弥勒世(みるくゆー) 下

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著者 : 馳星周
  • 小学館 (2008年2月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093797832

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弥勒世(みるくゆー) 下の感想・レビュー・書評

  • そして誰もいなくなった。

  • THE.中途半端。

    ただ、ガッカリ。それだけ。

  • ☆$$あまり面白くなかった。$$中盤は盛りあげたが、後半は$$主要メンバーを簡単に殺しすぎたし、$$オチはなにこれって感じ。

  • あの衝撃の「不夜城」を越せるものは出せないのか。沖縄の歴史は勉強させられた。アメリカ支配そして日本復帰。虐げられた歴史なんですね。

  • 沖縄などを舞台とした作品です。

  • 重厚な上巻から、怒濤の下巻。
    クライマックスまでの展開は圧巻だった。馳作品にしては(?)血が少ない展開も尚良し。案の定救いのないオチも良かった。

  • やっと読み終わった。
    すごい長さだった。
    救いようのない物語だった。
    でも、それが沖縄の現実なんだよな。
    ノンフィクションのこの本、でも決してノンフィクションだとは言い切れない。
    この本の中で書かれた日常が、本土返還前の沖縄にはあったんだよな。
    信じられないが、信じたくないが、信じ受け入れて、向き合わなくてはいけない。
    この本を読んで、自分は少し変わった。
    無知で笑う人間でなく、全てを知っても笑える人間になろう。
    弥勒世、ありがとう。
    2008年、私の夏の課題図書。

  • 歴史を扱っているのだからあり得ないハッピーエンドは期待してないが、あのラストはあれでいいのだけど、むしろすばらしいと言っていいのだけど、そこに至るまでがしっくりこなくて。仁美の自殺、ハブという警官のいやらしさ、なんやかんやがあのラストへ向かうための何かで、、、好きでなかった。そして最後まで読んでも、政信への葛藤が、今ひとつわからなかった。

  • 反戦運動のアイドルだった愛子を無惨に殺され,恋人の仁美も自殺してしまう.尚友,政信,まるこうの3人は米軍から武器を手に入れ勝ち目の無い対米テロを計画する.

  • 主人公の精神状態や生い立ち、スパイ活動のことを事細かに書き込まれた上巻とうってかわり、下巻は行動の部分が多くて、息つく暇のない展開であっというまに最後のページまできてしまいました。
    あと、数ページしか残っていないのに、この展開は無いだろう、えっ?そんな風に終わってしまうの?
    と、何のオトシドコロもない、救いのまったくない終わり方が馳星周らしいのだな~と思いました。

    おもしろかったです。

  • 馳星周の本を読むのは久しぶりだ。馳星周の小説と言えば、新宿等、東京の盛り場が舞台というイメージがあるが、この小説は返還前の沖縄に舞台を設定したものである。今から40年近く前の話であり、取材等は大変だっただろうな、と思うけれども、破綻なくよく書けているような気がする。「気がする」と書いたのは、その頃の沖縄の状況を私が知っているわけではないので、破綻があったとしても、よく分からないから、というのが正直なところだ。狂気、憎悪、破滅、等が馳星周の小説から感じるキーワードであるが、それは他の小説と変わりがない。

  • 良いなぁ、あのラスト

  • 上巻参照。2008.4.21

  •  ぼくは沖縄という土地に行ったことがない。最近うずうずしているのは、沖縄に行きたいという気持ちが少しずつ心のどこかでくすぶり始めたからである。その影響。もちろん友人知人の沖縄旅行の話もある。知人の一人は沖縄に永住を決めて、北海道からつい先日旅立ってしまった。でも人の影響をことさら受けにくいタイプであるぼくの場合、沖縄に足を踏み入れ、この目で沖縄を見たいと思っているのは、本の影響であり、作家の影響である。

     『沖縄を撃つ!』花村萬月のルポルタージュは、そこそこ奇妙で楽しかった。その萬月さんが『針(ニードルス)』のペンを折り、ついぞ読めなくなってしまったという決断は、さらに心に空洞を作るほどショックであった。『セラフィムの夜』で、男女のハーフ、国籍のハーフを取り上げるシーンがあり、とても人間としてプリミティブなテーマを扱おうとしながらデリケートな壁の存在を感じさせるところが、書く側にも読む側にもどこか疎かにしてはいけないようなタブーに近い何かを意識させるような気がした。だからこそ『針(ニードルス)』は社会的なある領域に踏み入らなくてはいけないというタブーと創作との軋轢に潰されたのかと思わざるを得なかった。

     さて、そこで本書、『弥勒世』は、最近脱皮した感の著しい馳星周が、馳節のバリエーションをどう巧く使いこなしてみせるかというトライを敢えて歴史的題材の多い沖縄の地に求めた意欲作である。作家にとってはマンネリから脱しようという渾身の作品であったろうし、沖縄、それも返還直前、コザ暴動といった歴史的事件に材を取るなど、並みの高さではないハードルを乗り越えようという志を強烈に感じさせる大作である。

     沖縄という1970年代当時の混沌を、大長篇作品というかたちで、徹底して描く手法は、どこかで在日の青年たちの熱気を描く梁石日に通じるものを感じさせ、一方で歴史の渦の中で翻弄されてゆく人々の姿は船戸与一の小説世界に通じるものを想起させた。国があり、時代があり、その裏側で蠢く諜報機関やヤクザ者たちが暗闘してゆくあたりは、ジェイムズ・エルロイのロス暗黒史シリーズへ繋がる地平でもある。いわば、いずれも馳星周という作家が敬愛してきた作家たちの風を、いい意味で盗み、馳節という現在の彼独自の旋律に乗せて奏で上げた、本作は一大狂詩曲なのではあるまいか。

     この小説の時代背景は1970年前後である。こうした現代史に基づく小説を読むとき、自然と個人史と重ね合わせてしまうのだが、ぼくは当時15歳、高校一年生であった。高校に入った途端、校内に警察が入り込み学生運動に身を投じていた上級生を逮捕した事件が起こり、校舎の壁に警察の介入を許した学校側を糾弾するといった垂れ幕が大きく掲げられていた。いわば、ぼくらは数年上の核マル、中核などの学生運動のケツを見て育った三無主義世代だったのである。

     当時、沖縄に関心はなく、自分の生活と趣味にしか目を向けない非常に視野の狭い個人主義者でしかなかった。今もあまり変化はないのだけれど。一方、馳星周は、当時小学校に入学するくらいの年齢だったはずである。しかし作家個人と一時期親交のあったぼくは、彼が父親から、非常に強い政治的影響を受けて育ったことを知っている。彼の本名は某政治家の名にちなんだものであり、父親は某野党の党職員である。沖縄に限らず日本国の政治を裏から見据える眼差しは、平均以上に彼には備わっていたのではないかと想像する。

     かといって本書が政治小説であるかといえばそうではない。本書はまぎれもなく娯楽小説であり、その中で馳星周はそのスタイルを微塵も崩していない。これほどまで残酷な運命にしなくてもと思うところを容赦なく斬り払ってしまうところがいつもの馳であり、いつもはそれがやり過ぎであるように見えるのだが、本書の舞... 続きを読む

  • 早く読みたくて気持ちが前へ前へとつんのめっていった。本土返還の直前の沖縄。アメリカーに虐げられ続けたうちなーんちゅの怒りがついに頂点へと達する。CIAのスパイと反戦記者いう二重の仮面を被った新聞記者尚友のたった一つの願い、それは基地で玉砕すること。どうしてそこまで全てを憎みきれるのか、どこからその憎しみは生まれるのか、その憎しみの行き着く先は一体 どこなのか…尚友たちのやろうとしていることは法治国家として決して許されるものではない。けれど心のどこかで「それ」を成し遂げて欲しいと願う自分がいる。あまりにもあまりにも悲しい過去を持つ「国」沖縄。彼らの笑顔に裏にある悲しみを考えることも必要だろう、また 夏が来る前に。ただ、ラストがなんとも…   不全感が残る。

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