椰子・椰子

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 108
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (103ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093861113

作品紹介・あらすじ

しみじみシュールで、ほのぼのポップ。時空が静かにゆがみ、ヘンなモノたちが息づく日々。川上弘美と山口マオがいざなう、ドライで可憐で不気味で切ない「椰子椰子な世界」へようこそ。

感想・レビュー・書評

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  • 夫がいて、子どもがいるけど、恋人がいて、片想いの人がいて…と書くと「何そのとんでもない話?」と思うけど、子供は押し入れに畳まれたり、行方不明になった夫は長持ちの中で見つかったり、恋人は水牛とお話しする世界観なので、「何そのとんでもない話?」のベクトルがねじれるのが心地よい。

    いやらしくなく淡々とした記述なのも気持ちがいい。
    巻末の対談で著者の見た夢を元にしてると書いてあり、なるほどと納得。
    オチはないけどいつまでも読んでいたい。

    絵が、大好きな絵本の「ワニワニのおふろ」の山口マオさんの絵だと気づいてテンションが上がる。
    図書館で借りたけれど、おうちに置いておきたいと思った。

  • 「神様」を、思い出した。
    現実とファンタジーの狭間。

  • 資料番号:010405546 
    請求記号:Fカワカ

  • 楽しくて懐かしくて、覚めるのがちょっと切ないような、そんな夢がたまにある。
    なんかちょっと、ふわん、とした気分で目覚めるやつ。
    一日を過ごすうちに消えてしまうと嫌だから、起きたら忘れないように、メモしておく。
    これは、川上さんの夢日記がもとになっている本だそうです。
    「夜遊び」という話が一番すきだった。
    不思議な夜の渋谷を走りぬけて、カレーを食べたい。

  • 川上弘美さんの本で1番好き。
    不思議な世界のお話。

  • 2000年2月読了。

  • 徒然日記の様な。読んでいると語り手は人なのか何なのか、と考えてしまって、後書きで「ああ」と思ったご本。冬眠関係が好きです。

  • これはうそワールドだった
    川上弘美ワールドだった!

  • ひょうたんを磨いてて踊ったり
    クレーンくさいんですがね、ととつぜんささやかれたり
    迫力ないヘビメタの帰りにアンドーナツのタネをどうこうとかとかとか。
    アユミミののんびりした春の逃亡を追いかけるわたしの、
    うそばなしは、白昼夢の、半分ほんとうの話。

  • 「東京日記」の方が好みだった。奇妙な話ばかり。渋谷のしきたりの話は面白かった。

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著者プロフィール

作家。
1958年東京生まれ。1994年「神様」で第1回パスカル短編文学新人賞を受賞しデビュー。この文学賞に応募したパソコン通信仲間に誘われ俳句をつくり始める。句集に『機嫌のいい犬』。小説「蛇を踏む」(芥川賞)『神様』(紫式部文学賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞)『溺レる』(伊藤整文学賞、女流文学賞)『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)『水声』(読売文学賞)『大きな鳥にさらわれないよう』(泉鏡花賞)などのほか著書多数。2019年紫綬褒章を受章。

「2020年 『わたしの好きな季語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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