ。
目的①「ママレードちゃん」そもそもこの短編が読みたかったことがきっかけだったのだが、ボーイッシュな女の子ママレードが恋とファッションに目覚める過程の瑞々しいこと!デザインを学んだモー様だからこそのファッション変遷史のページ、短いながら美しくて大好き。
目的②「ゴールデンライラック」&「まんがABC」
萩尾作品でもお気に入り上位の作品、先日読んだ羽海野チカとの対談で語られていたこともあり、猛烈に再読したくなった。いつ読んでも、胸の熱くなる名作!そして、「ゴールデン…」製作の裏側を明かした「まんがABC」、とても興味深く読みました。レアなエピソードを知ることができてよかったわ!
目的③「きみは美しい瞳」
これもずっと読みたかった短編。1980年代中盤の萩尾作品らしい味わい深いSF短編、夢鳥がかわいい。
目的④別冊「モーさま世界を行く!」
旅行エッセイをまとめた別冊、装丁がめっちゃめちゃかわいい!当時のヨーロッパの雰囲気が存分に味わえた。95年の台湾旅エピソードがお気に入り。
その他収録の短編は既読だが、「愛」という1つのテーマでまとまったものを読むとすごく新鮮。敢えてなのか、擬似兄妹ものや、やんちゃなヒロインものが多かったな。それぞれ読み比べてフムフムとしている。
ハードカバーで読むマンガもいいものだと今回思った。版型も紙質も違うだけで、既読作品の魅力が改めて感じられるのだ。発売時、「ちょっと高すぎるな」とすぐに買わなかった自分を叱りつけたい!でも、作品に出会うベストな時期は人それぞれなので、今この年で出会えてよかったのだと思っている。何度も読み返しています!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
電子書籍が発売されていたので拝見しました。
女の子のファンタジーです。
どれもワクワク感満載で現実逃避できますぞ(^^;
先が読めてても楽しい気分に浸れるイラストが盛り沢山。
更に末尾には不思議なトラベルエッセイも。
大満足でした! -
(2013.01.17読了)(2012.12.24入手)
「萩尾望都が描いた「恋」のお話を集めた傑作短編集。」ということですので、新作でも未発表でもなく、発表済みの作品から8つの作品を選んで、一冊にまとめ直したものです。
収められている作品は以下の通りです。
「ママレードちゃん」1972年
「妖精の子もり」1972年
「秋の旅」1971年
「6月の声」1972年
「オーマイケセィラセラ」1973年
「ゴールデンライラック」1978年
(「マンガABC」1978年)
「きみは美しい瞳」1985年
「ジュリエットの恋人」1991年
別冊付録で旅行記がついています。
「モーさま世界を行く」
イギリス、フランス、スペイン、イタリア、ソ連、台湾、といったところへ行っているようです。イギルスへは、語学留学で行ったいたんですね。ソ連旅行(1982年12月30日)では、乗っていた観光バスの事故で、怪我をして2週間ほど入院していたとか。
値段が高いので、マニア用というところでしょう。僕も自分では買えないので、かみさんが、クリスマスプレゼントとして買ってくれました。
イラストギャラリーには以下の作品が取り上げられています。
『ポーの一族』『トーマの心臓』『11人いる!』『スターレッド』『メッシュ』『マージナル』『フラワーフェスティバル』『海のアリア』『残酷な神が支配する』『バルバラ異界』『レオくん』
●ゴールデンライラック・著者のコメント(161頁)
10代に『風と共に去りぬ』の映画を見てから「負けない女の一代記」を描いてみたくて、描きました。飛行機とファッションを描くのが楽しかった。服はかなり歴史に忠実ですが、飛行機は自信がないです。
●きみは美しい瞳・著者のコメント(324頁)
これはテーマとしては身体パーツを集めていく(集まってしまう)王様の話ですが、まだ、目を手に入れた話しか、描いていません。SFですが、やや、神話的です。
(続編を待ちましょう)
☆萩尾望都の本(既読)
「トーマの心臓」萩尾望都著、小学館文庫、1995.09.01
「山へ行く」萩尾望都著、小学館、2007.07.01
「スフィンクス」萩尾望都著、小学館、2009.12.15
「春の小川」萩尾望都著、小学館、2011.03.15
「なのはな」萩尾望都著、小学館、2012.03.12
「あぶな坂HOTEL」萩尾望都著、集英社、2008.03.24
「レオくん」萩尾望都著、小学館、2009.06.15
「菱川さんと猫」萩尾望都著・田中アコ原作、講談社、2010.09.22
(2013年1月17日・記) -
2012年のクリスマスイヴ、自分へのプレゼントに買う。
恋という主題で編まれたアンソロジー。メインは『ゴールデンライラック』だろう。
最も愛する短編『オー マイ ケセィラ セラ』が選ばれたのは嬉しい。何せ初読時は「なぜ現実の世の中も、世に棲む人の心も醜いのだろう?」と、作品とのギャップに悩み、死にたくなった。……中学生としか言いようがない。
余談:132頁2コマ目、少女の台詞「オールディスが もっと好きよ」は、雑誌掲載時「オールディヌ」と誤植されていた。
カラー頁が再現されているのはよい。雑誌掲載時はさして有難味を感じない2色カラーも、上質紙に印刷されたら「こんなに美しいのか!」と瞠目してしまう。特に224頁のヴィクトーリア。
付録冊子『モーさま世界をいく!』も愉しい。
所属する mixi 萩尾望都コミュで『まんがABC』が話題になり、月刊連載版の方が5回分だけ収録された本書をひもとく。その勢いで再読す。 -
いつになっても色褪せない作品を書かれる先生だと思います。
将来子供に読ませたいです。