- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093860796
感想・レビュー・書評
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いやもう、水商売専門プロを養成する「都立高校」って発想が!
まぁ部活の野球部が甲子園で優勝するってーのは「お話」っぽいが。
でも、良く出来てる。
これって映画化されてたか? -
学校は堅苦しいところだ。そんな気持ちをふっとばすような学校がここにある。都立水商業高校。なんと水商売を専門に学ぶ学校ができちゃったのである。
何が面白いと言って、教師たちの真剣なところだ。真面目に水商売のプロフェッショナルを育てようと奔走する。初めての経験に戸惑いながら、そこには熱意と誠意があふれている。そんな中へ一期生たちが暗い気持ちで入学してくる。そりゃそうだ。ほとんどの者はそれぞれに問題を抱えて他の高校には行けず、仕方なくやってきたのだ。だが、彼らは教師たちの真剣な姿勢に自信を取り戻すことになる。今まで、誰も知らなかった自分を見つけることになる。
「こらぁ、髪染めてこんかぁ!」生活指導の教師が怒鳴る。ソープ科の女性徒たちはテクニックを。ホステス科の女性徒たちは接待の極意を。ゲイバー科の男子生徒たちは、より女性らしく。その道のプロの指導を受けながら、彼らは日々鍛錬を怠らない。明確な目的に向かうときの輝きがそこにはある。
楽しいばかりではない。世間からは水商売という大きな看板が冷たい視線で貫かれる。高校野球の世界では、髪を伸ばした選手たちに厳しいヤジが飛ぶ。野球連盟のお偉方も影で暗躍する。それでも水商は教師と生徒の熱い信頼の絆で勝ち進む。その姿に涙する。
この本で語られているのは教育の本質。教育の理想だ。水商への世間の風当たりはそのまま現在の教育への風刺となる。(かなり厳しいこと言ってるよね。作者。)
まあでも、そんな小難しいこと考えなくていいから。だって面白いんだもん。 (2002-02-08) -
こんな高校があったら凄いよね!本当の意味での手に職をつけさせるこの学校っていいなぁ”