鉄コン筋クリート (1) (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

著者 :
  • 小学館
3.94
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本棚登録 : 2919
感想 : 292
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091847317

作品紹介・あらすじ

異才・松本大洋が贈る、伝説のネコ・クロシロによる新世紀痛快悪童漫画!

▼第1話/レッツ・ゴー2匹の巻▼第2話/良い子への道!!の巻▼第3話/猫と鼠と犬の街の巻▼第4話/夜の散歩にゃ気をつけろの巻▼第5話/わんぱくでもいいのか!?たくましく育っていくのか!?の巻▼第6話/道徳の時間の巻▼第7話/シロが泣くの巻▼第8話/血の街+男の子+星の夜の巻▼第9話/クロガトブの巻▼第10話/ださださ木村マンの巻▼第11話/宝町ワルツの巻 ●主な登場人物/クロ・シロ(宝町に住む親兄弟を持たない子供。ネコと呼ばれている)、鈴木(宝町に古くからいるヤクザ、通称・ネズミ)、木村(鈴木の弟分)、藤村・沢田(古いタイプの体育会系刑事と東大卒のなにごとにも不感性のクールな性格の刑事) ●あらすじ/宝町に住む少年、シロとクロはネコと呼ばれ、他の町でも恐れられる存在。学校にも通わず、暴力で金を奪い取る荒んだ生活を繰り返していた(第1話)。▼ヤクザの木村が自称・宝町を仕切るアパッチ=チョコラ率いるグループにクスリをさばくように命令するが、チョコラが断ってしまう。脅しをかける木村だったが、クロとシロの姿を見ておとなしく退散した。が、このままで引き下がる木村ではなかった(第4話)。▼チョコラのグループの一員であるバニラが、チョコラの住民票と引き換えに木村の子分になろうとする。チョコラの本籍が青森であることを知った木村は……(第6話)。▼宝町に「子供の城」という不思議なビルができた。昔からあったものがどんどん消えていく。いつものことと気にしてはいないつもりのクロだったが、シロはどうやら町が変わっていくことに気づいているようだった。そんなおり、木村からチョコラに、削ぎ落とされたバニラの両耳が届けられる(第7話)。 ●その他の登場キャラクター/じっちゃ(第5~9話)、チョコラ(第4、7~10話)

感想・レビュー・書評

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  • なんでもアーバン・ファンタジーというジャンルらしい。初耳。
    なるほどなとうなずかされる言葉だ。

    というのも、この作品で描かれる都市は無際限に拡大する都市という不合理で不可逆なシステムではない。
    むしろ個人の内面だとか家庭だとか極小の場所を、都市に拡大して考える類の都市だからだ。

    半透明で透過性のあるコクーンが、クロとシロのふたりの周りに敷き詰められている。
    半透明だから互いに自由のように見える。
    そして実際、透過性があるから他者からの侵入を許すこともあり、結果的にふたりが反目することもある。
    が、変わってしまったも変わっていない繭が、依然としてうすーく残っているのだ。
    だからふたりが再開すれば、ふたたび繭は閉じることができる、そういうふうにできている。

    彼らを包む都市も、そういう具合でできている。
    あるいは繭のような都市の核が彼らといえるのかもしれないし、都市の繭性を彼らが象徴しているといえるのかもしれない。

    くだくだしく書いてしまったが、ふたりのキャラクターも好きだし、ふたりと取り巻く大人たちの群像も好きだ。
    『AKIRA』のまだ幸せだったころの金田と鉄男を連想したりもした。
    健康優良不良少年なところや、幻想への没入の仕方とか。

  • いいね

  • シロ。

  • 写真をめくってアテレコをするように、一コマ一コマが一枚絵になっているなと思う。
    宝町のデザインやネズミ達の美学がとても好きで、学生時代本当に何度も読んだ。
    歳を重ねるにつれてわたしはクロとシロから離れていくが、それと同時にネズミ達へと近づいていく。
    子供だった頃に読んだ自分と、歳を重ねてから読んだ自分を2人並べた時どういう話をするのだろうと思う。
    子供の頃大切にしていたものを忘れないために開く漫画。

  • 心のネジ、足りない人はいっぱいいるんじゃないかなあ。

    シロとクロ、無垢 不純 善と悪
    片方だけでは生きていけなくて
    二人はいつも一緒。
    まるで人間みたい

    全部が全部 説明されるわけじゃない
    新しいものが生まれる中で
    どんなに愛されていても古いものは死んでいく
    やりきれない社会の現実

    映画もとても好きでした

  • 1994-03-00

  • DVDを見てから全巻読んだ。
    マンガだけど映像的なコマ運び。
    イタチ怖すぎる。

  • ちょっと、泣いた

  • 二〇年前のマンガ!?緊張が体から抜けない。痛みや死を恐れない自分が、暴力は恐れているんだ。ああなんという発見。

  • あの頃、本当にはまってた。今でももちろんカッコイイ漫画だなあ、と思う。
    初めの頃はクロ派。バイカー用のゴーグル、原チャリすら持っていないのに、買ってた。

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著者プロフィール

漫画家。代表作に『花男』『鉄コン筋クリート』『ピンポン』『GOGOモンスター』『竹光侍』『Sunny』『ルーヴルの猫』(すべて小学館)などがある。現在「東京ヒゴロ」、シリーズ「むかしのはなし」連載中。

「2022年 『劇場アニメーション「犬王」誕生の巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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