逆説の日本史〈15〉近世改革編―官僚政治と吉宗の謎

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著者 : 井沢元彦
  • 小学館 (2008年7月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093796859

逆説の日本史〈15〉近世改革編―官僚政治と吉宗の謎の感想・レビュー・書評

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  • 江戸時代は日本人が形成された時代だ。近代日本人の原型はすでに江戸時代にできていたことがわかる書である。

  • 江戸時代における名君や学者は儒教の影響を甚大に受けており、経済を悪と見なしている為結果的に改革では無かった。
    田沼政治こそが改革であったのだが失敗したからこそ明治維新があったと思うと感慨深い。

  • 松平定信
    木っ端微塵です

  • 徳川吉宗、新井白石、松平定信は実は名君ではなかったという衝撃の事実。

  • 教科書の歴史はどこまで真実なのかをいつも疑わせてくれる。今回も興味深い内容だった。

  • 2013.6.21読了

  • 15巻。

    6代将軍家宣、8代吉宗、
    そして田沼意次と松平定信の政治バトルを
    読み解く。

    一番なるほどと思ったのは、吉宗の経済政策が
    経済の実態をまるで知らない、というよりも
    「儒教の影響が強くて、臨機応変な経済政策なんて
     想像の範疇にない」
    というレベルであったこと。
    「貴穀賤金」の儒教思想を強く持っているのに、
    実際には貨幣経済であり、米価の上下動が武士や農民の
    暮らしを直撃するという事態。

    今日の中国は、政治は共産党独裁だが、経済は
    完全に資本主義的になっているのも、まさに共産主義の
    ような「宗教」(神がいるという意味じゃなくて非合理性という意味で)
    に従っていては、人々の暮らしはまったく良くならず国家が
    崩壊するというところはよく分かっているためだろう。

    だがそうなったのは、ロシア、東欧やカンボジアといった
    失敗と悲劇の歴史を踏まえているためであって、
    江戸時代の日本にそんなことは望むべくもない。

    大商人たちは貨幣経済をよく理解していたし、
    尾張家の徳川宗春や田沼意次のような「商業経済」型の
    行政者もいたけれど、結局権力闘争の中で敗れてしまい、
    幕府が倒れるまで、儒教的農業国家は続いていくことになる。

    忠臣蔵の武士たちが称えられ、吉良は悪者、というのは、
    フィクションの構図が真実だと誤解されているからというのが
    14巻にあったが、
    吉宗や松平定信は立派な人で、田沼意次は賄賂をとる悪人という
    「江戸の行政者」像も根強い。

    そもそもなぜこういう見方が主流なのかというと、個人的には
    経済感覚の薄い人、あるいは共産主義的思想の持ち主(マル経)が
    歴史学者として、そういうもので「あるべきだ」と主張したり、
    あるいはそういう思想の人たちが良いように利用したとか、
    そんなところに原因があるような気がする。

    今日名を成している、たとえば大企業経営者たちから
    この時代の行政者たちを評価すれば、
    どう考えても吉宗は困った政治家であり(経済の足を引っ張る)、
    田沼意次は国際貿易拡大を視野に入れていたという意味で頼れる政治家だと
    なるだろう。

    今日の中国共産党が上手いやり方だなと思うのは、
    経済は資本主義の拡大のパワーを最大に利用しつつ、
    政治批判は国家権力のシステムで封殺するところであろう。
    人々は、目先の発展を追うことに夢中になることも多く、
    また格差も是認されるわけだから、あんまり団結して政治批判に向かわない
    (あとは、日本批判をしたりとか)。
    もちろんこれからどうなるかは分からないけれど。

    政治と経済ということを考える上で、江戸期の歴史を
    いかに「思想的偏りなく」見るかということは重要に感じた。

  • 井沢日本史の第15弾。今回は江戸時代中期の“ヒーロー”と“悪役”に注目を当てる。

    徳川吉宗、松平定信など、“改革”を行ったとされる人物は、実際には経済政策について無策で、自分の信念を貫くあまり、国を混乱に陥れた本人であったのだ。ここでも儒教の悪い面が、強力に作用している。
    ―儒教という人間のルールを、経済という別の生き物に押しつけてはいけない

    この筆者の言葉は、リーマンショック以前、“強欲”という人間のルールを金融にあてはめた、現代の状況とある種共通するのではないか。

  • 綱吉が暗君だったというように言われていることすら知らなかった自分。

    そういった情報を知ることができるとともに、その情報の信憑性を打ち破る論の展開に驚かされるよりも納得させられてしまいました。

    「歴史は勝者による歴史である」とはなかなか考えさせられるものでした。

  • 井沢元彦氏の逆説シリーズ。江戸時代中期(綱吉~家斉)の政治を詳細に分析し、自らの仮説に基づく評価をした書籍。
    歴史全体を俯瞰した上で、通説を見事なまでに覆す展開に引きずり込まれた。
    江戸時代の徳川家に脈々と流れる思想がありながらもその時々に行われた政争が独特の切り口により仔細に記述されており、史実に対する「なぜ?」が自分なりに納得できたような気がする。
    この逆説シリーズを手に取ったのは始めてであったが、単純に読み物としておもしろい上に、今を理解する上でも、一度このシリーズを読んでおくことは有用であると実感した。

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