星を継ぐもの (3) (ビッグコミックススペシャル)

  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091844279

作品紹介・あらすじ

木星の衛星・ガニメデで発見された巨大な宇宙船。現地に赴いて調査に当たっていた地球人科学者たちの前に、なんと100万年前の世界からやって来た異星人が!!
ハント博士、ダンチェッカー教授らは、驚異的な科学力と優しい心を持ち合わせた彼らと交流を深めるが、それを快く思わぬ勢力が暗躍し……!?

感想・レビュー・書評

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  • 史上最強に面白い漫画なのではないか?
    何度も読み返す価値があるし、この三巻でさまざまな驚愕の事実が明らかになった。そして先もすごい気になる。結末が知りたくてうずうずするが、ここまできたら小説は読まずに漫画の次巻が発売されるのを待ちたい。

  • J・P・ホーガン原作のSFの古典を星野之宣流にアレンジした「星を継ぐもの」の第3巻。

    1,2巻で世界観の説明が行われ、役者が出揃ったので、いよいよ怒涛の展開、となる。

    今回の目玉は、人類と巨人達(ガニメアン)とのファーストコンタクト。
    人類とガニメアンの友好的な対話を快く思わない者達による破壊活動が大仕掛け。
    1巻から登場していた、分かり易い「悪者」の正体も一部判明する。
    そして、それら以外にも裏にいる勢力の存在も暗示される。

    当初は「星を継ぐもの」のみのマンガ化と思っていたが、2巻で”巨人たち”が登場した事で、
    「ガニメデの優しい巨人」「巨人たちの星」も含まれる事が分かる。

    そして、この3巻では、原作のアレンジが顕著になる。
    ・・・というより全く別物のような展開、と言ってもいいくらいだ。

    原作の方は記憶を頼りにしているだけなので、記憶違いがあるかもしれない、と心配になってきた。

    原作と違う点がある、という事ばかり強調してしまっているが、思い返してみると、こういうものの場合、原作通りという事の方が少ない、という気がする。
    それにより、原作ファンは「ここは、そうきたか」という楽しみ方ができるし、原作を知らない人は、”新しい話”として楽しむ事ができる。

    何より、マンガそのものが面白くなければ、このような楽しみ方自体できないだろう。
    当初、原作を知っているから、という、ある種の「余裕」があったが、それも大して大きいわけではない事が分かってきた。

    原作通り、だけだと物足りなさを感じるし、アレンジが大きいとそれはそれで原作ファンの反発を買ってしまう。
    そのあたりのさじ加減はどのようにしているのか、一度、聞いてみたい気もする。

    次の巻が出るまでに、三部作と「内なる宇宙」を読んでおいた方がいいか、という思いはじめた。

    ところで、「チャーリー」の話がどこかにいってしまっているようなのが、少し気になる。
    ちゃんと戻ってくるだろうか。

  • 今回は特に大きな驚きはありませんでした。地球はシャピアロン号のガニメアンたちを大歓迎するが国際平和委員会とその背後の存在がそろそろ動こうとしており大きな戦いの予感が膨らむ。

    ▼惑星ミネルヴァについての簡単なメモ

    【ヴェリコフ】国際平和委員会のメンバー。巨体。
    【ガニメアン】ガニメデで発見された宇宙船に乗っていたので便宜上ガニメアンと名付けた。おそらくミネルヴァ先住民族だと思われる。額の特殊な器官のおかげで他者の考えがある程度わかるゆえ戦いを知らず争いという概念自体がなく、またそれゆえに完全なベジタリアン。ミネルヴァの古生物学で魚類の頃肉食動物は存在していたが他の動物は毒を体内にためることで対抗した。それが地上に上がってきても長い間残っており怪我をすると自家中毒で死んでしまうゆえ怪我をするような行為や、怪我をさせられそうな牙や角や爪を持つ動物の一切を恐れた。
    【ガニメデ】木星の衛星。未知の宇宙船、約百万年前のものが発見された。
    【巨人】ミネルヴァでよく表現される。神のような存在なのか大物ということなのか言葉通りの巨人がいたのか。
    【巨人たちの星】ミネルヴァ先住民族(ガニメアン)たちが移民した先の星と思われる。
    【グレイ】ハントの部下。トライマグニスコープのオペレーター。
    【クロマニョン人】原始人類。現行人類の祖先となった。一時一万人ほどいたが氷期に数百人まで減ったらしい。
    【コールドウェル】航行通信局本部長。ハントを招いた。
    【国際平和委員会】なにか知っておりそれを隠したがっているようだ。全委員が世界的な財閥の総帥で経済援助だけですべての争いを押さえ込んだ。
    【コペルニクスⅢ】月の表側と裏側の境界に建てられた月面基地。
    【五万年前】太陽系内でなにかが起こったようだ。月面でも核兵器が用いられた形跡がある。
    【コリエル】チャーリーの友人。チャーリーにとって「巨人」のような存在だったと書かれていた。
    【ジェヴレン】国際平和委員会に指示を与えているなにものかのようだ。よくある「人類の管理者」のような感じかも?
    【シャノン】ジュピター5の司令官。
    【シャピアロン】ガニメアンの宇宙船。ファーストコンタクトしたガニメアン。どうやら移民船団とは関係ない船のようだ。百万年前にミネルヴァを出発し他の星系で二酸化炭素を増やさず太陽からの熱を増やす実験をしていたが失敗、百万年の旅を続けていたらしい。
    【ジュピター5】木星圏探査船ジュピター4の後継船。
    【ジェヴレン】ネアンデルタール人ないしはミネルヴァのランビア人たちの勢力の末裔かもしれない。地球では国際平和委員会として人類をコントロールしている。
    【シリル】ガニメデで発見されたガニメアンの宇宙船で発見された、地球から連れてこられた(か、その子孫)と思われる猿人。クロマニョン、ネアンデルタール双方に共通する祖先と同一種だと思われる。仮説ではこいつのせいでガニメアンの宇宙船は墜落した。便宜上シリルと名付けられた。誰かの元上司のシリルさんに似ていたからだとか。
    【シローヒン】シャピアロンの乗員でガニメアンの科学者。
    【スヴェレンセン】ニールス・スヴェレンセン。国際平和委員会の委員。
    【ストレル】ゴードン・ストレル。ジュピター5の副官。
    【セリオス人】ミネルヴァでランビア人と激しい戦争をしていた。現行地球人であるクロマニョンと同タイブの人類の末裔かと思われる。
    【ゾラック】シャピアロンの船長。
    【ダンチェッカー】クリスチャン・ダンチェッカー。生物学者。
    【チャーリー】仮称。月面で発見された男性の死体。約五万年前に亡くなったらしいがほぼ地球人と同じ肉体構造。手記を残しておりそれによって研究が進んだ。
    【月】五万年前の惑星ミネルヴァの破壊と同時にその月は射出され偶然(?)地球の引力に捕らえられ地球の月となった。それまでの地球は一日は八時間という超高速自転をしておりそのため重力は十分の一でかつ超強風世界だったゆえに体重が重く羽を持つ生物が有利だった(恐竜)。かろうじて森林地帯から出た人類の祖先は洞窟で暮らししだいに体毛は減っていった。
    【トライマグニスコープ】ハントが開発した。ニュートリノを利用してあらゆる物体内部を3D透視できる。
    【ネアンデルタール人】原始人類。絶滅した。
    【ハント】ヴィクター・ハント。主人公。政府の事業や民間企業を転々としながら独自の研究を続けている。
    【ブローヒリオ】ジェヴレンの幹部。
    【ミネルヴァ】火星と木星の間に存在していたと思われる第五惑星。アステロイドベルトの小惑星群は跡形もなく破壊されたミネルヴァ発祥と思われる。金属資源が極端に少なくセリオスとランビアの二大勢力に分かれて戦った。
    【ミネルヴァ人】月で発見されたチャーリーにちなみ便宜上ルナリアンと呼ぶ。ミネルヴァを破壊するほどの戦争をした。
    【ミネルヴァ先住民族】木星の衛星ガニメデで発見された宇宙船に乗っていたので便宜上ガニメアンと呼ぶ。身長三メートルほどの巨人で脳容量も大きく手先も器用だった。彼らは百万年前に寒冷化進むミネルヴァを捨て大移民船団をつくりどこかに移住した。そのためにミネルヴァの金属資源は枯渇したのかもしれない。その宇宙船には地球産の生物もいた。彼らが捕らえミネルヴァ上で繁殖させていた生物たちはそのまま惑星上で地球と同様に進化していった。これがルナリアンの先祖。
    【ランビア人】セリオス人との戦争の挙げ句ミネルヴァを崩壊させた民族。ネアンデルタール人と同タイプの人類の末裔かと思われる。
    【リン・ガーランド】コールドウェルの秘書。折に触れて色っぽいポーズを取る。
    【ルナリアン】月面で遺体が発見された人類。一体しか発見されていないのでほぼチャーリーと同義。仮説ではかつて惑星ミネルヴァを支配していた種族。

  • 原著で言うと「ガニメデの優しい巨人」「巨人たちの星」あたり?

  • 3巻もレビューします。

    読みながら思いますが、戦争だとか平和だとか人種だとかがキーワードとして出てくる辺りはアメリカだなぁという感じがします。ガニメアンが地球に来るシーンも「どこもえっらい歓迎ムードだなぁオイ!」とも思いましたがここらへんもやはりアメリカですね。

  • 2巻くらいからどんどんおもしろくなってきた〜♪

  • 巨匠ホーガンの傑作漫画化3冊目。木星の衛星ガニメデで発見された巨大宇宙船を調査する地球人科学者達の前に、ついに異星人が姿を現す。彼らと交流を始める科学者達だったが、それを快く思わない組織が暗躍し…。あーまた原作小説読みたくなてきたヨ。

  • 小説で読んだイメージを崩さずに絵にできていると思う。

  • うーん面白い。つくづく好きな要素が入っている作品だと既に3巻なのに思う(マウスのところは勘弁・・・)。“ある酵素”の投与により変化する様が本当に怖い(数年前から酵素って体にいいとか色々出てるので余計に)。そしてより攻撃性(兇暴性)を持っていたのがとちらなのかも気になる(なんとなくイヤな予感)w巨人たちが達観することに決めたのも怖い、けど既に早く続きが読みたいです。

  • 一気に3巻まで読破!
    やはりこの物語は面白い。

    今巻で予想通り人類の起源まで話は進んでいく・・・
    ただそこに至るストーリーは説得力の塊!
    素晴らしい。
    戦闘民族はかくして生まれたのか??
    もしかして・・・
    リアルなお話だったりして??

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著者プロフィール

1975年、「はるかなる朝」で手塚賞入選。週刊少年ジャンプで「ブルーシティー」連載デビュー。代表作は「妖女伝説」「2001夜物語」「ヤマタイカ」。スケールの大きなハードSFから古代史まで、幅広いジャンルで活躍している。1992年、星雲賞コミック部門、2008年文化庁メディア芸術祭・マンガ部門優秀賞等、受賞歴多数。

「2019年 『MILKY WAY』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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