- Amazon.co.jp ・マンガ (345ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091886873
作品紹介・あらすじ
白井弓子のハードSF長編、堂々の完結。
転送兵マナ・オーガが辿り着いたのは、アルメア軍曹の部隊とはまったく異質の、もうひとつの転送隊だった。
マナをめぐり交錯する、軍上層部や転送部長たち思惑。陰謀。そんな中、マナが自らの目で目撃することになった故郷の姿。明かされていくアルメア軍曹やサウラ中佐の過去。原生生物ニーバスの部族・クリムゾンと転送隊との隠された関係。
ファーストとセカンド、それぞれが目指した移民の惑星・碧王星で、あらゆるものが衝突し融合し、戦争の歴史を形作っていく。
そして、いつ果てるとも知れないドロ沼の戦争は、ついにその終局へ向かって加速度を増していく。マナたち転送兵を抗いがたい運命に巻き込みながら…
感想・レビュー・書評
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圧巻の完結。面白かった。
SF者としてはニーバスの側の論理で進行する展開などにグッと来る。
それは軍の独善だけでなく、軍曹達人間の側の強い理想とも裏返し。
さらに戦争も戦闘も醜さを増した今巻。
建造物や無人機とのある意味クリーンな戦闘ともおさらば。
熱気と使命と本能の中で立ち止まる隙もなく突き進む悲しさと怖さ。
そして何よりも個人の母性が望んだラストの凄味。
優しさと寂しさと辛さと解放と気懸りの混じった何とも言えない、
とても作品に相応しいラスト。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
はじめてガンダムを読んだときの感覚を想起しつつも、いまいち理解がおいつかない。
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チーフ・ミミとドクター・ニコルズが好き。
『侍女の物語』っぽい。
後半ミミ/アメリアあたり~エピ前がテンション継続してたら、
絵がビミョーに変化してなかったら、
ナビおよびクリムゾンの目がうつろすぎてなかったら、
★5なんだがな。 -
生物として一番寛大で愛に満ちていたのは、結局ニーバスだったのかと感じた。人型でなく見醜くく野生動物のように映るニーバスが、占領者達の凌辱に何度も堪えそして許し、勝手に生み出されたまがい物のような同胞も受け入れようとしてくれたのだ。ハイテクノロジーとルールに縛られ正当性を振りかざすが保身力の強いAI任せてのセカンド、同族を騙し続け人道無視の生体兵器としてまで星を我が物にしようとしたファースト、三つ巴の生物のどこが正しいとかは無いが、生物は違えど母親の子供への子供が母への愛は揺るぐ事が無いと強く感じた
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5巻に至り、萩尾先生のSFを読んでいる様な錯覚を覚えた。
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休刊や打切で連載が終わっても、単行本描き下ろしで本編完結を見られるのはマンガ読みにとってとても幸せなことだと思う。感謝。
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まさかこういう終わり方になるとは。しかも,最後はいったいどうなったというのか。