瞳子 (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091793713

感想・レビュー・書評

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  • 学生の頃、『少年は荒野をめざす』の主人公に外見も雰囲気も似た女の子と仲が良くて、彼女が勧めてくれたその作品を借りて全巻読んだ。…ということを、図書館の漫画コーナーに本作が並んでいるのを見て思い出した。この3人、まさに『少年は~』の組み合わせじゃないですか。ばらばらにならなかった彼らの、大人になってからも続く温くて居心地良い関係。そのまま中年になっちゃってもヨサゲですかね。初出を見て驚いた。『ビッグコミックスピリッツ』こういう作品も載せるんだ…。ふた昔くらい前に父親が購読していたから読んでいたけれど、当時はこういう雰囲気じゃなかったような。良いことですね。(2018-04-21L)

  • 瞳子という名前のプー太郎してる女性の話。日常が描かれている。人間関係のつながりの弱さ、人間関係の危うさについて認識させられる。人間の関係ってすぐ壊れるなぁ…と思いつつそういう所が案外楽だったり…

  • 心の奥底にどこかひっかかってくる。日常的な話なのに、どこか非日常に見える。第三者の視線がある。

  • 「年齢を重ねると少しずつ人生の謎は解けてきますが、だからといって不安が無くなるわけではないし、情緒が安定するわけでもありません。」
    「今日は昨日の続きじゃない、だから、明日も今日の続きじゃない」

  • 学生時代、ですからもう10数年以上も前に
    買った本だったと思います。
    先日本棚の整理をしたら出てきて、
    大切にとっておいたものらしくとても状態がいいのです。

    表紙もとても凝っています。
    吉野朔実さんのイラストが淡い色彩で入っていて、
    型押し加工までしてある。綺麗な本。
    買った当初のことを思い出しながら再読しました。


    大学を卒業したものの就職もせず、
    たまにバイトをしながら自宅で暮らす、
    今で言うとニートになるのかしら、女の子のお話です。

    親に甘えて一見のらりくらりと気ままな生活を送りながら、
    その内面は子どもと大人の狭間くらいでゆらゆらと揺れている。
    吉野さんは淡々とした描写のなかに、
    その微妙な心情をじつに細やかに拾っていらっしゃいます。

    自分のなかにもかつて確かにあった感情を
    ほろ苦く思い出しながらまた、大人への階段があるとすれば
    その踊り場あたりで足踏みをしながら
    じっと大人を観察しているその眼差しにどきりともさせられて。

    歳を経て読みかえしてもまた、違った味わいがある。佳作です。
    そんな本だからこそ、大切にとっておいたのでしょうね。

    当時の自分と握手するような気持ちで、
    そっと本棚に戻しました。
    また時間をおいて読み返すのも、おもしろいかもしれません。

  •  

  • 図書館で何気なく借りた、初めて読む漫画家の漫画。全部で6話。「俄か雨」は瞳子と母との話。「お葬式」は瞳子と父との話。この2つの話は思わず泣けた。

  • ずいぶん前にツレが買って、貸してくれた本。あまりに私が気に入っていたので「それあげるよ」と借りたまま私のものになった本。日常の何気ない風景なんだけど、なぜかじんわり心に沁み入る。今でも大切に本棚に閉まってある。たぶんこれからもずっと私の傍に置いておくであろう一冊。

  • じわじわくる。
    淡々と描かれているけれど、時折底なしに深い。

  • 自分に正直に、好きなように生きてる瞳子。
    あまり彼女には共感しないけど、
    森澤や天王寺みたいな友達がいるのはうらやましい。
    森澤母も素敵だ。

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