岳 (2) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091807304

作品紹介・あらすじ

▼第8話/氷と熱▼第9話/クライマー▼第10話/先生▼第11話/滑落▼第12話/邂逅▼第13話/岐路▼第14話/選択▼第15話/息子

●主な登場人物/島崎三歩(海外の山々を登り、故郷に戻り民間の救助ボランティアをしている)、野田正人(長野県警の警察官。山岳救助隊チーフで三歩の幼なじみ)、椎名久美(野田の部下で山は初心者。今ひとつ山を好きになれずにいる)、ザック(三歩のアメリカ時代の山岳救助チームメイト)
●あらすじ/北アルプス・滝谷に氷が張り、アイスクライミングのシーズンが到来した。まるで人間が登るのを拒むようにそびえ立つ氷の壁。そこへ挑んでいた二人パーティーのうち、後方を登っていた男に氷塊が直撃し、重傷を負ってしまう事故が発生した。ちょうど滝谷へ向かっていた三歩とザックが救助準備に入る一方、氷塊を落としてしまったパートナーは、そばにいるだけで何もできない自分を責めて…(第8話)。
●本巻の特徴/とにかく山が大好きなボランティア救助員・島崎三歩。登る者すべてを受け入れる山と同じく、彼は遭難した人々を優しく包み込む。ビッグコミックオリジナル増刊で大好評連載中の山岳救助物語、待望の最新刊!!

感想・レビュー・書評

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  • 山での遭難者と救援者の関係はほぼ一期一会ですが、山を愛する気持ちとお互いの生死を共にする連帯感が相まって一時とはいえ運命共同体的な絆が形成されるようです。もちろん、遭難者も生還できる登山者ばかりではなく、作品でも悲しい結末の話が多く掲載されています。しかし、ボランティアの遭難救援者って、自分の命を懸けて他者を助け出すというまさに「救世主」だと思います。そこには、金も名誉も苦労も厭わない聖人の姿があります。

  • 生徒を探して半狂乱になっている先生に、
    「先生、ここを探す意味はないよ。
    この濁流に 落ちてたら 死んでるって」
    と諭す三歩が良い。
    生きていると信じているからこそここにはいないし
    だからこそ落ち着いて探さなければならない。

    救助ヘリに遭難者の母親が同乗すると
    何度捜索しても見つからなかったのに一発で見つかる事がある。
    不思議だけれど、本当にそういうことはあるのだろうな。

    上から人が落ちてくるのは、いろんな意味で恐怖だ。
    思わず手を伸ばしたくなるのは人情だろうし
    それが知り合いであれば尚更だ。
    でも、手を伸ばしたところで絶対助けられる状況ではない。
    「きっと今同じ事があってもああする。
    だからオレは大丈夫」
    という三歩の言葉が強いし、それが全てだと思う。

    息子さんがずっと見つからない山へ来てみる
    というエピソードも辛いものがあるが、
    親父さん来たよと三歩さんが呼びかけてくれるのが
    少しでも救いになってくれたら良いと思う。

  • 自分の身を守った上で、
    できる以上のことはしない。
    散歩の大きさに圧倒される。

  • できることをする
    できないことをしない
    死体を探すのではなく
    生きている人を探す
    怪我をしているけど生きている人
    何もなく生きている人
    何ができるのか
    何ができないのか
    今があるから

  • 山の怖さをしっかりと理解している三歩。
    だからこそ、山を深く愛してもいるのだろうなと思う。
    経験値のなせるわざだなと。

  • 「選択」と「息子」の章が良かった

  • 超人的な三歩さんの救助だけど
    自分の命がヤバい時には、自分を守る
    その割り切りも山に登るのに必要なんですね

  • 「岳」第1巻で書きました。そちらをお読みください。

  • 岳 (2) (ビッグコミックス)

  • 滝谷 ラーク 上高地 アイスクライミングシーズン 直登 オンビレイ=確保 ユタ州南部のキャッスルトンタワー 常念岳 ゾンデ=雪下に埋まった人を探す棒状の道具 認識の甘さ 地域課の椎名 雪割り草 おにぎり 滑落死 遭難者の母親が同乗すると ユタ州ソルトレイクのローンピーク 明神岳 ヨセミテ国立公園のハーフドーム 涸沢 西穂 ギャラリー 徹底的に良くないよ 島崎三歩 低体温症 ビバーク 疲労凍死 梯子を外す コロラド州のユースレイアイスパーク 沢渡さわんど 爆弾低気圧 ホワイトアウト 肺水腫 アックス=氷壁を登る道具 中座 文豪の爺ちゃん 間ノ岳あいだのだけ 雪崩にやられ命綱で切断される コーヒー前後

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著者プロフィール

アメリカの南イリノイ大学、同国サンノゼ州立大学在学中にロッククライミングの虜になり、日本に帰国後、その経験を元に『岳 みんなの山』を描き始める。2001年、『This First Step』で、第49回小学館新人コミック大賞一般部門に入選。『岳 みんなの山』で、2008年3月に第1回マンガ大賞を、2009年1月に第54回(平成20年度)小学館漫画賞一般向け部門、2012年12月に第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞

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