恋愛寫眞: もうひとつの物語

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093861199

感想・レビュー・書評

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  • 好きになると、自分の中心に通っている一本の棒が、相手に移ってしまうという言葉にすごく共感した。自分の優先ランキングのトップに、彗星のごとく現れてトップに君臨する。恋が終わるのは、ランキングのトップから落ちてずるずると圏外に落ちていく感覚に似ている。また普段通りの自分に戻る寂しい感覚。

    けど、物語のヒロインは例え自分が好きな人のトップでなくても、自分にとって好きな人はずっとトップだから、その事実に対して偽らず素直に向き合っていた。そのひたむきさは、見ていてとても苦しかった。「他の人を探せばいいじゃないか」って、多くの人は言う。その方が確かに効率的だ。だけど、効率の問題じゃないって、彼女から言われているようだった。

    確かなものは、自分は相手が好きな事。例え相手とは違っていても、その思いを偽るのは自分を裏切ってしまう事と同義で、本質を見失っていってしまう気がした。

  • 寫眞わ通して知り合った小さな女の子と片思いの女性をもつ政人の恋愛ストーリー
    お互いが片思い
    一緒にいることの心地よさ
    いつまでも続くと思っていた当たり前が突然なくなる
    大人になれない病気の彼女が恋をすることで大人になれる
    ただ、恋をしたら死んでしまう病気

  • それまで、少しだけ、さよならね――


    映画「ただ、君を愛してる」の原作本。
    正直に言うと、映画のほうが良かったなぁ。
    小説だと、成長するまえの静流も子どもには思えない気がした。


    成就する恋だけが意味を持つわけではない。片想いだって、それだけで完結した立派な人生の挿話だ。

    この言葉に、自分のしてきた、している恋が正当化されたように思えた。

    優しい純愛。

  • 純愛映画の原作。「ただ君を愛してる」だっけ?
    あのですね、ワタクシ監督が苦手でして、
    見ようという気はこれっぽちもなかったのですが。
    これをさらっと読んでみて、仮面ライダーと葵ちゃんがやるんなら、
    ちょっと見てみようかな、と言うくらいの気にはなりました。
    実際、素でも葵ちゃんはフォトジェニックだしね
    (写真美術館に彼女の出ている写真集が売っている→持ってるのですが、すっごい雰囲気あります)。
    ただ個人的には、これよりNANA2のほうに出て欲しかったなあ、
    という感想は覆らず。

  • 「その時は、彼によろしく」に続いて2作品目の
    市川作品でした。
    作者を知らなくて読んでも「同じ人だ」と分かるぐらい
    とっても雰囲気が似ています。設定も文章も。
    そして主人公の女の子に不思議な特徴?があって
    ファンタジーのようになっているところも似てるなと
    思いました。
    なんだかちょっと寂しい終わり方だったような気もしますが
    静流ちゃんのように純粋に人を好きになれるって
    良いなと思いました。
    星は3.5ぐらいです。

  • ある大学生の温かく、切ない恋愛物語。
    市川拓司さんの小説は初めて読んだが、読んでいてとても吸付けられるような綺麗な文章だった。
    もっとじっくり読んでいきたいと思った。
    ただ、ラストが何となく予想できてしまったので星3つ。

  • 最初はいやどんな表情だよ!!とかどうゆう状況だよ!!ってツッコミどころ満載だったから、これハズレかなとか思ったんだけど、途中から面白くなってきた。定番の恋愛小説とは違うけどほっこりして、すれ違って、悲しくって...定番の恋愛ものが好きじゃない人に読んで欲しいな

  • この人の本は初めて読む。
    「今会いに行きます」の著者ということだけ知っていた。
    きれいな雰囲気のストーリーで画像にしたらきれいなんだろう、読みながら画像が頭の中に浮かんでくる。

    映画化されていて、帯が宮崎あおいの写真だった。

    こんな雰囲気の映画がはやっていた頃、上野樹里と市川隼人の映画を見た。

    その映画を見たにはだいぶ前なのだけれど、記憶力も乏しいのでタイトルは忘れてしまったが。

    私の頭の中では宮崎あおいよ市川隼人主演での画像が浮かんできていたのだけれど本当の映画は玉木宏なのでした。

    ちょっと切ないきれいな雰囲気の映画の脚本のようなストーリーを得意とする作家なのかなと思った。

  • 純愛。個性的な静流。静流に恋をする純朴な誠人。でも実際に会っているときは、片思い。遠く離れて、年月が経ち、両思いに気づくけど…。誠人がニューヨークへ静流に会いに行ったときには、静流は天国へ。恋をすることで成長を早め、死ぬ病気が実際的ではないが、泣ける話。

  • 映画を原案に書かれたこの小説は、漫画『ハチミツとクローバー』を思い起こさせる。
    素敵だったけど、映像ありきの小説なので星3つ。

著者プロフィール

1962年東京都生まれ。獨協大学卒業。'97年からインターネット上で小説を発表。2002年1月、「Separation」で出版デビュー、いきなり同作がTVドラマ化される。次作「いま、会いにゆきます」は映画化され、100万部を超えるベストセラーに。他の著書に「恋愛寫眞――もうひとつの物語」「そのときは彼によろしく」「弘海――息子が海に還る朝」「世界中が雨だったら」がある。

「2009年 『きみはぼくの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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