ヒーローズ・カムバック (ビッグ コミックス)

  • 小学館
4.15
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本棚登録 : 715
感想 : 87
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091853202

作品紹介・あらすじ

懐かしのヒーローたちが東北のために復活!

大震災後、被災地でのサイン会に参加したり漫画単行本を送ったりと、チャリティー活動を経験した漫画家・細野不二彦が、「漫画家なら漫画を描くことで貢献したい」との思いから、大震災からの復興支援と「3.11を忘れない」ために、かつての人気キャラクターたちが復活するという企画を提案。その思いに賛同した8人の人気漫画家たちにより、ビッグスピリッツ・少年サンデー・ゲッサンのコミック3誌に『ギャラリーフェイク』『サイボーグ009』『うしおととら』『犬夜叉』『銀の匙SilverSpoon』など、大ヒット作の新作読み切り8作品が掲載されました。その復興支援読み切りシリーズ「ヒーローズ・カムバック」と、2012年3月発売のビッグコミックに掲載された震災を題材にしたかわぐちかいじの『俺しかいない~黒い波を乗り越えて~』を併載して単行本化。その必要経費を除くすべての収益と印税を寄付することで、復興支援の輪を広げるためのアンソロジー集です。参加した漫画家は、細野不二彦・ゆうきまさみ・吉田戦車・島本和彦(原作・石ノ森章太郎)・藤田和日郎・高橋留美子・荒川弘・椎名高志。特別ゲスト、かわぐちかいじ。


【編集担当からのおすすめ情報】
寄付先は、「漫画はそもそも子供たちのためのもの」「子供たちの元に本を届けたい」という漫画家たちの思いから、被災した子どもたちや学校に本を届ける活動を続けている「大震災出版復興基金」ならびに、岩手・宮城・福島の各県庁が主催する、震災遺児への育英基金に寄付いたします。

感想・レビュー・書評

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  • いやぁ〜
    コレは素晴らしい企画!

    「人々に夢を与える漫画家や漫画のヒーローたちが
    被災した人たちに手を差し伸べないでどうする!」という
    細野不二彦氏の呼びかけに賛同した9名の漫画家が
    東日本大震災の3.11を忘れないために
    特別に書き下ろした短編集。


    懐かしのヒーローたちが
    復活するというだけでも歓喜したけど、
    (ヒーローたちがズラリと並び手を繋いだ
    表紙にも涙!)

    いやぁ〜
    どの作品も読み応えあります。


    中でも手塚治虫の名作「ブラックジャック」の精神を受け継ぐ
    フジタの心意気に胸打たれた
    細野不二彦の
    「ギャラリーフェイク」

    懐かしさに泣き笑いの
    島本和彦の
    「サイボーグ009」

    藤田和日郎の
    「うしおととら」

    かごめと犬夜叉のその後を描いた
    高橋留美子の
    「犬夜叉」

    北海道開拓に尽力した東北・北関東の開拓団に思いを馳せ描いた
    荒川弘の
    「銀の匙 Silver Spoon」

    などはどれも素晴らしい出来。

    そしてラストに掲載された
    かわぐちかいじによる
    陸上自衛隊ドキュメントと言える
    「俺しかいない〜黒い波を乗り越えて」は
    本当に涙が止まりませんでした。


    自分も震災後すぐに
    約2ヶ月半
    福島と宮城に
    復興のボランティアに行ってました。

    自分はかつて
    阪神大震災を経験しています。

    この地震によって
    沢山の友達や仲間が死んでいきました。

    生きてる人と
    死んじゃった人の違いってなんやったんやろうって、
    すごく考えさせらたし…
    俺はなんで
    生かされたんやろうって。

    答えなんて分からんけど
    1日1日をムダにすることなく、
    一生懸命生きていかなきゃ、
    バチが当たるって俺は思います。


    大切な人とご飯を食べ、
    好きなものと過ごし
    自然に笑える、
    そんな当たり前の日常が
    1日でも早く戻りますように、

    自分ができる音楽や
    ボクシングで、
    これからもできることを
    自分なりに示していきたいと思っています。


    なお、必要最小限の経費をのぞく
    本の収益と印税はすべて
    被災した子供たちに本を届ける活動を続けている
    「大震災出版復興基金」ならびに、
    震災遺児への育英基金に寄付されます。

    継続的支援続けていきたいですよね。

  •  「311を忘れないために」で始まる、復興支援チャリティーのアンソロジー・少年マンガ版になります(小学館系ですかね)。全部で9名の作家さんの作品が一冊にまとめられていて、全てが新作になっています。印税などの収益は全て寄付されるとのことですが、「紙」も日本製紙石巻工場のものがつかわれているとのことで、なるほどと。

     『究極超人あ~る(ゆうきまさみさん)』や『うしおととら(藤田和日郎さん)』、『銀の匙(荒川弘さん)』などの新旧マンガのキャラクターたちが、それぞれのスタンスでエールを送る感じで。かわぐちかいじさんの自衛隊を描いた一編は読みごたえがあったなぁ、とも。

     個人的には、発起人でもある細野不二彦さんの『ギャラリーフェイク』の新作を読めたのが嬉しかったです。想い出を修復するようなボランティア活動が行われている一方で、現地での火事場泥棒的な動きがあったのもまた事実のようで。

     伝え方はいろいろあるな、とあらためて。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「『ギャラリーフェイク』の新作」
      素晴しかった!
      「『ギャラリーフェイク』の新作」
      素晴しかった!
      2013/06/04
    • ohsuiさん
      nyancomaruさん
      久々にあのコンビにあえて嬉しかったです、相変わらずで素敵な二人でした~
      nyancomaruさん
      久々にあのコンビにあえて嬉しかったです、相変わらずで素敵な二人でした~
      2013/06/05
  • 「われわれ漫画家や漫画のキャラクターが、まず被災した人たちに手をさしのべなくては」
    そんな想いから生まれた、小学館の著名漫画家たちによる東日本大震災復興チャリティアンソロジー。
    本文の紙には日本製紙石巻工場の製品を使用し、必要最低限の経費を除く収益と印税は寄付される。

    最近、友人から細野不二彦氏の代表作「ギャラリーフェイク」を薦められて読み始めたのだけど、この作品が面白いのなんのって。ブクログにはまだ感想を書いてないけど、20年前のマンガながら題材も魅力も全く色あせていない。
    ということで、この頃は各地のブックオフに行っては「ギャラリーフェイク」を買い漁るという毎日で(最近、映画よりも本のレビューが多いのは、そのブックオフめぐりの賜物だったりする/笑)、その細野氏が少し前にチャリティ漫画として描いた「ギャラリーフェイク」がとうとう単行本になったというニュースを聞きつけ、さっそく買ってきた。

    そんな経緯なので、私は「ギャラリーフェイク」以外の作品は超有名作にも関わらず全く読んだことないという有様で。。。そんな状態でレビューも何もあったものではないが、かつて小学館の少年マンガを読んでいた人たちにとっては垂涎もののラインナップだと思われる。
    本編を知らないながらもほかの作品も楽しく読んだ。
    肝心の「ギャラリーフェイク」は、フジタってもはやアラフィフ通り越して還暦くらいなのでは…ww(そしてサラもアラフォーか?) とか考えながらも、二人が健在で嬉しかった。

    チャリティとかボランティアって、できる範囲で出来ることをやれば良いと思うので、この本がチャリティかどうかなんて深くは考えず、マンガ好きな人なら気負わずに買って気負わずに楽しめば良いと思う。
    でも、先月発売されたばかりで部数限定でもない本が、なぜAmazonマーケットで早くも定価以上で取引されてるのかは理解できない(希少性が云々書いてあるけど、今はまだ書店で平積みされているのに!)。
    「気負わずに」と書いた直後で矛盾するようだけど、このマンガくらいはちゃんと漫画家たちの意図を汲んで、新本を定価で買ってもらいたいなー。

  • あーるくんと、うしおととらの新作が読めて、チャリティにもなるなんて、とても嬉しい企画★
    表紙からして、なんかとても豪華。

    懐かしいマンガももちろん面白かったけれど、銀の匙特別編も面白かった~
    メガネを外すと美少女というのはよくあるけれど、逆は初めて見たかも?

    読んで損はないと思うので、興味のある方は是非!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「銀の匙特別編も面白かった~」
      かなり、ウルっとさせられました!
      東北の方の粘り強さを、こんな風に表現するとは
      「銀の匙特別編も面白かった~」
      かなり、ウルっとさせられました!
      東北の方の粘り強さを、こんな風に表現するとは
      2013/06/04
  • 購入

    震災のチャリティーコミックとして、企画に賛同した漫画家さんたちの人気漫画が復活している。
    まさに「ヒーローズカムバック」
    内容は震災を感じさせるものもあれば、そうでないものもあり。
    本編を知っていないと入り込みにくいものもいくつかあったけれど、全体的には楽しむことができた。

    特に「究極超人あ~る」と「うしおととら」を目当てで買ったのだけれど、当時の勢いそのままといった感じでとても楽しめたし熱くなった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「当時の勢いそのまま」
      私のお目当ては「フェイク」と「009」だったのですが、「銀の匙」も良かった。。。
      「うしおととら」も泣ける話だったけ...
      「当時の勢いそのまま」
      私のお目当ては「フェイク」と「009」だったのですが、「銀の匙」も良かった。。。
      「うしおととら」も泣ける話だったけど、全編あの感じでしょうか?
      2013/06/04
    • はるさん
      コメントありがとうございます。
      「銀の匙」は初見でしたが、私もおもしろいと思いました。
      「うしおととら」は本編もあんな感じです。熱い展開と胸...
      コメントありがとうございます。
      「銀の匙」は初見でしたが、私もおもしろいと思いました。
      「うしおととら」は本編もあんな感じです。熱い展開と胸に響くセリフで泣けます。
      是非一度読んでみて下さい。
      2013/06/27
  • フジタは震災後の宮城沿岸に向かい、あ〜る君たちやかわうそくんたちは相変わらず通常運行。ジョーは天使たちとの戦いを決意し、うしおととらは少女の魂を救い、美神さんはアホの横島を追ってタイムスリップ。犬夜叉とかごめの顛末はここで初めて知ったなあ。そして、銀の匙の番外として描かれた北海道開拓記は非常に興味深かった。かわぐちかいじさんの自衛隊ものもね。新旧取り合わせて活躍したヒーローたちと、彼らを産み出した漫画家さんの、表現手段はそれぞれ違うものの、震災へ寄せる気持ちの熱さを感じる短編集であった。島本和彦さんの009は続編もあったら是非読みたいなー。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「熱さを感じる短編集であった。」
      マンガ家さんの心意気を感じました!
      「熱さを感じる短編集であった。」
      マンガ家さんの心意気を感じました!
      2013/06/04
  • 一言で言うと統一感がない。

    ゆうき先生は企画の趣旨を読み違えて(という体で?)ヒーロー物にしてしまうし、参加メンバーの中で明らかに浮いてる荒川先生はアニメ化・売り出しの関係でねじ込まれたのだろう。
    仕掛け人細野先生の強い要望で、東北出身の石ノ森先生の漫画を島本先生が描くことになり、更にかわぐち先生の震災1周年の読み切りを引っ張ってきている。

    アンソロジーとしては企画力不足だと言わざるを得ない。
    小学館はせっかくベテランを大勢抱えているんだから、細野先生に任せきりにせず、もっと多くの先生方に協力を求めれば良かったのでは。

    ただ、読みきり単体で見るとどれもファンには十分な出来で読み応えがあるので、好きな作者がいれば迷わず買って良いと思う。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「企画力不足」
      充分じゃないですか?参画するコトに意義がある。9人の心意気に感動しています。。。
      「企画力不足」
      充分じゃないですか?参画するコトに意義がある。9人の心意気に感動しています。。。
      2013/06/04
  • 震災を絡めた話は「ギャラリーフェイク」「俺しかいない〜黒い波を乗り越えて〜」。震災ではないが東北が舞台のものは「銀の匙」。その他はテーマと直接関係するものでなかったのが意外だった。収録作でお気に入りは「ギャラリーフェイク」「サイボーグ009」「うしおととら」「銀の匙」。「サイボーグ009」は原作の雰囲気を壊してないのが凄い。「ギャラリーフェイク」「うしおととら」で泣いた。3作とも本編読んでみたい。「銀の匙」はオチに噴いた。方言満載でもそれほど読み辛くないのは流石だと思った。
    (収録作とその作者)
    細野不二彦「ギャラリーフェイク 特別編」
    ゆうきまさみ「究極超人あ〜る 第73話25周年記念作品」
    吉田戦車「伝染るんです。 外伝サラマンダー」
    島本和彦(原作:石ノ森章太郎、協力:石森プロ)「サイボーグ009 ヒーローズ・カムバック特別編」
    藤田和日郎「うしおととら 火炎列車『不知火』」
    高橋留美子「犬夜叉 特別編あれから」
    荒川弘「銀の匙 特別番外編」
    椎名高志「GS美神極楽大作戦!! スペシャル・リポート『ブレイク・ユア・ディスティニー』」
    かわぐちかいじ(協力:惠谷治)「俺しかいない〜黒い波を乗り越えて〜」

  • やっと買いました。涙。漫画家さん達の熱い思いが胸に迫る、素晴らしい一冊でした!

  • 何という豪華絢爛!
    小学館の誇る偉大な漫画家の先生たちによる、それぞれの「帰ってきたヒーロー」たち。
    どの漫画も最高にアツかったけど、個人的には島本先生によるサイボーグ009がなんとも……。
    ただのチャリティー本? そんなはずがない!
    作家先生たちの震災復興、そして漫画への想いがひしひしと伝わってくる名コンピレーションが実現したと思います!!
    必読です!!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「そんなはずがない!」
      ありませんでした。とっても素晴しい贈り物です!
      「そんなはずがない!」
      ありませんでした。とっても素晴しい贈り物です!
      2013/06/05
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著者プロフィール

細野 不二彦(ほその ふじひこ)
1959年生まれ、東京都出身。大学時代からスタジオぬえで活動。大学在学中の1979年、『マンガ少年』掲載の「クラッシャージョウ」(高千穂遙原作作品のコミック化)でデビュー。
アニメ化された『さすがの猿飛』及び『Gu-Guガンモ』などのコメディ作を手がけたあと、青年漫画に進出。以降も『太郎』『ギャラリーフェイク』『ダブル・フェイス』といったシリアス路線の人気作を次々と生み出し、長年に渡り一線級の人気を誇っている。

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