新装版 愚か者は赤を嫌う (IKKI COMIX)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 272
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091885784

感想・レビュー・書評

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  • 闘牛士と牛を解体する男の愛。
    闘牛の牛は全て雄なので、“男の戦い”の場である愛は、雄牛―闘牛士―解体従事者の繋がりを持った関係を如実に現す。
    ピカソの絵画にもあったような、背骨に刺さった短剣は十字架を思わせる。どのコマも絵画のような静謐さがある。
    愛ゆえに殺すという倒錯的な危うい一面が緊張感を強くする。何処か刹那的で深い情愛は、スペイン闘牛の一瞬の生を歓喜するようでもあった。
    また、『IPPO』に繋がるような、靴に纏わる話や、男性バレエダンサーの話も。
    靭やかな肢体や筋肉質の男性像など、シンプルな線で男性身体の美しさの特徴を描き分けていて、惹かれる。

    後書きには『Golondrinaーゴロンドリーナー』制作秘話などの、スペイン紀行エッセイが掲載。

  • 鑑賞する漫画です。
    闘牛士の凛々しい立ち姿。その豪奢な衣装。翻る赤いムレタ。
    浮き出た骨や筋肉の隆起がわかる肉体美。
    画力があるからこその魅力ですね。
    容易に感情移入させないクールさも作品の品格を高くしていると思います。
    面白いと思うかどうかは読み手の好みによります。

  • 旧版既読。書き下ろしはあとがきだけでした。残念!でも美しい表紙に満足♪えすとえむさんの描く黒髪男性の色っぽさは凄まじい。

  • 美しい物語でした。絵もストーリーに漂う空気も。

  • カラーで読みたいな~
    「愚か者は赤を嫌う」「円卓の死者」
    「BABY, STAMP YOUR FOOT.」「Tiempos extra」「リュミエール」

  • ゴロンドリーナに引っ張られて購入。外国×BL=とうとつに誘い受け、っていう法則でもあるの?絵はとても好きです。

  • 2012/09/26
    【やや好き】新装版とはいえこのレーベルでBLはありなのか? 表題作、解体士:マウロ×闘牛士:ラフィタ。 マウロが色盲で同じ赤を見れないから衣装を黒に変えるとか、そのこだわりになぜか圧倒されてしまった。 人を愛して怖さを知りさらに強くなる。 ロマンだなぁ(笑) 他→『円卓の死者』マウロの過去。 解体士になるまで。 『BABY,STAMP YOUR FOOT』そもそもハイヒールにこだわった理由が気になる。 『Tiepos extra』友達エンド…なのか? 納得いかないなー(笑) 『リュミエール』相似系の恋。 昔…というのがやるせないと思ってしまう現在の自分。

  • 愚か者は赤を嫌う、なんて憎いタイトル!闘牛士と解体師なんて、えすとえむさん以外描けないよ。スペインの赤がよく似合う表題作。一コマ一コマが映画の絵コンテみたいに綴られていき、台詞云々より表情や余白で魅せる作家さん。ちょっとあっさり進み過ぎな感じだが、またそこが魅力でもある。

  • 好き。ところでこの本少年コミックスや青年コミックスを置いてある平台にあったんだけど、BLの平台におくべきだと思う。

  • 闘牛士よ、気をつけなさい
    あなたはいつか
    牛に殺されてしまうだろう
    怖れなさい、闘牛士
    さもなくば――

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著者プロフィール

2006年「ショーが跳ねたら逢いましょう」(東京漫画社刊)でデビュー。フィール・ヤング(祥伝社)にて連載の「うどんの女」が「このマンガすごい! 2012」のオンナ編第3位にランクイン。2011年からは月刊IKKI(小学館)にて闘牛をテーマにした「Golondrina ゴロンドリーナ」を、2012年からはジャンプ改(集英社)にて若き靴職人を描く「IPPO」を連載。BL誌、女性誌のみならず、青年誌にまで活躍の幅を広げている。

「2021年 『CITY HUNTER外伝 伊集院隼人氏の平穏ならぬ日常』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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