弥勒世(みるくゆー) 上

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著者 : 馳星周
  • 小学館 (2008年2月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (609ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093797825

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弥勒世(みるくゆー) 上の感想・レビュー・書評

  • 沖縄の空気感は感じられなかったな

  • 沖縄の地理、世相、方言を理解していないと入ってこないかも馳さんは沖縄に住んで書いていらしたのかな
    ハードな内容ですがご本人は愛犬家らしいので(バーニーズマウンテンドック)自身と重なりなぜか安心

  • 上巻完読。
    なんだか馳星周ぼくないというか。現実離れした暴力とカオスと迫力が、良くも悪くも色だと思うんだけど、大人しすぎて「あれっ?」って感じる。
    ひとまず下巻に期待。

  • $$最近はマンネリ&ワンパターン気味。$$テーマも沖縄で馴染めないし、方言も$$かえって分かりにくい。

  • いつもの馳節。早いテンポは健在。

  • 舞台は返還少し前の沖縄。やまとんちゅでもうちなーんちゅでもない、local identityを持てずにいる男が主人公。狂気に呑込まれていくノワール小説という枠組みはいつも通りだが、その中に沖縄の一時代をうまいこと盛り込んだと思う。
    僕自身うちなー好きで何度か訪れたけど、基地関連の土地はまだ通り過ぎただけだ。当時(40年以上前)の面影は殆どないのかもしれないが、一度はコザや嘉手納にも行ってみないとな という気になった。
    物語全体の展開は・・・ちょっと冗長だったかな。amazonなどでは「イッキ読みできた」的なコメントが散見されたけど、僕は読了するのに予想以上に時間がかかった。

  • 沖縄返還直前の混乱期、CIA のスパイになった男の屈折を描く物語。菴美出身で沖縄からも本土からも差別された男の屈折した感情が溢れている。当時の混乱、社会の暗さも克明に描かれ、1200ページに及ぶ壮大な物語となっている。

  • 沖縄などを舞台とした作品です。

  • 文章から匂いそうなくらい漂うリアル感。当時の沖縄は知りませんが、丁寧な描写はさすがです。また、この上巻では、助走、助走、ということを言い聞かせながらなんとか読み進めました。下巻へ続く。

  • 沖縄関係の映画や本を読むとき、「悲しい過去や弱い者たちを金儲けに利用してはいないか?」と考えてしまう。
    経験した事のない事を種に「世界平和だ」とか、実際にそこに暮らしていないのに「自然保護だ」とか、キレイゴトのメッセージに身を委ねて気持ちよくなるのは、その地で懸命に生きる人に申し訳ない。
    そんな事を考えながら、この本を読み始めた。
    まだ、上巻しか読んでいないが、この本は金儲けだけの本じゃない気がする。
    この本は売れない。
    なぜなら、重い。
    ページ数が重いのはもちろんのこと、話題が重すぎるし、救われない。
    でも、私は この本に期待をしている。
    さ、下巻よも。

  • 佐藤政権の沖縄返還前、施設で育った暗い野望を持つ記者の尚友、三線の名手で天才の政信、混血の仁美。沖縄の混沌とした時代を、彼らを軸に描く。基地内の黒人と白人の対立、日本からもやって来る運動家、尚友の見る沖縄に光はあるのか?下巻が楽しみである。

  • 沖縄返還前の米兵と沖縄島民との対立,また米兵の中でも黒人と白人の対立.そんな中を米軍のための新聞の記者だった伊波尚友は,全く逆の労働者のための機関誌の記者になるが同時にアメリカ側のスパイになる.

  • ものすごく長編ですが、とてもおもしろかったです。
    沖縄の返還の時代の日本とアメリカーの間でだんだんと鬱屈していくうちなんちゅーの様子や、主人公をとりまく人間関係や、精神状態の機微などがとても興味深くて私を含め根暗な人には最高です。
    沖縄の言葉のやわらかさが内容の深刻さを少し救っているようなそんな印象でした。

  • 素敵♪素敵♪ これぞ馳さん♪

  • <DIV style="background-color : white ;color :black ;padding : 8px 8px; border : 1px inset #ddd; margin : 0px 5px;">沖縄返還闘争の実像とはかなり距離がある描写のように感じた。テロリズムに流れる憎しみと虚無感は伝わる。存在しない感情とも言えないだろう。しかし、だ。あまりに希望を捨象しすぎではないか。馳作品に希望をもとめるすべもないが…。歌舞伎町での抗争には野獣めいた、明日なき闘いが似合う。政治の場合は、そうではないだろう。</DIV>
    返還前夜の沖縄の現実を抉り出す暗黒小説。コザで英字新聞の記者を務める伊波尚友はCIA局員から反戦活動に関するスパイ活動を迫られ承諾。激化するベトナム戦線をめぐる黒人と白人の対立、地元住民の不満が燻る中、反米活動を続けながら情報を集めていく。

  • 2008/ 9/20 より読み始める。現在、まだ45ページ目。

    馳 星周の作品は好きなので、読み勧めるとハマるはず。
    まだ45ページ目なので、なんとも。

    読後、感想を更新します。。

  • 沖縄本土返還前の話。尚友、政信、仁美、同じ施設で育った孤児。孤独に生きている。世を憎み、憎しみが生きる力になっている。アシバーのマルコウやアメリカーのミスタホワイト、スミス。学生も加わったり、サイドストーリーがあちこち入りながら進んでいく。読み応えある。考えさせられる。2008.4.21

  •  ぼくは沖縄という土地に行ったことがない。最近うずうずしているのは、沖縄に行きたいという気持ちが少しずつ心のどこかでくすぶり始めたからである。その影響。もちろん友人知人の沖縄旅行の話もある。知人の一人は沖縄に永住を決めて、北海道からつい先日旅立ってしまった。でも人の影響をことさら受けにくいタイプであるぼくの場合、沖縄に足を踏み入れ、この目で沖縄を見たいと思っているのは、本の影響であり、作家の影響である。

     『沖縄を撃つ!』花村萬月のルポルタージュは、そこそこ奇妙で楽しかった。その萬月さんが『針(ニードルス)』のペンを折り、ついぞ読めなくなってしまったという決断は、さらに心に空洞を作るほどショックであった。『セラフィムの夜』で、男女のハーフ、国籍のハーフを取り上げるシーンがあり、とても人間としてプリミティブなテーマを扱おうとしながらデリケートな壁の存在を感じさせるところが、書く側にも読む側にもどこか疎かにしてはいけないようなタブーに近い何かを意識させるような気がした。だからこそ『針(ニードルス)』は社会的なある領域に踏み入らなくてはいけないというタブーと創作との軋轢に潰されたのかと思わざるを得なかった。

     さて、そこで本書、『弥勒世』は、最近脱皮した感の著しい馳星周が、馳節のバリエーションをどう巧く使いこなしてみせるかというトライを敢えて歴史的題材の多い沖縄の地に求めた意欲作である。作家にとってはマンネリから脱しようという渾身の作品であったろうし、沖縄、それも返還直前、コザ暴動といった歴史的事件に材を取るなど、並みの高さではないハードルを乗り越えようという志を強烈に感じさせる大作である。

     沖縄という1970年代当時の混沌を、大長篇作品というかたちで、徹底して描く手法は、どこかで在日の青年たちの熱気を描く梁石日に通じるものを感じさせ、一方で歴史の渦の中で翻弄されてゆく人々の姿は船戸与一の小説世界に通じるものを想起させた。国があり、時代があり、その裏側で蠢く諜報機関やヤクザ者たちが暗闘してゆくあたりは、ジェイムズ・エルロイのロス暗黒史シリーズへ繋がる地平でもある。いわば、いずれも馳星周という作家が敬愛してきた作家たちの風を、いい意味で盗み、馳節という現在の彼独自の旋律に乗せて奏で上げた、本作は一大狂詩曲なのではあるまいか。

     この小説の時代背景は1970年前後である。こうした現代史に基づく小説を読むとき、自然と個人史と重ね合わせてしまうのだが、ぼくは当時15歳、高校一年生であった。高校に入った途端、校内に警察が入り込み学生運動に身を投じていた上級生を逮捕した事件が起こり、校舎の壁に警察の介入を許した学校側を糾弾するといった垂れ幕が大きく掲げられていた。いわば、ぼくらは数年上の核マル、中核などの学生運動のケツを見て育った三無主義世代だったのである。

     当時、沖縄に関心はなく、自分の生活と趣味にしか目を向けない非常に視野の狭い個人主義者でしかなかった。今もあまり変化はないのだけれど。一方、馳星周は、当時小学校に入学するくらいの年齢だったはずである。しかし作家個人と一時期親交のあったぼくは、彼が父親から、非常に強い政治的影響を受けて育ったことを知っている。彼の本名は某政治家の名にちなんだものであり、父親は某野党の党職員である。沖縄に限らず日本国の政治を裏から見据える眼差しは、平均以上に彼には備わっていたのではないかと想像する。

     かといって本書が政治小説であるかといえばそうではない。本書はまぎれもなく娯楽小説であり、その中で馳星周はそのスタイルを微塵も崩していない。これほどまで残酷な運命にしなくてもと思うところを容赦なく斬り払ってしまうところがいつもの馳であり、いつもはそれがやり過ぎであるように見えるのだが、本書の舞... 続きを読む

  • 本土返還前の沖縄。薩摩に支配されアメリカに蹂躙されそして次は「大和」に…沖縄の本土復帰は決してうちなーんちゅの望んだことではなかったと 恥ずかしながら今頃知った。アメリカの永住権を手に入れることだけを望み、全ての人間らしい心を封印した主人公と、施設での幼馴染が米軍から武器を盗み出し“テロル”を起こそうと計画を立てる。世界をひっくり返すことだけを求める幼馴染と、反目しながらも離れられない主人公、何が二人を突き動かすのか。苦しい、重くて辛い。アメリカが沖縄でしてきたこと、大和がそれを見ぬふりしてきたこと、もしも自分がその時代の沖縄に生きていたら、彼らと同じ道を歩んでいたかもしれない。魂をどこかに落としてしまったとしても。早く下が読みたい。 主人公たちが“テロル”を実行できるのかどうか。 そして彼が落としてきた魂を再び取り戻すことが出来るのか。

  • 返還前の沖縄。うちなんちゅーからも差別される奄美出身の尚裕と政信。孤児院育ち。

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