萩尾望都-愛の宝石- (フラワーコミックス)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 94
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091791382

作品紹介・あらすじ

萩尾望都が描いた「恋」のお話を集めた傑作短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 読みたい作品が収録されていることもあり、どうしてもどうしても欲しくなって探し回って購入。「珠玉」という言葉がまさに相応しい、最高のアンソロジーだ。
    目的①「ママレードちゃん」そもそもこの短編が読みたかったことがきっかけだったのだが、ボーイッシュな女の子ママレードが恋とファッションに目覚める過程の瑞々しいこと!デザインを学んだモー様だからこそのファッション変遷史のページ、短いながら美しくて大好き。
    目的②「ゴールデンライラック」&「まんがABC」
    萩尾作品でもお気に入り上位の作品、先日読んだ羽海野チカとの対談で語られていたこともあり、猛烈に再読したくなった。いつ読んでも、胸の熱くなる名作!そして、「ゴールデン…」製作の裏側を明かした「まんがABC」、とても興味深く読みました。レアなエピソードを知ることができてよかったわ!
    目的③「きみは美しい瞳」
    これもずっと読みたかった短編。1980年代中盤の萩尾作品らしい味わい深いSF短編、夢鳥がかわいい。
    目的④別冊「モーさま世界を行く!」
    旅行エッセイをまとめた別冊、装丁がめっちゃめちゃかわいい!当時のヨーロッパの雰囲気が存分に味わえた。95年の台湾旅エピソードがお気に入り。
    その他収録の短編は既読だが、「愛」という1つのテーマでまとまったものを読むとすごく新鮮。敢えてなのか、擬似兄妹ものや、やんちゃなヒロインものが多かったな。それぞれ読み比べてフムフムとしている。
    ハードカバーで読むマンガもいいものだと今回思った。版型も紙質も違うだけで、既読作品の魅力が改めて感じられるのだ。発売時、「ちょっと高すぎるな」とすぐに買わなかった自分を叱りつけたい!でも、作品に出会うベストな時期は人それぞれなので、今この年で出会えてよかったのだと思っている。何度も読み返しています!

  • 電子書籍が発売されていたので拝見しました。
    女の子のファンタジーです。
    どれもワクワク感満載で現実逃避できますぞ(^^;
    先が読めてても楽しい気分に浸れるイラストが盛り沢山。
    更に末尾には不思議なトラベルエッセイも。
    大満足でした!

  • (2013.01.17読了)(2012.12.24入手)
    「萩尾望都が描いた「恋」のお話を集めた傑作短編集。」ということですので、新作でも未発表でもなく、発表済みの作品から8つの作品を選んで、一冊にまとめ直したものです。
    収められている作品は以下の通りです。
    「ママレードちゃん」1972年
    「妖精の子もり」1972年
    「秋の旅」1971年
    「6月の声」1972年
    「オーマイケセィラセラ」1973年
    「ゴールデンライラック」1978年
    (「マンガABC」1978年)
    「きみは美しい瞳」1985年
    「ジュリエットの恋人」1991年
    別冊付録で旅行記がついています。
    「モーさま世界を行く」
    イギリス、フランス、スペイン、イタリア、ソ連、台湾、といったところへ行っているようです。イギルスへは、語学留学で行ったいたんですね。ソ連旅行(1982年12月30日)では、乗っていた観光バスの事故で、怪我をして2週間ほど入院していたとか。

    値段が高いので、マニア用というところでしょう。僕も自分では買えないので、かみさんが、クリスマスプレゼントとして買ってくれました。

    イラストギャラリーには以下の作品が取り上げられています。
    『ポーの一族』『トーマの心臓』『11人いる!』『スターレッド』『メッシュ』『マージナル』『フラワーフェスティバル』『海のアリア』『残酷な神が支配する』『バルバラ異界』『レオくん』

    ●ゴールデンライラック・著者のコメント(161頁)
    10代に『風と共に去りぬ』の映画を見てから「負けない女の一代記」を描いてみたくて、描きました。飛行機とファッションを描くのが楽しかった。服はかなり歴史に忠実ですが、飛行機は自信がないです。
    ●きみは美しい瞳・著者のコメント(324頁)
    これはテーマとしては身体パーツを集めていく(集まってしまう)王様の話ですが、まだ、目を手に入れた話しか、描いていません。SFですが、やや、神話的です。
    (続編を待ちましょう)

    ☆萩尾望都の本(既読)
    「トーマの心臓」萩尾望都著、小学館文庫、1995.09.01
    「山へ行く」萩尾望都著、小学館、2007.07.01
    「スフィンクス」萩尾望都著、小学館、2009.12.15
    「春の小川」萩尾望都著、小学館、2011.03.15
    「なのはな」萩尾望都著、小学館、2012.03.12
    「あぶな坂HOTEL」萩尾望都著、集英社、2008.03.24
    「レオくん」萩尾望都著、小学館、2009.06.15
    「菱川さんと猫」萩尾望都著・田中アコ原作、講談社、2010.09.22
    (2013年1月17日・記)

  • 豪華本みたい。。。

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    「萩尾望都が描く、きらめく恋の短編集!
    少女漫画界の革命児たちによる傑作短編アンソロジーシリーズ“Flower Comics Masterpieces(フラワーコミックス マスターピーシーズ)"の一編。
    ■哲学的なSFから、ファンタジー、サスペンスなど多彩な作品を生み出してきた萩尾望都。そんな少女漫画界の巨星は、じつはチャーミングな恋の物語も数多く描いている。このアンソロジーでは、そんな萩尾望都の手によるラブストーリーを集め収録。淡い恋が、ときめきが、あなたの胸にしみこむ。
    ■収録作のカラー扉を雑誌掲載時と同様カラーで再現しているばかりでなく、「ポーの一族」をはじめ数々の傑作連載のカラー扉を集めたイラストギャラリーも収録。幻のエッセイコミック「まんがABC『ゴールデンライラック』ができるまで」を単行本初掲載!
    ■別冊付録『モーさま 世界を行く! 』
    若き日の珍道中から最新の未発表レポまで、これまでに世界各地を旅したトラベルエッセイコミックをまとめた1冊。作品からは垣間見ることのできない意外な素顔が発見できるはず!?
    ■収録作品「ママレードちゃん」「妖精の子もり」「秋の旅」「6月の声」「ゴールデンライラック」ほか。 」

  •  2012年のクリスマスイヴ、自分へのプレゼントに買う。
     
     恋という主題で編まれたアンソロジー。メインは『ゴールデンライラック』だろう。
     最も愛する短編『オー マイ ケセィラ セラ』が選ばれたのは嬉しい。何せ初読時は「なぜ現実の世の中も、世に棲む人の心も醜いのだろう?」と、作品とのギャップに悩み、死にたくなった。……中学生としか言いようがない。
     余談:132頁2コマ目、少女の台詞「オールディスが もっと好きよ」は、雑誌掲載時「オールディヌ」と誤植されていた。
     
     カラー頁が再現されているのはよい。雑誌掲載時はさして有難味を感じない2色カラーも、上質紙に印刷されたら「こんなに美しいのか!」と瞠目してしまう。特に224頁のヴィクトーリア。
     付録冊子『モーさま世界をいく!』も愉しい。
     
     所属する mixi 萩尾望都コミュで『まんがABC』が話題になり、月刊連載版の方が5回分だけ収録された本書をひもとく。その勢いで再読す。

  • いつになっても色褪せない作品を書かれる先生だと思います。
    将来子供に読ませたいです。

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著者プロフィール

漫画家。1976年『ポーの一族』『11人いる!』で小学館漫画賞、2006年『バルバラ異界』で日本SF大賞、2012年に少女漫画家として初の紫綬褒章、2017年朝日賞など受賞歴多数。

「2022年 『百億の昼と千億の夜 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

萩尾望都の作品

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