ウは宇宙船のウ (1) (小学館文庫 はA 10)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 684
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091910202

感想・レビュー・書評

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  • 知らない世界につれていかれる本。

    「みずうみ」「ぼくの地下室へおいで」「集会」が好き…読了後にゾクッとなりますよ!

    「ウは宇宙船のウ」のタイトルが素敵です!


    ぜひ〜

  • 初めて読んだのは高校生の頃。古本屋で本書の前身である、カバーなしの集英社文庫版を見つけて買った。時が過ぎ、レアなこの古本は実家のどこにいったやら…なので改めて買い直して再読。
    つくづく、ブラッドベリ×萩尾望都、最強タッグだと思いました。不気味で、不思議で、哀しくて、怖くて…SFだからこそ伝わってくる繊細な心理描写。構成も見事で、ストンと斬られるような展開に、何度も驚き、おののいた。
    高校生の頃はやはり少年少女の主人公に共感していたけど、不惑の今となってはその親の心情になってしまうな…。宇宙飛行士を目指す子を応援し、だけど別れの寂しさに板挟みとなる母。「城」のような家を世界の全てと教え、閉じ込める母。宇宙船乗組員の夫を、地球につなぎとめようと子に縋る母。(だけど子供は父の姿に憧れていて…。)何回も読み返すたび、読後感は微妙に変化し、キャラクターの多彩さと舞台設定の奥深さを感じるのだった。
    どの短編も印象深いけど、少年達の瑞々しい友情がまぶしい表題作が個人的には好き。そして、その表題作に寄せた、巻末の谷村志穂さんのエッセイもまた素敵であった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「不気味で、不思議で、哀しくて、怖くて…」
      未知の世界への畏怖が良く表されていたと思います。相通じる部分があるんでしょうね、、、
      「不気味で、不思議で、哀しくて、怖くて…」
      未知の世界への畏怖が良く表されていたと思います。相通じる部分があるんでしょうね、、、
      2013/03/18
    • メイプルマフィンさん
      いずれブラッドベリ版も読んでみたいと思っております。非現実とリアルの境目の描写が、活字だとどう表現されているか興味津々。
      いずれブラッドベリ版も読んでみたいと思っております。非現実とリアルの境目の描写が、活字だとどう表現されているか興味津々。
      2013/03/18
  • レイ・ブラッドベリとSFに興味を持つきっかけになった漫画です。
    初めて読んだときは衝撃を受けました。
    とくに「霧笛」を読むたびになぜか泣きそうになります。永遠を生きる孤独の悲しみ、途方もない時間待つにもかかわらず報われない愛。切ないです。
    「ぼくの地下室へおいで」は読後しばらく考え込んでしまう作品。なにかがおかしい、じわじわと見えない何かによって変化させられていく怖さを感じ取るロジャー。でも何も根拠はなく、不安も漠然としているので「そんなこと気にしてもしょうがない」「疲れているんでしょう」と取り合ってくれないのが普通。でも人はいつもそういうサインを見逃し、また先送りにして本当に困ったときに慌てて対策を考えるはめになるのは何とかならないんかな?とか考えてしまう。そしてマニーの考えはほとんど的を得ているけどもあり得ないしあくまでも憶測。ラストになんとなくゾクッとします。
    原作の方も読みたいです。

  • レイ・ブラッドベリの短編小説をモー様が漫画化。

    どれもこれもせつない。

    霧笛が凄く悲しい…。

  • 原作の透明感というか、実世界とほんの薄紙一枚だけ位相のずれただけの繊細なレイ・ブラッドベリのSF小説の世界を、見事に絵にしていて、すごい。これを読んで、ブラッドベリファンになりました。

    「夢見る少年(少女)」が主人公の、全部で8編のSFポエジーが入っており、その一遍一遍が、異彩を放って忘れがたい。
    特に、「ウは宇宙船のウ」と「霧笛」は何度読み返しても、心に響き、泣きそうになります。(最初に読んだときは号泣しました。しばらくこの本を手に取ることができないほどショック。)

    コドモは共感し、オトナはかつての純粋な夢見る気持ちを思い出す。
    心揺さぶられるマンガ!

  • 30数年に及ぶ愛読書です。
    レイブラッドベリに目覚めるきっかけの作品でもあります。
    「集会」がやはり一番好きですね・・・甲乙つけがたいけど。
    2011年6月15日
    再読
    2013年7月14日

  • 萩尾 望都の短編集の中でも、
    本当に、本当にグッとくる1冊。
    宇宙と人間と生命の神秘と、
    そのなかで人間がおりなすせつなさと。
    全部、1冊で、読める。

  • どこが、というわけでもないんだが、私の潜在的な郷愁をくすぐる。原作はブラッドベリだっけ?原作読まなくても充分だ、きっと。日本人ならちぐはぐに和訳された原作よりも、これを読むといいと思う。

  • 夢を叶えることは戦うことだと感じられます。それでも構わないほど、惹かれるものがあるのです。

  • レイブラッドベリの本を漫画で全然違和感なく書いています。これは素晴しいですよ。両方読んでみると面白いかも

著者プロフィール

漫画家。1976年『ポーの一族』『11人いる!』で小学館漫画賞、2006年『バルバラ異界』で日本SF大賞、2012年に少女漫画家として初の紫綬褒章、2017年朝日賞など受賞歴多数。

「2022年 『百億の昼と千億の夜 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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