- Amazon.co.jp ・マンガ (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091910172
感想・レビュー・書評
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体が腰の部分でくっついて生まれた一卵性双生児の物語である表題作のほか全部で10作が収められた短編集。
確かに表題作ほか素晴らしい作品もあるけれど、全部が良作とは思わなかった。
妄想になじめない…と思う話もあったし…。
ややギャグテイストが混じった物語のほうが、ストーリーに親近感があって、らじ的には入っていけるように思います。
中二病とかにかかっているときに読むと、そういった物語のほうがハマるようにも思うけれど…ね(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
長編にできそうなほど濃い題材を僅か数ページにおさめる萩尾望都先生。流石神ですね。
半神も好きですが、個人的に酔夢が好きです。絶望と美しさが共存していて、萩尾望都先生の中でもトップクラスで好きです。 -
とりあえず表題作の短編を読了。たった16ページの作品だけど、西洋的・近代的な人間観の矛盾を抉っていて、内容はとても深い。やっぱり萩尾望都と竹宮惠子は別格だね…。
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10の短編。
読んだあとになんとなく思いにふけったり、考えさせられたり。
どれもが心にぽとっと何かを置いていくよう。
とても短いのに、その短さを忘れてしまうような作品集だった。
特に表題作、ぐっときた。
また読みかえしたい。 -
表題作が大好きです。
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やっと見つけた…
『マンガは哲学する』で紹介されていた。
表題作の「半神」は本当に一人称の死と三人称の死を見事に描き出している。これはマンガだからなし得るものだと改めて感じる。
他の作品でも時間や存在を難しいこと問題に取り上げることなく、SFの中でうまく紛れ込ませることで、どこか不思議で怖い感じを与えていると思う。
ただ、本質かと言えば、そうではない。「偽王」のようにどこか尻切れとんぼになってしまったり、「スロー・ダウン」のように現実と幻の差をあたかもあいまいにしたかのように見せかけていたり、金曜の集会でなぜか大人たちが時間が戻ることをわかっていることなど…
紙面があればもっと書けたのだろうか?
それはともかく、単なる恐怖ものでは収まりのつかない作品であることは確かである。 -
漫画です。作者は萩尾望都。
短編集ですが、表題作は16ページ。凄いインパクトです。
ユージーとユーシーは、腰でくっついている双子。美しい妹ユーシーは自分では栄養をつくれず、姉の栄養を吸いとっている。おかげで、ユージーは痩せてボロボロ。―この妹のために、私は誰からも愛されないのだ―ある日、ユージーは生きるために妹を切り離すことに…
『イグアナの娘』もそうなのですが、姉妹とか親子の、愛情とも憎しみともつかない感情を描くのが、本当に巧いと思うのです。
私の場合、姉妹というのは、両親の愛情を奪う邪魔者でもあり、誰より愛しい家族でもあり…初めて読んだときに号泣したのが忘れられません。
私にとっては姉妹の話ですが、命の尊厳とか美しさとはなにか?とか、いろいろな読み方ができる話だと思います。 -
ユージーとユーシー