7人のシェイクスピア 4 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
- 小学館 (2011年5月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091838735
感想・レビュー・書評
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ふたりの過去。
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読了。面白かった。
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いきなり少年時代に飛んだぞ!?笑 次の展開が気になる。そして、無性に「BECK」が読みたくなってきた。。。
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シェイクスピア
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面白いですね。3巻で盛り上がり、4巻は過去に突入。
心を動かす言葉を紡ぐ。その言葉たちのすばらしさ! -
ジョンのジェントルマンへの固執から、転落まで。そんな中、ウィルの真っ直ぐな生き方。親友ジョンの家でのカトリックの集い。司祭のハント先生の旅立ち。キャシーの自殺。
その後の、ウィルとジョンの××。
そんな時に、新教徒の弾圧が・・。 -
まさか自殺するとは…
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ランスとジョンの懐かしき日々。
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待望の第4巻。主人公二人の子供時代に戻りました。二人ともかわいい。
当時の緊迫したイングランドの宗教状況がよくわかります。
著者が、相当下調べをしただろうことが伺い知れます。
ヘンリー8世がカソリックに逆らって、イギリス国教会を立ててから、国王が変わるたびに宗教体制が変わったイングランド。
そのたびに国民は迫害する側とされる側に変わるという、大変な状況を強いられます。
時代はエリザベス女王統治下のため、新教が主流。
カソリック教徒は激しく弾圧されたことを知りました。
宗教を捨てきれない信徒は、信頼できる少人数でこっそりと集まり、旧教ミサを行います。
旧教信徒は、反逆者扱い。まるで日本の隠れキリシタンのような状態に驚きました。
ナチスのユダヤ狩りのようです。
同じキリスト教なのに、殺し合う二つの宗派。なかなか理解できません。
新教と旧教の対立は、時々世界史の事件に登場しましたが、実際のすごさが伝わってきました。
子供も、エールを日常的に飲んでいるようです。
エールと聞くと、一瞬ジンジャーエールを思い出しますが、ビールのことでした。
ワインを飲んで育つフランス人のように、イングランド人はビールで育つのでしょうか。
シェイクスピアの父親は、かなり面白い人のようです。
町長にもなったひとかどの人物だったのに、ジェントルマン(郷士)という階級にこだわって、役員にわいろを贈り続け、身を持ち崩した悲劇の人物。
当時、ジェントルマンの位は人口の5%しかいなかったとのこと。
成功と転落のドラマチックな人生を送った父の背中を見て育ったウィル。
淡水の悪魔、カワカマスを紋章にしている、新教の貴族が登場し、今後大きな役割を果たしていくようです。
また、ジョンのイトコの少女キャシーが登場しました。雨の中でのドラマにほのかな恋心が重なり、この漫画には珍しく青春モードですが、その淡い恋はたちまちに残酷な悲劇を迎えます。
さらに、思わぬところで三角関係のような展開になっていました。
二人の強いきずなは、確かに恋人未満的なところがありますね。
(そういえば、シェイクスピアは、少年にあてた愛のソネット集を書いていたなあ)とぼんやり思い出しました。
巻末に掲載された参考資料の多さに驚きました。
真面目なイギリス史の書籍がずらりと記載されている中に、一冊だけ『完訳 釣魚大全』があったのがちょっと笑えました。
カワカマスのくだりですね。
話はどんどんドラマチックになっていきます。
歴史のうねりもあいまって、彼らの運命の進みゆく先が全く読めません。
ますます続きが気になっています。