テレキネシス山手テレビキネマ室 4 (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 113
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091812469

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  • 父の遺作『国民の手品師』を探すため、山手テレビを離れられないでいる崋山。彼のもとにライバル局からのドラマ部移籍話が舞い込んでくる。その一方で、社内情勢の急変で山手テレビ内でも崋山をドラマ部へ復帰させる動きが持ち上がる。崋山の過去から現在に繋がっていく縁が結集した最終巻!

    崋山が担当した大ヒットドラマ『楽園の向こう側』。山手テレビ史上最高視聴率を記録したものの、業界のタブーを犯してしまった崋山の左遷に繋がったあのシーン。視聴者としたら笑えるんだけど、関係者は血の気が引いただろうね(笑) そのシーンがなぜ撮られたのか。画面の奥の真実と、それをフォローする魔法のような言葉を思いついた機転がすごい!

    檜山と山中の関係性も素敵だった。靴磨きからスカウトした最高の悪役。両親が自殺したかもしれないと思い込む山中に寄り添う檜山。怖くて開けられなかったプレゼントを一緒に開けるシーンは泣けてきた。愛社精神の塊だった伊丹が腹を割って崋山と話すシーンも好き。「自分の会社でもないのに愛社精神を持つ」男と、帰属意識を持たないがゆえに創作ができる男。わかり合えないけど、言葉にすることで繋がる関係性がアツかった。

    「第一創作力とは、自分はこれしかできないんだって割り切りそのものなんです。」
    崋山の言葉がカッコいい。こう言い切れる強さが眩しい。他社からの引き抜き話に揺れるも、決断した崋山。自分の役目を果たすと決めたマキノ。崋山と山根に厳しくも思いを突きつけた野淵専務。過去の因縁から現在に繋がった縁が奇跡を起こしたラストはまさに映画を見ているかのような読み心地。

    「人はどこでもどんな状況でも立ち直れる……したたかに生きれば人生捨てたもんじゃない」
    知恵と心と小さな勇気を持って生きていこうとエールを送ってくれるマンガ作品だった。

  • ☆☆☆★

  • このコミックスの最終巻。

    ドラマ展開の最後を迎えるためにストーリーも急展開。
    ついついそっちに意識が行ってしまうけど、映画紹介(引用)もいい。
    最終的に綺麗にまとまって入ると思う。
    急な展開だとかご都合とかいう人もいるかも知れないけど、元々の展開から考えるとそんな無理はないと思う。

    ああほんと、東華山のもとでテレキネシス勤務になりたいなぁ。
    ありえないけどね。

  • オズの魔法使
    裏表紙
    ドラマ部を追われても、父の遺作『国民の手品師』を探すため、山手テレビを離れられないでいる東崋山。
    彼のもとに、ライバル局のドラマ部から好条件での移籍話が舞い込む。
    同じ頃、社内情勢の急変で山手テレビ内でも崋山のドラマ部復帰の動きが。
    部下のマキノは崋山について行きたいと思うのだが・・・

  • ・ワン・ツー・スリー
    ・ジキル博士とハイド氏
    ・俺たちは天使じゃない
    ・スティング
    ・ライトスタッフ
    ・カサブランカ
    ・セント・オブ・ウーマン
    ・オズの魔法使

  • のんびりとしたペースで話が進んでいたけれど、最終巻にして、とつぜん怒涛の展開を見せる。
    ページ数が決められていたのかもしれないけれど、4巻で終わったのは残念。
    いろいろと情報収集や下準備が必要で、手間がかかる話だとは思うけれど、もっとずっと続いて欲しかった。
    オールドムービー好きの人にオススメ!

  •  同じ芳崎せいむさんが描く「金魚屋古書店」と同じく、実在の映画(あちらは漫画)を題材にちょっと良い話を提供するという巻数を重ねるごとにマンネリ感の強い展開にちょっといらっとしていたのですが。<br>
     こちらテレキネシスは4巻で完結。しかも今までと同じ展開をきちんとつかった上で、ストーリーを転がしてくれました。華山がドラマ部を追い出される理由になったドラマと、亡くなった父の遺作探しもぐっとスピード感を増して最後まで読み進めさせられます。<br>
     ちょっと物足りないかなとも思えますが、10話完結のテレビドラマのように日本人向きの物足りなさかもしれません。<br><br>
     個人的にはもう少し新しい映画も取り上げて欲しかったなぁと。映画も漫画も小説も古典だけが名作というわけじゃないでしょ?

  • いろいろな映画の知識を与えてくれた本作。楽しければ笑い、悲しければ泣く。
    ”映画”というフィルターを通して様々な人生模様を映し出した本作は、間違いなく自分の心に残る貴重な作品となるだろう。

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