- Amazon.co.jp ・マンガ (291ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091860835
作品紹介・あらすじ
▼第1話/おぞましき星▼第2話/美少女狩り▼第3話/疫病神▼第4話/舌の影▼第5話/舐める星▼最終話/果てしない真空▼読み切り/億万ぼっち●主な登場人物/麗美奈(大黒博士の一人娘。星の名に元になったことで一躍スターになるが…)、大黒博士(「ワームホール」から出現した未知の惑星を発見。その星の名を、娘にちなんでレミナと名付けた)●あらすじ/我々の宇宙と別の宇宙をつなぐ「ワームホール」から出現した未知の惑星。その発見者である大黒博士は、一人娘・麗美奈の名にちなんで「レミナ星」と名付けた。この異次元惑星の発見は絶賛され、麗美奈も芸能界デビューを果たすなど、一躍時の人となる。だが、レミナ星が惑星を次々と消滅させ、地球消滅の危機が伝えられると、群衆の態度は一変し、ついには大黒親子の命が狙われる事態に…(第1話)。●本巻の特徴/スピリッツ増刊「Casual」2004年9月16日号~2005年7月24日号に掲載された、伊藤潤二の新たなるホラー世界。ひきこもりの青年・道夫が遭遇した“集合遺体”事件を描いた作品「億万ぼっち」(スピリッツ本誌2004年2号掲載)も同時収録。●その他の登場人物/光村康実(芸能プロ「ベスタ・プロ」社員。麗美奈のマネジャー)、郷田直矢(麗美奈のファンクラブ会長)、峰石邦弘(麗美奈のスポンサー「峰石建設」社長の息子。麗美奈のファン)
感想・レビュー・書評
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すっっっっごい面白かった。よくこんな話思いつくなぁと思う。しかもこんだけ荒唐無稽な話を作品としてしっかり完結させてるのが本当にすごい。そして毎度のことだがこの人はとにかく作画、特に描き込み方が半端じゃない。点描で描いてある漫画なんてなかなかお目にかかれないんじゃないだろうか。そしておよそ今まで見たこともないようなようなシーンの連続で絵的にも全く飽きさせない。レミナを追いかけて世界中の人が集団で空を飛ぶシーンとかおもしろすぎる。この人の作品はたしかにジャンル的にはホラーとも言えるけどエンタテインメント性がすごく高くてとにかく発想がぶっ飛んでる。これこそ漫画って感じ。本当におもしろかった。
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ホラー漫画家の鬼才伊藤潤二がSFを描いたらこうなった!という不思議漫画で、伊藤潤二作品の中でも異色の作品。はっきり言って荒唐無稽。ホラーを描く気は本来なかったと見え、別に恐ろしい生きもの、幽霊、化物などは一切出てこないSF作品なのだが、そこは伊藤潤二作品だけあって、生理的にぞっとするような描写、人間の醜さ全開。
ただ、伊藤潤二作品の面白いところは恐怖と笑いが混在しているところで、この作品も気味が悪いながらもどこか滑稽さを持ち合わせている。滑稽さと恐怖はどこか表裏一体なのかもしれない。
それにしても星が舌をベロンと出すとか。。。逆にマトモなSF作家には絶対考えつかないアイディアですね。
同時収録の短編「億万ぼっち」の方はまさに伊藤潤二らしさ全開の作品。ラジオで「みんなあつまろう、あつまろう、億万ぼっち、億万ぼっち」という謎の放送が流れ出した頃から、複数人の死体がひとつに縫い合わされた猟奇的な死体が見つかる、その死体の縫い合わされた数がどんどん増えて行って、、、というお話。縫い合わされた死体の生理的な気味の悪さ。。。
こちらも秀逸。こちらの方が本来の伊藤潤二らしく好きな作品です。 -
こわいこわい。
ほんとに起きそうでこわい。
絶対夢に出るよ。現実味ありすぎ。
レミナちゃんかわいいwww -
天体規模のスペクタクル。呆気にとられる展開。
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これは伊藤潤二作品の中でもかなり異質ではないか。SFホラーというかコメディというか。世界観が壮大すぎて理解がなかなか追いつかなかった。巻末の億万ぼっちは面白かった。
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伊藤潤二氏の作品『地獄星レミナ(2005)』を読了。
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うずまきもそうだったけど、風に乗って人がサーフィンとか好きなんだなと思った。
お父さんと重ねて磔にされた場面でうわぁー。
それ以外は割とソフトな内容だった。 -
かなりワンアイデアものだが、力技でなんとか完成されている。
ホームレス氏の大活躍ぶりには笑うしかない。
スピン回転する地球、という衝撃の場面設定。 -
意外にもハッピーエンド。レミナがひたすらに美しいなあ。気持ち悪いが絵が繊細で読みやすい。ホラーではなくSF。楽しんでテンポ良く読めた。それから、同時収録の"億万ぼっち" がとても良い。好き。
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地球が終わるときは本当にこんなもんなんだろうな。
今回はレミナだった。というだけ。何もなくても何かに怯え、慌てふためき、結局は人がおかしくなってぶつかって相討ちで何も無くなる。
地獄星はレミナじゃなくて地球だよ。レミナには人間の目と口があるとこも考えさせられる。人間って頭良くて頭悪い。登場人物、全員重要。
絵が非現実的(すごいーすごすぎるー)なのに、登場人物が「あるある」(ここぞというとき逃げたり、意外な人が人情とか正義とかあったり。)なことでリアルに感じる。
億万ぼっち
綺麗なものにはトゲや裏があったり、信じたものに裏切られたり、人は見かけじゃなかったり、一番身近な人を愛したり憎んだり、その形も様々だったり、集団で動くことの安心感と先行きの不安感と孤独と。