ぼくらの (6) (IKKI COMIX)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091883490

作品紹介・あらすじ

▼第30話/切江洋介(2)▼第31話/切江洋介(3)▼第32話/切江洋介(4)▼第33話/古茂田孝美(1)▼第34話/古茂田孝美(2)▼第35話/古茂田孝美(3)▼ぼくらの楽屋ご開帳●主な登場人物/【和久隆】・【加古功】・【矢村大一】・【小高勝】・吉川寛治・門司邦彦・宇白順・切江洋介・【半井摩子】・往住愛子・町洋子・【本田千鶴】・古茂田孝美・【阿野万記】(学習交流自然学校に参加した生徒。14人とも中1。カッコ内は既に死亡)、宇白可奈(宇白順の妹。小4。ひとりだけゲームの契約をしていない)、ココペリ(謎の宇宙人。敵ロボットとの戦闘後、死亡。その後の戦いを子供達に託す)、コエムシ(正体不明の生物。ジアースでの戦闘におけるサポート役だが、謎が多い)、ジアース(体長500メートルの巨大ロボット。これを操縦した者は戦闘後に必ず死ぬが、戦わなければ地球が滅ぶ)●あらすじ/次なるパイロットに選ばれたキリエは、チズが死亡した戦闘の4日後、彼女が復讐を望んでいた男・畑飼を呼び出していた。かつて自分に相談を持ちかけたチズの無念を想い、彼女を弄んだ畑飼の真意を探ろうとするキリエだったが、畑飼はいっこうに悪びれる様子もなく、得々と持論を語り始めた挙げ句「俺と友達になろう」と言ってきて…?(第30話)●本巻の特徴/自分たちが戦い続けている相手が、同じ人間だと知ったキリエ。戦闘そのものに対する疑念を払拭することができない彼がとった、ある行動とは…!?●その他の登場人物/田中美純(航空国防軍一尉。軍と子供たちのパイプ役を務める)、関政光(海上国防軍一尉。田中一尉と共にジアースのパイロットになった)

感想・レビュー・書評

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  • 地球の、宇宙の生き残りをかけて襲い来る敵と戦う。
    勝てば、相手の次元の地球(宇宙)が滅び、負ければ、自分たちの次元の地球(宇宙)が消滅する。
    戦いが終わったら、勝っても負けても、パイロットは死ぬ。

    ここまで、少年少女のいろいろな戦いと死を見てきて、もし自分だったら、地球を救うためとはいえ、自分の手で誰かを殺めるくらいなら死んだほうがましだ、とか思っちゃうかもしれない…とぼんやり思い始めていた。

    だから、キリエの「自分たちが生き残るべきかわからない」「自分は正義かもしれないけど、相手も正義かもしれない」という考えはすごく理解できたし、偽善的と言われるかもしれないけれど共感した。


    「あなたは好むと好まざるとにかかわらず、もうすでに生命の犠牲の上にある」
    だからその犠牲に感謝し、精一杯自分のすることをするのが、生きていくものの責任。
    それが生きるということ。

    自分でもまだうまく消化できていないのだけれど、田中さんの言葉はそういう「死んでもいい」という甘い偽善をひっくり返した。私たちは生きていることがそれだけでもう生き残りのための犠牲を強いられているシビアな運命だったんだなあ、と。難しいけれど、確かにそうだ。
    個人的な戦いをしてきた今までの子供たちとは一味違い、そもそも「どうして戦わなくてはならないのか?」にひとつの決着をつけてくれたエピソードだと思う。

    続いてコモの話。
    死ぬとわかってから世界の美しさや世界とのつながりを実感し、世界が豊かになったと感じるコモ。
    敵のパイロットの逃亡、一般被害者からの恨みを思い知らされる子供たち。自分たちの背負っているものの重さ、戦いに向けられる非難の目の厳しさ。

    改めて話の運び方というか展開構成がうまいなあ。

    コエムシの転送の説明は、面白いけど、なんというかPC上のデータの話みたいだなあと、いまいち三次元で起こりうるのか疑問に感じてしまう。
    佐々見さんだんだんなじんできたな。
    大人たちが登場したときは子供たちの行動を阻害したり支配しようとしたりするのかと思っていたけれど、予想外に子どもを尊重してくれるいい大人たちだった。今後どうなるのかな。。

  • キリエみたいに考える人間は結構いる。
    が、自分がその考えに至るまで生きながらえてきたという事の理由をどうしても精神論に偏らせてしまう。
    単純に、肉でもサカナでも野菜でも、自らの手を汚すことすら無く殺してきた結果、生物として存在し続けている。
    その事に責任があるのかないのかはわからないけど。

  • 切江みたいに全ての命を等価値に見てしまっていたら、きっと生きていくのは辛すぎるだろうな。切江を諭した田中さんの言葉は、当たり前と言ってしまえばそれまでなのだけれど、改めて言語化されて、頭で再認識すると、そうだよなぁと。
    命は主観的に見れば等価値じゃない。

  • 今回はなかなか難しい話だった。キリエの葛藤。命。人は生きてるだけで「業」と「責任」を背負ってる。物体の移動。あと、チズの先生がなんか色々言ってたけどあの人がやったことは間違ってる。ここに来て相手パイロットにも焦点が当たってきた。辛い。

  • 読んでて一番難しかった。キリエは中1にしては相当達観してる(ダイチやモジも相当だったけど)田中さんはいい大人だなぁ。肝も座ってるし、子供への対応が素敵だ。 そしてコモの話。親のこともあり本当に捨て身で戦うのが大変そう。そしてお母さんの気持ちを思うと辛い

  •  価値観の提示とぶつかりあい。面白いけど、この辺は割と昨今だと当たり前だなあ。

  • 縲悟?豎滓エ倶サ九??4縲阪?陦ィ邏吶?∝?豎溘¥繧薙?謗ァ縺医a縺ェ隨鷹。斐′縺?>縺ェ縺ゅ?ゅ≠縺ョ隧ア縺ァ菴輔°繧呈アコ諢上〒縺阪k縺」縺ヲ縺ョ縺ッ蛻?ア溘¥繧薙?縺ィ縺ヲ繧る?ュ縺瑚憶縺?↑縺ゅ?ょ商闌ら伐蟄晉セ弱?蝗槭〒縺ッ謨オ縺ョ繝代う繝ュ繝?ヨ縺碁??コ。縺励※縲√→縺?→縺?ヱ繧、繝ュ繝?ヨ縺ョ邏?諤ァ縺悟?陦ィ縺輔l繧九?よ?縺励∩縺ョ騾」骼悶?蟋九∪繧翫°?

  • キリエの話が良かった

  • 初読:2012.1
    切江、古茂田(途中)。チズのときに出てきた先生と田中さんの、二人の大人が出てくるが、先生の自己正当化ぶりがすがすがしい。田中さんは割とふつうのこと言ってるな。古茂田の回は、大人たちのいろんな思惑で動いていて、ちょっと冗長かも。

  • 整理ついでに久々に発掘したので登録。

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著者プロフィール

1966年、愛知県出身。名古屋工業大学在学中の87年に、『残暑』で小学館新人コミック大賞に入選。95年、アフタヌーン秋の四季賞に準入選。同作を第1話として『ヴァンデミエールの翼』を連載。その後、『なるたる』『ぼくらの』『のりりん』『なにかもちがってますか』など代表作多数。


「2021年 『ヨリシロトランク(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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