フルーツ (IKKI COMICS)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 66
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091883193

感想・レビュー・書評

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  • 木葉さんの書く性と暴力が大好きです。

  • 物語自体はとても好きだ。
    しかし作中、フルーツというテーマを強調しすぎている点に関してはどうしても納得がいかなかったというか、好みに合わなかったというか…。

    本のタイトルと話の中で既に「フルーツ」は表現されているのだから、わざわざ台詞にして言わせなくていいのでは。台詞の内容にしても、文学表現として特に独創性のあるものではないし…。
    各話、無理に喩えをねじ込んでいるせいで陳腐化していると感じた。

    物語やキャラクター、世界観、漂う泥臭さ、おどろおどろしさは、本当にとても面白い。
    なのに、フルーツの台詞が現れるシーンで「作者」が目立ちすぎてて冷める。

  • それは果実のように甘く、艶やかで、瑞々しく。
    男たちは翻弄され、焦がれ、彼女たちに愛を捧げる。

  • 果物に模された女性達の人生と周囲を色どる男性達。
    一読の価値ありです。

  • 最新刊。「フルーツ」=「女性」をモチーフにした読み切り連作集。
    個人的には巻頭の「フルーツ」が忘れられない所があります。
    (「キリコ」の呪縛かーっ!)
    後は江戸時代を舞台にした絵師の話もたまらない…!
    ワイルドチェリーの逞しさも!!
    声を失ったシンガーが猛獣と対するシーンも息をのむし!

    …結局全部好きなんじゃないのさ…(苦笑)

  • 木葉巧一の描く女性はかっこいいなあ〜。マリオガンの続きも期待しているんですが、あれは打ち切られちゃったんでしょうか。

  • 多勢に無勢を相手にする冷徹な殺し屋の面とピュア過ぎる内面がアンバランスな殺し屋・桃(たお)と桃の精神的肉体的なケアをする相棒蜂鳥の相棒以上恋人未満な関係を描いた「桃(tao)」、吉原京町の遊郭に花魁・柿山太夫の幽霊が出るため数多くの浮世絵師が柿山の幽霊画を描こうとするが度々浮世絵師に不幸が起きるという柿山大夫の幽霊画を名無しの浮世絵師に描かせようとする重三郎と名無しの浮世絵師の顛末を描いた「柿山昇天」、カジノに父親がはまり不幸になった復讐のためにラスベガスに対抗するカジノを作ろうとするコールガール・コニカ・ワイルドチェリーと呪われた一生を生きてきたホテルのオーナーの復讐と再生を描いた「WILD―WILD DESERT CHERRY」、フランスのボルドーにマダム・ピノ・ノワールが所有するワインについて取材にやって来た日本人記者が体験した奇妙でエロチックな出来事を描いた「ヴァンプ・ピノ・ノワール」、胸に大きな傷のある転校生窪田ミカンちゃんに惚れた十熊ヨースケの初恋と奮闘を描いた「ラブラブU・ミカンちゃん」、声を失ったシンガー天願林檎の葛藤と再生を描いた「アフリカの林檎」、色とりどりの果物のようなヒロインとヒロインに心奪われ愛を捧げる男たちを描いたラブストーリー色の強い木葉功一の短編集。
    とは言っても、ハードボイルドなタッチでキャラクターの情念に迫る木葉功一だけに甘ったるくはなく、色とりどりの果物のようなヒロインとヒロインに心奪われ愛を捧げる男たちの切な過ぎる狂暴な純愛が描かれている。
    死と隣り合わせの殺し屋・桃に距離を起きつつ抱き締めたくなるほど愛する気持ちを抑えられない蜂鳥、重三郎の気持ちを知りながら浮世絵のモデルになり続け重三郎の迎えを待ち続け裏切られ夜叉に成り果てた柿山太夫の地獄を受け止める名無しの浮世絵師、マダム・ピノ・ノワールの乾きを癒すために身も心も捧げるキルバツミのようにヒロインに心惹かれ自分の命も顧みず愛を捧げる男性キャラクターの切ない純愛が、こんなふうに女性を愛せたらなという憧れを体現している。
    そんな男性キャラクターに愛されるヒロインは、貪欲に快楽を求めるマダム・ピノ・ノワールやカジノに復讐を企むコニカのワイルドさや恋人に裏切られ夜叉に成り果てた部分と恋人を真っ直ぐ愛する聖母のような部分を持つ柿山太夫など、女性のあらゆる面を体現している。
    男女問わず楽しめる傑作短編集。

  • 長編を書いてみて。

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著者プロフィール

漫画家。1995年、アフタヌーン四季賞で四季大賞を受賞した『JAGUA(ジャギュア)』にてデビュー。98年、週刊モーニングに『キリコ』を連載開始、そのエネルギッシュな表現で注目を集める。他の代表作に『クリオの男』『フルーツ』など。現在、週刊漫画サンデーにて意欲作『セツ』を連載中。

[HP/ブログ]
「木葉功一のブログ」→ http://d.hatena.ne.jp/kibakoichi/

「2012年 『NEMESIS No.7』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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