あげくの果てのカノン (4) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
3.65
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本棚登録 : 335
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091896841

作品紹介・あらすじ

全巻大重版!!不倫×SFラブスト-リー!

「好き」ってなに?
「永遠」なんてあるの?
恋愛の命題を突き詰める、大注目作。

境(さかい)への好意をあきらめきれない高月(こうづき)かのん。しかし世界は、かのんの恋を許さない。親友、母親、弟、社会…さまざまな正論と感情が立ちはだかるが、逆に“試練”が高月の思いを強くしてしまう不幸…

高月の“世界を壊す恋”は
境にうり二つの男性、松木平(まつぎだいら)の出現により、
より選択を迫られるが…!?
大ヒット、不倫SF、第四集!


【編集担当からのおすすめ情報】
「週刊文春」「ダヴィンチ」「女性セブン」etc.…各書評絶賛!
「このマンガがすごい!」「俺マンガ大賞」「漫画HONZ大賞」
…各賞ランクインの注目作です。

最新4集は、境の妻・初穂(はつほ)の暴走から目が離せません。
そして遂に境が、予想できた“最悪の展開”に…!?
その時、高月は!?
「人は心変わりから逃れられない」という警鐘を鳴らす最新巻、
ぜひ御一読ください。

感想・レビュー・書評

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  • 続きが気になる。
    カノンの長年の盲目的な思いがプラスへと転じて先輩がそれを嬉しいと受け取っていたのでこのままもしかして終わる?いや、けどそんなわけ…と思っていたらやっぱりそんなことはありませんでした。
    体を補修するたびに先輩が少しずつ変わるというのは知っていたけれど、いざそうなるとやっぱりカノンもショックを受ける。私は大丈夫、という驕りを少なからずカノンも持っていたはず。なのにあっけなく先輩に切り捨てられて読んでるこっちも胸が抉れる心地…嫌いじゃない…。笑
    カノンの恋は自分の中で完結していたものだったのに先輩が少しでも振り返っちゃったから。
    初穂さんもどうなるんだろ。そして松木平くんは???

  • 修繕のせいで好みが変わり、かのんから離れていく先輩。かのんは先輩のことが忘れられないが、それも当然だと思う。9年の一方通行の愛はあまりにも重い。巻の最後あたりの会話、松木平くんの言うことはもっともだが、かのんの「セックスしないとわたしたちの恋愛って価値がないの?」「私はずっと独りのまま先輩を好きでいたけど、幸せだったよ」のセリフが切ない。

  • 恋愛のゴールとは何なのか、ということを考えてみたりすることがある。

    彼女にとっては「好きで居続けること」こそがゴールであって、
    それから先なんて何もなかったし、それ以外はどうでもよかったのだろう。

    では、恋愛の「目的」とは何なのだろう?
    結婚すること? 子どもを持つこと? 家庭を持つこと?
    社会的地位? 自己満足? 存在意義? 生きる糧?

    打算もなく、ただ純粋に好きで居続けられる彼女はやはり、少しだけ眩しく見えてしまったりもする。

  • (相手にとっては)「無神経」と「自分に正直」。そうか、そうだよね、ここの場面ハッとしたわ。
    純粋に見えるかのんの想いは、私には透明というよりも既にこれ以上、色を加えられないものに見える。
    ちょっと恋に気付き始めた頃ではない、何年も重ねてきた気持ちはとても重く固く歪で鋭い。

    あ〜でも下衆いよ、ほんと聞く耳持って理解しろよ周り見ろよ考えろよ。お前が口に入れてるもの噛み砕いて脳の奥まで浸透させろよ、と。

    でも、ここまでくると何が正しいか分かんなくなってくるね。考えるの放棄したいわ。

    この作品の間の見せ方、ほんと好きです。
    続きが楽しみ。

  • 今巻も物語はどんどん進むけれど、物事が起こるべくして起こっていく、という感じ。しかし「あげくの果て」とは言いながら一体どこまで行き着くのだろうか。

    ストーリーはもちろん面白いけれど、今巻もとにかく演出が巧み。
    たとえば第18話での「先輩」の回想シーン。(回想の順としては珍しく)近い過去から始まり遠い過去へと回想が展開していく。ことさらに物や言葉、風景によって連想が立ち上がり、記憶をさかのぼっていくのは、まるで手探りで自己を再構成しようとしているよう。過去の自分との非連続性に苦しむ「先輩」の心理や、過去の自分との同一性を証したい切実さが見える気がする。

    また第24話の、松木平くんから、かのんへの説教は、それが響かないことを示す演出が面白い(あと、松木平くんは登場自体がとても少女漫画的で、今後の展開が気になる)。
    ひとつは、「変わり続ける」「繁栄」「適応」といった言葉がプラスイメージで使われ、背景に首長竜があしらわれるシーン。変化することや進化すること、またその壮大さを演出した次のページ、間髪入れずに見開きで、「変化」を象徴する巨大なゼリーが醜悪に蠢く姿を映し、前ページの言葉のプラスをすべて打ち消してしまう。
    またひとつは、「普通」の「未来のある恋愛」をするよう語るシーン。主人公たちがゼリー襲撃により学校へ避難しているせいで、背景には‘校内だより’や‘非常口ランプ’が映っているが、まるでそれらが松木平くんの言う「普通」の家庭や生活への出口を暗示しているようにも見えるし、逆にそれらの言葉の安っぽさを表わしているようにも見えて面白い(もちろんその説教を突っぱねる かのんの方も、本質を口にすることはあれど未熟なままなのだけど)。

  • かのんの異常なまでの愛はある程度理解し、それに魅力を感じるから読み進めていたはずだったのに、今巻ラスト数ページのかのんの「独白」に持っていかれる。彼女は境先輩とどうにかなりたいともちろん思ってはいるのだけど、それがすべてではなくて、報われなかろうが何であろうが、境先輩を好きで居続けることに幸せを感じることができるのだと、そういう人間なのだと。見返りを一切求めないそれは、単純に「依存」とも切り捨てられるが、ともすれば究極にプラトニックな純愛とも読める。高月かのんに圧倒される。

  • ・18話
    もう変わらない。本当に。ずっと。
    それが変わってしまうのって、あまりにも耐えられない。
    初穂が気味悪がっていた宗介の笑顔だって、自分の気持ちを抑え込むには貼り付けてるしか無かったんだと思う。

    ・19話
    自分が宗介の為の研究を頑張ってる間、宗介は他の女と。
    初穂さん辛いでしょうに。
    けれど宗介からしたら、夫を放って仕事仕事の初穂。
    ほんと、いつからそうなっちゃったんでしょうこの二人。

    寂しくて寂しくて恋しくて大量のメッセージ送っちゃって、それが既読になった時の感情覚えています。

    ・20話
    きっつい話盛り込んできますね。
    同窓会計画したのもマリで、「こんな時だからこそみんなに会いたい」ってのはマジに本心でそこにはいろんな希望が込められてたんだろうな。
    マリ人一倍正義感も強い子みたいだし。

    かのんも、同じ目線で恋の話を出来た気でいられて嬉しかったはず。
    タイミングが最悪の重なり方をしてしまっている。

    ・21話
    まさか新キャラが出てくるとは。
    松木平くん、今後の展開を左右するのでしょうか。

    人に心を支配され続ける事ほど非合理な事はない。
    けれど、人は合理性の為に生きてるわけでもない。

    ・22話
    処女なのにクソビッチ呼ばわり。
    昔風俗で稼いでるってデマを流された事があったのを思い出しました。処女なのに。

    初穂さん生きていた。良かった。

    ・23話
    夜の仕事始めたマリ。
    かのんとタイプは違えど、好きな人には真っ直ぐで清らかなマリが、って思うと泣けてくる。
    境先輩もだいぶ変わってしまったみたい。
    初穂さんが消えて研究も止まっただろうし、今彼は何者になっているんだろう。

    ・24話
    未来のある恋愛ってなに?

  • かのちゃんすげえなあ…共感できないし好きじゃないけどすごい。この究極のエネルギー、羨ましい。

  • 「好き」ってなに?「永遠」なんてあるの?恋愛の命題を突き詰める、大注目作。
    境への好意をあきらめきれない高月かのん。しかし世界は、かのんの恋を許さない。親友、母親、弟、社会…さまざまな正論と感情が立ちはだかるが、逆に“試練”が高月の思いを強くしてしまう不幸…
    高月の“世界を壊す恋”は境にうり二つの男性、松木平の出現により、より選択を迫られるが…!?
    大ヒット、不倫SF、第四集!(Amazon紹介より)

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