世界を7で数えたら (SUPER!YA)

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制作 : Holly Goldberg Sloan  三辺 律子 
  • 小学館 (2016年7月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784092905801

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世界を7で数えたら (SUPER!YA)の感想・レビュー・書評

  • ちょうど、幼稚園・小学校の子どもたちをカウンセラーに通わせているという知人の話を聞いたばかりだったので、その引っかかりを感じて手に取った。
    天才的な頭脳を持つ少女ウィローは、医学と植物に強い関心を持ち、周囲から煙たがられるような存在にならないように、と心がけてきたが、ある時、テストで満点を取り、カンニングをしたとして、カウンセラーに送られる。対応するデルは、もともとの素養があったわけではなく、職を探して行き着いたというダメ男。ところが、間もなくウィローの両親(養父母)が突然の事故で亡くなってしまい、ウィローはこれまでとは、まったく違う世界に放り出されることになる。

    こんな天才少女が目の前に現れたら、実際、扱いづらいだろうと思う。賢いだけではなく、その知識から、通常、慣例的に行われていることが、論理的に反対されたりする、そこには本来、科学的な事実や真理だけではわりきれないものがあるが、まだ若いウィローには受け入れられない。本当のところ、本人も自分自身を扱いかねているところがあるが、それは、いくら賢くても子どもという部分と、子どもでも賢さは人並みはずれているという部分が、どうしても同居しつつ相反するからだ。
    そんな彼女を助けるのが「植物」だというのが象徴的。植物は、いくら知識があっても、時間をかけないと育たない。思った通りにはいかない。そこから学べることは多い。

    ところで、ダメ男のデルは、ウィローと関わることで、良い変化が起こり、少しずつ自分に自信を持ち始める、これからのデルは、もっと変わっていくだろう。ウィローは、そもそもの最初から、デルには自分が必要なのではないか、という予感がしているが、ここに、この本の真髄があるような気がする。
    誰にとっても、他の誰かが影響を与え、人は変わっていく。
    大人になったら、人は変わらないよ、と言う人がいるが、そんなことはない。人は、人と関わることで、変わっていくことができる。変わっていくことができるし、変えてあげることもできる。それは、時につらいが、幸せなことだ。

  • 映画絶対みる♡

  • 天才であるがゆえに周りから浮いてしまう少女ウィロー。閉じた彼女の世界は、養父母の死をきっかけに大きく広がっていきます。ウィローを支える、ひと癖もふた癖もある周りの人々が物語に彩りを添えています。人とのつながりが、やがて様々な幸せを生み出す絆の物語です。

  • 7と植物にこだわる風変わりな天才少女の物語。

    悲惨な状況も、少女ウィローの淡々とした分析口調で進んでいくから、静かに落ち着いて、でも確実に悲しみが伝わってくる。ウィロー目線のなかに、まわりのひとたちの視点もちょこちょこ挟み込まれ、それぞれの登場人物にも寄り添える。植物を育て庭を作ることで、みなに変化がおこり、人も植物も日々変化し成長する様が物語を通じてひしひしと感じられる。両親を亡くし、世界を7で数えられなくなったウィローが、最終章ではもう一度しっかり”7”で世界をみつめている。読み終えると、心の奥からじわじわこみあげてくるものがある。でも、全体を通してらタイトルから想像したほどものすごく”7”にこだわってる感はなかったかも。

    でも、登場人物もみなとてもいい。とくにクアン・ハ。”どうやったのか、知りたくない。おまえが魔法を使ったって信じたい”

  • 両親が突然の事故で他界し、ウィローは一人ぼっちになった。天才であるゆえに友だちすらいないウィローだったが、知り合ったばかりのマイとその家族、そしてなぜかやる気のないカウンセラー、デルがウィローの面倒をみることになって…。傷ついたウィローのまわりで、それぞれの人たちの心と絆が変化していく。大人も子どもも、心を動かされると変わっていけるのだ。ウィロー自身も気づかないうちに…。

  • ★★★★★
    世界を7で数えるのが大好きな少女。医学に興味があって、ベジタリアンで、まわりの人には長生きをしてもらいたいなあとおせっかいも。植物も大好きで、庭はお父さん・お母さんといっしょに手入れしています。
    養子にもらわれた先で、大切に育てられていたのですが。。

    全てをなくした女の子が、自分が知らず知らず蒔いてきた種によって、生きる力を取りもどしていく。

    やる気なしのぐうたら中年男性が、巻き込まれつつ奮起していくのもよいなあと。

    いろんな人がいて、いろんな可能性を持っていて、何度でもスタートできる!
    (まっきー)

  • 天才的な知能を持つ12歳の少女、ウィロー。
    その能力ゆえに、学校ではつまずきっぱなしだけれど、愛情深い養父母(彼女はみなしごで、赤ん坊のとき施設からひきとられたのだ)に見まもられて、幸せな毎日を送っていた――ところが、その幸せが一気に暗転。ウィローは深い深い喪失のなかへ突き落とされる……。

    というところから物語がはじまる。
    そのウィローの喪失感をつづる一人称の章と、世界が一変してから出会う人たちそれぞれの視点で描く三人称の章とを交互に交えながら、ウィローがどうやって散らばったかけらを拾い集めていくのかをテンポよく描く。

    ベトナム人親子パティ(母)とマイ(娘)のパワフルさが痛快。だめだめカウンセラーのデルの部屋を見たとたんパティのスイッチが入ってしまうところなんか、ほんと笑えるし気分が爽快になる。パティの息子(マイの兄)クアン・ハなんかは、わけのわからない少女ウィローに自分たちの生活が振り回されることを憤っていたのに、いつしか女たちのペースに巻きこまれて、気がついたらマンションの外壁洗浄プロジェクトの先頭に立ってるし。あの場面も、読んでいて笑いがこみ上げてきた。

    そして、最後には、涙。文字通りパワフルでハートフルな物語でした。
    (でも、原題でもある「7で数えたら」の部分は、じつはあまり内容とからんでいないような気がするんだよな。)

    あと、主人公の女の子が天才少女系っていうの、最近はやってるのかなと少し思った。『国を救った数学少女』のノンベコちゃんとか。少しテイストが似てる。

  • 中学。ウィロー12歳。養親事故死。デル(カウンセラー)。パティ・マイ・クアンハ(ベトナム人)。ハイロ(タクシー運転手)。

  • ウィローは天才的な才能を持ちながら、ちょっと変わっているがためになかなか学校になじめず、カウンセラーのところへ行くことになる。そのカウンセラーのデルは、心理学を学んではいるものの、出まかせの経歴で教育カウンセラーに採用され、とりあえずそれらしい報告書を書いておけばよいと思っているとんでもないカウンセラーだった。
    ウィローは信用できないカウンセラーだと直感し、デルもウィローは天才だと直感する。
    そんな時、ウィローの養父母が突然の交通事故で亡くなり、親せきもいないウィローは、たった一度デルのカウンセリング室で出会ったベトナム人の兄妹の家に転がり込むことになる。
    カウンセリングを受けに来ているのは兄のクアン・ハ、利発な妹のマイはその付添。ウィローは、一目でハナならわかってくれると直感。そして、その通りにハナはウィローを家に連れて行き、ウィローに初めて会った母親のパティもすべてを察して、役所の児童福祉課が里親を探すまでの間、ウィローの世話を引き受ける。
    実はパティはシングルマザーで、ネイルサロンを経営しており、その隣のガレージで(違法に)暮らしている。
    児童福祉課の調査をごまかすために、パティはあることを思いつく。

    初めは、ウィローの天才ぶりと7に固執するウィローなりの理由や、カウンセラーのデルのいい加減さの描写が続く。中盤、ウィローの両親が亡くなってからは、ものすごい勢いでストーリーが展開していく。
    なにしろパティの決断力と実行力のすばらしさ、米国でシングルマザーとして二人の子供を育てていく彼女の底力を見せつける。そして、そんなパティを信頼しているハナ。そのハナの性格をいち早く見抜き、ためらうことなくハナと友達になるウィロー。すべては、ウィローとハナの信頼関係から始まっていく。

    映画化が決まっているとのこと。いったいどんな子がウィローとハナを演じるのだろう。楽しみだ。
    そして、パティも。

  • 登場人物
    ウィロー


    デル・デューク(カウンセラー)
    マイ・グエン14歳
    クアン・ハ(マイの兄)15歳、コンドン高校1年
    パティ・グエン(=ズン・グエン)マイとクアンの母 ベトナム人(父親は黒人のアメリカ兵)、二人の父親はメキシコ出身の男性だったが、行方不明。

    チェダー


    高機能な脳と豊富な知識を持ち、病気に恐怖を感じ、植物をこよなく愛する主人公ウィロー(やなぎの意味)は、養父母と三人でカリフォルニア州ベーカーズフィールドに住む。

    初めて通うセコイア中学

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世界を7で数えたら (SUPER!YA)の作品紹介

7にこだわる天才少女の不思議な成長物語

作者のホリーは、映画監督や脚本家としても活動していて、本作品は、2013年に発表されました。発売後、ニューヨークタイムズベストセラーリストに長い間ランクイン、アマゾン2013年ベストブックに選ばれるなど、アメリカで大好評のベストセラーYAです。現在も、アマゾンランキング20位以内をキープしています。

天才児だけれど人とつきあうのが苦手な12歳の少女ウィローが、自分の生きる場所を見つけていく物語。
唯一の理解者の養父母の突然の死によって、ひとりぼっちになってしまったウィローが、困難を乗りこえ成長していきます。
施設に入ることから逃れるために、ちょっとだけうそをついて、会ったばかりのベトナム人家族と一緒に暮らすことに。協力したのは、学校のカウンセラー。

ちょっと変わった登場人物が繰り広げる、奇妙な家族の物語。

家族とはなにか、人と人との結びつきについてを感動的に描きます。

【編集担当からのおすすめ情報】
全米でベストセラーの本書は、映画化も決定。主演は、オスカー主演女優賞部門に最年少でノミネートされ、昨年はミュージカル映画『アニー』で主演したウォレスに決定、映画も期待されています。
ちょっと悲しくも、読後感は爽快な物語です。

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