模倣犯〈上〉

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著者 : 宮部みゆき
  • 小学館 (2001年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (721ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093792646

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模倣犯〈上〉の感想・レビュー・書評

  • <上>
    「犯人もまた、社会の犠牲者だと。それに反論する声は、小さくてか細くてかき消されてしまう。この世に満ち溢れているのは、みんな犠牲者ばっかりだ。...それならば、本当に闘うべき『敵』は、いったいどこにいるのだろう?」
    「皆、無意識のうちに知っている。宣伝こそが善悪を決め、正邪を決め、神と悪魔を分けるのだ。と。法や道徳規範は、その外側でうろちょろするしかない。」
    「大いなる幕開けに、空気までが甘かった。」
    「素晴らしい星空だった。夜の底に無数の小さな穴があいて、そこから光がシャワーのように降り注いでいるかのように見えた。」
    「よくない考えは、抱かないに越したことはない。よくない予想をするということは、その予想い向かって呼びかけるということだ。その結果、それまでは彼女の存在に気づいていなかった『よくない出来事』が、彼女の方に寄ってきてしまう。」

    <下>
    「人は皆、自分の目に見えているものは、他人にも同じように見えているはずだと思う。いや、意識して『思う』どころか、そういうものだと決めてかかり、あらためてそれについて考えてみることさえしていない。」
    「本当のことは、どんなに遠くへ捨てられても、いつかは必ず帰り道を見つけて帰ってくるものだから。」

  • ドラマを見ました。坂口健太郎くんがピース。笑顔が笑顔に見えない…いいキャスティングだった。

  • 登場人物の人物像と背景が細かく描写されていて、物語の中に入り込んでいるみたいになる。
    とにかく長くて、読み進めるのが一苦労だが、面白い。

  • スペシャルドラマと映画を見て、興味を持ったので読んだ。一人一人の焦点の当て方、主観性が細かく、嫌な感情も自分の中にありそうに描かれていた。ピースとヒロミの関係は、ドラマより映画に近いのかなと感じた。全てがピースの計画通りではない、完璧人間ではないという印象が原作ではより感じられた。

  • きつい。
    思ったより進まなかったのは、残虐事件の本好きな私でもきつい内容だったからなのか。

    結末が気になるので下巻も読みたいが、今すぐは手が出ない。

    貸出中にホッとした自分がいた。

  • 劇場型犯罪。
    犯人の自己顕示欲が強く、読んでる側は犯人ってわかっているのに
    犯人の傍若無人な態度にいらいら、憤りを感じ、早く捕まえて!と
    思わずにはいられない。そんなんで、どんどん読みたくなる物語。

  • 再再読(くらいかな?)。日本でドラマ化されると知り(とはいえ、時間差でしか見られないのですが)、読みたくなりました。海外暮らしを始めた年に、仕事の行き帰りの地下鉄の中、休み時間などちょっとした時間でも本を広げていた記憶があります。宮部さん作品が初めてだったのと、ストーリーの面白さにひきつけられました。あらすじは覚えていても、再読するたびに登場人物の様々な感情の膨らませかたに魅せられます。下巻に続きます。

  • 2016.7.19 読了


    今さらですが、どんな話か
    全く知りません。

    今さらですが、読み始めました。

    長い!! けど、面白い~
    続きが かなり気になります!!

  • この作品で宮部みゆきを読まなくなった。あまりに殺伐としていて著者のイメージが吹き飛んだ。

  • 2016.4.5 再読
    模倣犯。これほど濃厚で読み応えのある本はなかなかない。
    犯人、被害者、遺族、様々な立場の心理描写が緻密。とてもひとりの人間が書いたとは思えない。
    宮部さんの特徴でもあるけど、視点がサクサク変わっても全然違和感がなく読み進められる。
    他の作家だと、ん?という言い回しや、この書き方はなんだかおかしい、雑、と感じることも多いけれど、全くない。

  • 有名な作品
    2001年の作品なので世界観は少し古いが、その時代の事件なんだと思えば違和感はない
    犯人視点もあるので、ミステリーというより取り巻く世界観を描いている

  • 実は宮部みゆき作品はあまり読んでいなくて、長編は3作目くらい。代表作のひとつでもあるし、これは読んでおくべきかなあと考えて。

    上下巻の分冊。上巻では、本書の根幹となる事件の発端と展開が描かれる。群像劇的で、エピソードごとに視点の主が変わることにはなるが、第1部はおもに事件の被害者側、捜査(調査)側の立場から連続女性殺人事件が描かれる。最初に死体の一部を発見した高校生は、また別の強盗殺人事件の生き残りという設定だけど、これが後半の伏線になるのかどうかは不明。これが鍵にならなかったら肩透かしだなあ。
    マスコミを利用した不可解な劇場型犯罪だが、第1部はなんと容疑者と思しき2人の男性の事故死?で終わる。

    第2部はおもに容疑者とその周辺からの視点。被害者側の視点もあるので“当事者視点“というべきか。犯人のひとりは複雑な生育歴から、病的な性格が形成されたと思われる記述がある。関係する人物の述懐という形をとり、事件のからくりがさまざまな角度から(第1部のちょうど裏側を明かすように)描写される。こちらでは容疑者の1人で、第1部ラストで死んだ男の姿が見えてくる。自分は頭がいいと買い被っている男。奇妙な魅力と独善的な自己中心思考の主、時に襲ってくるトラウマのためにアンバランスなパーソナリティを持つ男。しかしここでは、自らの賢さを過信するこの男もまた、自分より頭の切れる誰かに利用されていることが暗示されて第2部は終わる。

    多様に張り巡らされた伏線がどれだけ回収されるのか、第1部で出てきたルポライター志望の女性がキーパーソンになりそうだが彼女が今後のストーリーにどう絡んでくるのか、下巻の展開を楽しみにしたい。

    群像劇は好きなのだが初期作品だからかやや散漫な印象は否めないというのが正直な感想。あと、なぜタイトルが「模倣犯」なのかもまだ上巻の段階ではわからない。

  • いろいろ積めこみすぎた感はあるが、どうなるんだろう?とページをめくる手が止まらない。

  • 映画を先に観たけど、原作の方が面白かった。細かい描写がいいのかも。

  • 宮部みゆき、初作品。
    人の心理描写をこう細かく描き出すというのは東野圭吾以来ぶりですな。はまるはまる。

  • 読みかけて気づいたんだけど、文庫版だと大幅に加筆されて、5冊なのね。最初から読み直すかどうか迷い中。単行本もかなりの厚みがあって上下巻。しかもなかなか話が展開しないので、もう1回5冊で読み直すかと思いかけると若干挫折気味。

    気を取り直して、連続失踪・殺人事件の被害者家族視点の第一部は、なかなかスリリングでよろしい。冷酷で姿を見せない殺人鬼は、冷静でクレバー。しかし最後に車ごと崖の下に…?というところで終わる。ネタバレのようだが、ここから話が始まると言っていいので、ここまでは書いて良いだろう。

    しかし、過去にさかのぼって始まる第二部が、どうにもこうにも盛り上がらない。犯人らしき人物の冷徹・残忍な部分は描けているものの、現在かと思えば中学に、その次は蕎麦屋の娘の話で現在からポンポンと小学校、また突然現在、2年前など、シャックリのごとく思いついた時制に飛ぶため、読んでいて辛い。また、それらのエピソードが重複しているにも関わらず、長々と記載しているのも理解に苦しむ。

    また、袖触れ合うも他生の縁とばかりに、あの人もこの人もと、すべて事件に絡むように設置してしまっていて、どうにもこうにも読んでいて身動きが取れない状況に陥るのだ。おそらく、書いている方はもっと身動きが取れていないだろう。

    はっきり言って、文章に無駄が多すぎる。一方で無駄は多いが遊びの少ないのも、この作品を読んでいて辛いところだろう。登場人物は全く寄り道もせず、無駄な会話もしない。せっかく1990年代中旬という設定にしているのに、その時代の世俗も、まったく織り込まれていない。

    さらに、そういった「登場人物の配置」に躍起になって描かれる反面、どの人物も魅力に欠け、感情移入もしにくいのだ。長い長い上巻を通して、人間ぽさや感情移入するスキが有るのは、第一章の有馬義雄くらいのものだろう。

    まだ下巻は読んでいないが、いらないエピソードを削ったり、無駄な登場人物の辛味をなくせば、上下巻をまとめた1冊になりそうな話だ。

    そういう意味でも、文庫版5巻は読む気がしない。

    ☆は第一部☆4, 第二部☆2で平均。
    どうでもいい話だが、「ピース」がこの間芥川賞を取ったあの芸人で再現されてしまうのも辛い。

  • 先が気になって読むのをやめられないくらいだった。しかし、後味が非常に悪く、もう読み返したくない。

  • 凶悪な連続女性殺人。
    犯人は死んだと思いきや。。
    どんな結末になるんだろう。

  • 毎日出版文化賞特別賞受賞、ならびに芸術選奨文部科学大臣賞文学部門受賞。上下二冊、約1400ページ、原稿用紙3551枚。こんな長いの初めて、疲れた。

  • 読み進めるのが辛くなるぐらいの圧倒的ボリューム(ページ数も内容も)のある作品。思えば宮部みゆきって初めて読む作家なんじゃないかな。「悪」と善良な人々の対比が辛すぎる。第1部の終わり方は読者の裏切り方も普通ではない。下巻まで読んだとしても誰も救われなさそうな感じがして下巻を読みたくない気も・・・。

  • 読んでて胸が悪くなりました

    下巻を続けて読むか、ここでやめるか…

    真剣に悩みますな

  • 気の悪い登場人物ばかりで、どんな本よりも気持ちが重たくなります。樋口めぐみが相当キツいですね。あれは…どうやったらああいう子にキャラクター設定できたのか教えてほしいくらい。もちろん他にもオカシイ人達がたくさん出てきますが、殺された人の苦しみや断末魔の叫びでさえ同情できない程のひどい描写っぷりに、ほとほとうんざり。唯一の救いは有馬義男の矍鑠ぶりと、石井良江の人間らしい怒りと恨みでしょうか。途中出てこなくなった慈子や、どう絡んでくるのか分からないけどキーパーソン的な真一の存在も気になります。

  • お友達に貸してもらった本
    分厚くて読み始めるまでに時間がかかってしまいました
    感想は下巻で

  • 面白いのだけど、なかなか進まない。
    まあ、第二部でだいぶダレてきて、登場人物が多すぎるよ!!とか思うけど、きっと宮部みゆきなら、きっと宮部みゆきならこれを後に生かすはずだ!と信じて下巻も読み進めています。

    「狙われて殺される方にだって何かしら落ち度があったはずなんだ」「犠牲者の女性たちを不当に罵倒することで、やっと安心できるのかもしれない」
    確かにわたしも、残虐な事件が起きても、どこか遠い国で起きているような感覚を持つとき、無意識にそういう気持ちが働いているのかもしれない。
    被害者にも問題があったからこういうことになったんだ。だから自分は大丈夫だ、ってね。
    でも「火車」でも思ったように、そうじゃない。
    自分もひとつ乗り越えたり、落ちたりすれば、そんな場面に遭遇することだってありうる、自分にもありうる話を、どこか遠い国の話だなんて、被害者の女性を棚にあげて思うことは良くない。

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模倣犯〈上〉の作品紹介

公園のゴミ箱から発見された女性の右腕。それは「人間狩り」という快楽に憑かれた犯人からの宣戦布告だった。直木賞受賞作『理由』以来三年ぶりの現代ミステリー。

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