白暮のクロニクル (5) (ビッグコミックス)

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  • Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091868794

作品紹介・あらすじ

閉じ込められた山奥の館での、哀しき事件!

舞台は閉じ込められた山奥の館。
“曰くつき”のオキナガ療養施設―――光明苑。

オキナガの哀しき自殺。襲いかかる嵐。
現れた、12年に一度の殺人「羊殺し」の重要人物。
そして動く、あかりと魁と三角関係!?

―――――――――――――――――

不老不死の謎めく種族「オキナガ」。
全国に10万人ほど存在し、厚生労働省の管理下にある。
88歳にして少年のような風貌のオキナガ・雪村 魁と、
オキナガを管轄する厚労省“夜間衛生管理課”の新米公務員・伏木あかりの迷コンビ。

とあることから魁と大喧嘩になってしまったあかりは、
研修のため一週間長野の山奥にあるオキナガ療養施設・光明苑へ。
そこは、生活に貧窮したり問題行動を起こしたりしたオキナガが
収容される場所。
中には、特に集団行動に適さないオキナガを収容する“隔離棟”も……

魁が追い続ける連続殺人「羊殺し」に深く関係する、謎の眠れる美少年。
光明苑を襲う嵐、閉じ込められるあかりと魁。
これまであかりも知らなかった、オキナガの“本当の絶望”―――
そしてあかりの大学時代の先輩も現れ、あかりと魁の関係も進展が…!?


光明苑。魁の過去とも関係するここは、
絶望が影をひそめる、オキナガ達の楽園。そこで一体何が―――

過去・現在・そして”永遠の未来”が絡み合い生み出される謎。
ゆうきまさみ極上ミステリー第5集!



【編集担当からのおすすめ情報】
【担当編集からのおすすめ情報】
第5集の舞台は、東京を離れ長野県の山奥の館・光明苑。
“訳アリ”のオキナガ達たちが暮らすそこでの研修、
あかりはオキナガ達の生活、そして哀しみや絶望を知ることに…?

謎の眠れる美少年、そして流浪のオキナガ・希梨香も登場。
喧嘩真っ最中のあかりと魁に、更にあかりの大学時代の先輩も合流して
なんだか三角関係の予感も…?!

起きる事件は本格ミステリー、オキナガや纏わる人間達の
哀しみや切なさも絶妙な筆致で描かれる反面、
ゆうきまさみ氏のコメディ節も顕在!軽やかな掛け合い・人間関係の描き方も絶妙です。

読みやすい、だけど、奥が深い。そんな極上のミステリー。
昔ながらのファンの皆さま、そして新しい読者の皆様にも
“ゆうきまさみワールド”を楽しんでいただける1冊となっております!

感想・レビュー・書評

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  • あちらこちらに寄り道はしつつも、
    その背後には大きな流れがどっしり横たわってて、
    そちらも着実に進んでいる…そんな感じがします。
    過去のお話と現代のお話とがどうつながっていくのか、
    どんな物語が展開されていくのか…興味が尽きませんw。

  • コミック

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  • 舞台はオキナガたちの収容所、じゃなかった療養所の長野光明苑。日光苦手な彼らの住処に「光明」とは、皮肉もいいとこ。収容所の頃からの名称としたら封じの意味合いもあったのかしら、と想像たくましくしてみます。
    雪村が訪れた目的は「羊殺し」の目撃者であろう柘植章太のお見舞い。60年間昏睡状態で、面会しても会話はおろか、意思疎通もできないのだけども、「羊殺し」を追い続けて言える雪村は、会わずにはいられないということです。まして、血分けしたとしてはね。

    副所長の心情はわからないでもない。けど、あくまで個人的な贖罪、いってしまえば自己満足であって、役人としてはアウト。その結果、予算が増えるという特典までついてしまってはね。でも、それで片付けてしまっては、悲しすぎる感情の話なんだよなぁ。

    「羊殺し」を追いかける雪村。その結果、歪んでいても小さな幸せを壊してしまったり、暴かなくてもいい事実を明るみにして不幸を生んだりしています。それは、オキナガという異分子を受け入れられない人間社会のひずみなんだけど。それを変えようと努力し続けているのが、竹ノ内だったりするのだけど。
    そんな都合は忖度しないぞ、っていうのが「羊殺し」を追いかける雪村の心情。4巻ラストの台詞だよねぇ。

  • 割とこの巻が一番好きかも。

  •  吸血鬼ともいえる長命者、オキナガが現代社会に存在し、厚生労働省が管轄する、という設定の細部を詰めていくと結構いろんなことを考えなければならなくなってくる。そういう思考実験もSFの醍醐味なのだが、本巻ではオキナガの収容施設が舞台だ。長く生きすぎて時代との接点を失ってしまったオキナガに読み書きを教えたりして社会復帰を支援する施設なのだが、食うには困らないしと施設に安住してしまっているオキナガも多い。他方、母がオキナガで、面会者の娘がどんどん老いさらばえていく家庭の描写などの悲劇も描かれる。それゆえ「絶望の楽園」。
     主人公のひとり、厚労省のオキナガ担当の役人・伏木あかりは研修でこの施設・光明苑に出向くが、そこにもうひとりの主人公・少年の風貌の88歳のオキナガ、雪村塊が訪れる。かれは光明苑で60年間目を覚まさない少年を訪ねているのだ。その少年・章太は羊殺しの現場を見ていたかも知れないのだ。ということで章太の存在は今後への布石。デカくて色気のないねーちゃん・あかりと女の子のようにきれいな眠れる森の美女・章太。そういえば、平行してボーイズ・ラブ・マンガ家の話を連載しているんだった、ゆうきまさみは。
     本巻ではあかりと塊の反目が描かれる。反目のあとには相互理解が来るのか。ともあれ、かつての塊の恋人でシリアル・キラー「羊殺し」に殺された棗(なつめ)があかりの祖母だということは、ふたりともまだ知らない。

  • 読み切りのような進め方でもちゃんと流れが出来ていて、うまいね流石に。

  • オキナガの収容施設でのお話。
    イッタ先輩登場。
    あかりの章太に付き添うという正義感が格好良かった。
    副所長も悪い人ではなさそうに感じた。
    あかりと魁がたまたま一緒にお風呂に入るシーンがあってちょっとびっくりした(笑)

  • -

  • オキナガの憂鬱がうまく描けていたかな。そうか,死なないから不死身と思っちゃいがちだけど,死な/ねないわけやないんやね。退屈な人生ではあるが。

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著者プロフィール

漫画家。1957年北海道生まれ。80年デビュー。『究極超人あ~る』で星雲賞マンガ部門、『機動警察パトレイバー』で小学館漫画賞少年部門受賞。近作『白暮のクロニクル』『でぃす×こみ』『新九郎、奔る!』。

「2019年 『ゆうきまさみ 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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