残酷な神が支配する (4) (小学館文庫 はA 34)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 295
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091916143

作品紹介・あらすじ

クリスマスを控えた冬休みのある日、ジェルミはついにグレッグ殺害計画を実行に移した。ジェルミのもくろみどおり車は事故に遭い炎上する。すべては完璧だった。ただひとつその車に最愛の母が同乗していたこと以外は。

感想・レビュー・書評

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  • ここで1巻の冒頭のシーンに繋がる。
    今までの常識がひっくり返ることは、受け入れがたいから、イアンの気持ちもわかるが、イチャイチャしてないで早く気付いてやれよとも思う。

  • ついにジェルミがグレッグ殺害計画を実行に移した・・・

    サンドラまで死んじゃったのはジェルミにとって誤算だったかもしれないけど、個人的にはサンドラこそ元凶だと思っていたのでスッキリしました(人としてダメでごめんなさい)。グレッグの最低さよりも、自分の息子の窮状を察して助けるどころかむしろ嫉妬や憎悪の感情を抱いていたとしか思えないサンドラの日記は許しがたかった。

  • イアンを殺そう

  • 全5巻なのに、早くも悪者は殺されてしまったぞ
    後半は、どんな展開になるのかな?

  • 3巻までグレッグが気持ち悪すぎて読み進めるのがきつくて、もうやめようかと思ってたけどこの巻でいきなりサスペンス色が強くなって一気に読んでしまった。
    しかしまだ半分も終わってないと考えるとやっぱり頭が痛いな…

  • 1巻から夢中になって読みました。1巻2巻はあまりにもジェルミがかわいそうで、辛くなったほどですが、この4巻から一気に展開が加速します。 驚愕の事実も発覚し、どうなってしまうのか!?続きが気になります。

  • 自動車事故により、グレッグとサンドラが死亡。
    これでようやくグレッグの呪縛から解き放たれたジェルミですが、受け続けた傷の深さは、行為がなくなったからといって、簡単に癒えるわけではありません。

    さらにサンドラの日記で、グレッグがジェルミに性的虐待を続けていたことを彼女が知っていたことに気付くジェルミ。
    彼がその身をもって、必死に護り続けてきたものは、一体なんだったんでしょう。

    人の弱さ、エゴの強さを、いやというほど見せ付けてきます。
    さらに、ジェルミが自動車に細工をしたと気付いたイアン。
    追いつめられたジェルミは、どこにも救いがないと絶望してしまうのです。

  •  母が再婚した男から性的虐待を受ける主人公。そして、その義理の兄。結局は主人公だけでなく、兄を含めた二人の成長の物語だったように思う。が、考えさせられる。もーさまの作品はいつもそうだ。読んだ時にもそれなりに受け止めているんだけど、時間がたってふいに自分の中に流れ込んでくるように「意味」がわかる。
     なので、これもきっと10年ぐらい(<おい)して、ある朝ふいに「あああ」って思うのだろう。
     解説の中で「トーマの心臓」になぞらえてるものがあった。それも複数。でも私は「訪問者」を考えていた。雪の上をたどって神様が罰を与えにくる。そのモチーフが頭の中をぐるぐるしていた。
     罪、罰、犠牲、人はどうして、そんなものを必要としてしまうのだろうか?
     そして物語は、真のカタルシスもなく終る。そして、そのことこそが萩尾望都の言わんとするところを示しているのではないだろうか。つまり、痛みは消え失せることはないから、人はそれを抱えて生きていかなければならないと。
     萩尾望都が読める今、生きててよかった。

  • 超展開。もうすごすぎるとしか言いようがない。
    考えさせられる上に、展開がめまぐるしくて面白くて、止まりません。
    ジェルミがついに告白した…ああどうなるのか。

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著者プロフィール

漫画家。1976年『ポーの一族』『11人いる!』で小学館漫画賞、2006年『バルバラ異界』で日本SF大賞、2012年に少女漫画家として初の紫綬褒章、2017年朝日賞など受賞歴多数。

「2022年 『百億の昼と千億の夜 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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