- Amazon.co.jp ・本 (582ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093797290
感想・レビュー・書評
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序盤は主人公入れ替わり立ち替わりで読みにくい印象。
事件が起きてから、またその書き方に慣れてからか、読む手が止まらなくなる。
それにしても、どうしてこの人の話は救いがないのに引き込まれてしまうのか。
これから下巻を愛でてきます。 -
面白い!心に闇を抱えた三人の中学生。長編ならではの大きな熱量を感じる。さて下巻へ。
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摂南大学図書館OPACへ⇒https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB00161636
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少年犯罪についての本は、周りの大人達や被害者側の視点から書かれることが多いが、これは当事者達からの視点のみ。
葛城、神原と違って家庭環境に大きな問題がないのに日々瘴気をためている久藤のようなタイプが一番怖いと思ってよんでいたが、結局全員怖い´д` ;
わかりやすい不良なわけではないだけに余計に。
刑務所のくだりが辛すぎて暗い気持ちになりながら読んでいた。
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凡庸の日々を憎み『瘴気』を体のうちに溜め込む久藤と、才能・美貌・親の金銭的余裕を持ちながらも周りを俯瞰して見ることに慣れた葛城。親戚に預けられ実母に嫌悪感を感じ孤独を感を募らせる神原。さまざまな事情を抱え、中学生という若年でありながら人を殺めた3人。上巻では犯行に至った経緯と、少年院での生活が描かれています。
読んでいて感じたことは、登場人物の心の変化とともに文体が絶妙に変化していること。
物語序盤、久藤は平凡な生活に不満をもつ典型的な思春期の男の子だな、というイメージでした。何かと自分がどう思うか、どう感じるか、とにかく自分の視点だけで物事を考え、周囲の人の気持ちを踏まえることが希薄であるように感じます。事件前までは久藤の章が多かったのですが、少年院入所後は言動・思想が激変し、久藤目線の章自体が少なくなっており、何を考えているのか少し不気味な印象を受けます。
葛城に関しては事件以降、世間を俯瞰して見ることに拍車がかかったように見受けられます。最初こそ世間を斜めに見ながらも一人称で葛城の気持ちにふれることができるものの、入所後はほとんど三人称に近い文体で周囲がどう感じるかを予測立てて機械的に処理していく感じがしました。
また、神原に関しては上巻の終盤で大きな心の変化があり、何かが動き出しそうな気配が。少年院卒院が物語の終わりを締めくくると予想していますが、そこにどのような付加価値を添えるのか。この作者の本を読むのは初めてですのでラストを読むのが楽しみです。 -
((;゚;Д;゚;))三
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退屈な日常の中で飼いならしえぬ瘴気を溜め続ける久藤。
恵まれた頭脳と容姿を持ちながら、生きる現実感が乏しい葛城。
複雑な家庭環境ゆえ、孤独な日々を送る神原。
世間への違和感を抱える三人の少年たちは、どこへ向かうのか。
少年犯罪をテーマに中学生たちの心の軌跡を描き切ったミステリー長編。 -
生きるって難しい
と思わせられる・・・。