- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093798914
作品紹介・あらすじ
沈黙の権力者がすべてに答えた
安倍政権の官房長官として歴代最長の在位日数となった菅義偉。総理を上回るほどの権力を持つと言われたその男の実像は、これまでほとんど知られることがなかった。満州帰りの父親に育てられた秋田の少年時代から、雑用係から成り上がっていく横浜の秘書時代を経て、官房長官まで上り詰めていく永田町の議員時代まで、その半生を徹底取材。そうして現在、安倍晋三、橋下徹、創価学会、NHK、沖縄米軍基地……彼を取り巻く様々な権力基盤を明らかにする。関係者への総力取材と本人へのロングインタビューをもとにした決定評伝。
感想・レビュー・書評
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菅さんの考えが良く分かりました。田中角栄氏が高等小学校卒、菅新首相が満州帰りの家で育った。努力すれば夢は叶うという勇気をいただきました。今後は首相としてどのように政治を行うのか楽しみです。
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2020年、安倍晋三の退任により、暫定首相として菅義偉がその座についた。
平成生まれの自分は、菅義偉という人物について、あまり多くを知らない。というか、国内政治には明るい方ではない。そもそも政治家や政局について扱う本を読むのはこれが初めてかもしれない。
良い機会なので、菅義偉について書かれた「総理の影」を手にとってみた。
まず何よりもボリュームが多い。単純な分量というよりも、内容が多岐にわたるので、読むのにだいぶ時間がかかってしまった。
本書が扱うのは菅義偉本人だけではなく、その辺縁まで話が及ぶ。
例えば、満洲について。菅の父親は満州鉄道の敷設に携わっていた。そして「命からがら」秋田に返ってきた。という過去を持つ。そのように、菅本人のエピソードではないものの、周辺の話が適宜挟み込まれる。
その他には、横浜港湾事業、大阪府政、NHK への政治介入、沖縄基地問題、カジノ構想など。菅義偉が関わってきた分野について、かなり詳細に書かれる。なるほど、この出来事の裏にはそのような利権や政局があったのかと。非常に面白く読んだ。
総括として良書だった。「総理の影」と言うタイトルからは、何か陰謀論めいたイメージを持ってしまうが、インタビューや調査に根ざした非常に具体的な本だった。菅義偉本人がたどってきた道のりがよく分かるのはもちろんのこと、政財的な各分野について新しい学びを得た想い。
(書評ブログの方も宜しくお願いします)
https://www.everyday-book-reviews.com/entry/%E5%BC%95%E7%94%A8%E6%8A%9C%E7%B2%8B_%E7%B7%8F%E7%90%86%E3%81%AE%E5%BD%B1_%E8%8F%85%E7%BE%A9%E5%81%89%E3%81%AE%E6%AD%A3%E4%BD%93_%E6%A3%AE%E5%8A%9F -
菅首相の郷里から高卒で東京の段ボール会社に勤め始めてから官房長官に上り詰めるまでの経緯がざっと理解できました。貧農、集団就職とは少し異なる生い立ちや政界で実力を付けていく過程での地元有力企業とのやり取り、政策を実現する為には、清濁併せ呑む様な行動も垣間見えました。今、長男の接待問題でマスコミを賑わせていますが、将来の日本の成長に繋がる政策を実現する政権になることを期待します。
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大阪の政局やカジノの章は横道に逸れすぎた感があったのでもっと本人にフォーカスしてほしかった。他の著者が書いた本も読んでもう少し多面的に知識を深めてみたい。
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綿密な取材を重ねた力作。すがは政治家ではなくプロの政治屋である。国民の心とは程遠い総理。
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田中角栄のような「華」はなくていいと思います。安全で安心、そして安定した日本を維持・継続していただきたいと思います! 特に、当面はコロナ対策と雇用・景気対策、主軸は防災と安全保障、そして国家としての品格の保持(特に朝鮮半島と中国、ロシアに対して毅然たる態度を)をお願いします。 森功 「総理の影」、2016.8発行、さらっと一読しました。
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【一連の取材を通じて菅は、究極の合理主義者であると感じた】(文中より引用)
第二次安倍政権で官房長官に就任して以降、政権の屋台骨として抜群の安定感を誇ってきた菅義偉。あまり公には知られていない菅氏の過去を追いながら、その人柄や思想を読み解いていく作品です。著者は、『同和と銀行』などで知られる森功。
足を使って得た数々の情報から、立体的に菅氏の人間像を描いていく力作。情に比して理、劇場型に比して水面下型、ビジョン型に比して問題解決型という座標をたどると、菅氏の輪郭が浮かんでくるのではないかと感じました。
横浜に関する章も興味深かった☆5つ -
菅義偉という政治家が何をやってきたか、という経歴はわかったが、私が知りたいのは、この人物の行動の基盤にある価値観であった。それは残念ながらよく分からなかった。
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この作者にしては、突っ込みが甘い。