100回泣くこと

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093861540

作品紹介・あらすじ

交際3年。求婚済み。年の差なし。ここが世界の頂点だと思っていた。こんな生活がずっと続くんだと思っていた-。精緻にしてキュート。清冽で伸びやか。いま最注目、野間文芸新人賞作家が放つ恋愛長編。

感想・レビュー・書評

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  • ①この本を選んだ理由
    中村航さんの本が良かったのでその流れで選びました。


    ②あらすじ 
    青年藤井と彼女の物語。藤井の数年の人生が描かれている。


    ③感想
    ただ悲しみだけが残る作品かもしれない。


    ④心に残ったこと
    出会いがあれば必ず別れがあるということ。


    ⑤登場人物
    藤井
    佳美
    ブック(犬)

  • 犬のブック→バイク修理→プロポーズ→結婚の予行演習、の流れはけっこうおもしろく、恋愛モノだけどタイトルからして別れるんだろうな・・・と恋愛モードで読み始めたら、あれれれセカチューパターンか。
    これはこれでいいんだけど、ベタに泣けるし。
    一回セカチューと思ってしまって、頭の中のBGMはすっかり平井堅の「瞳を閉じて」でした。

    彼女の強さはすごいな。
    子どもが親より先に逝くことはあってはならないことなので(小暮写真館の感想)、考えたくないので考えませんが、わたしか旦那かいずれそういうときが必ず来る。
    できれば、孫にお年玉とかいっぱいあげまくってからそういう時期がきてほしいものです。

    もうすぐ映画化されるそうで、キャスト気になってみてみたら
    映画のほうは僕が事故で部分的な記憶喪失で彼女との過去を忘れているだとか、どうやら彼女は自分の病気を知りつつ擬似結婚の提案をして隠したまま彼の元を去るぽい感じだとか、もはや原作と別物やんっていうあらすじになってました。えー。

  • 婚約者との温かいやり取りから「人を愛すること」の楽しさ、美しさを感じることができますが、やがて婚約者は病に倒れ、同時に共に成長してきた愛犬も死を迎えようとすることになります。

    この話では奇跡はおこらず、彼女も、愛犬も主人公のもとを去り、喪失感から主人公は酒に逃げるようにもなります。

    やがて、月日が流れ彼女にプロポーズした日と同じ日付を迎えたことを契機に少しずつ「彼女のいない生活」を作り始める主人公。
    そして愛犬の死を迎えても、しっかりと悼みつつも前を向いてゆく、という結末ではあるのですが、ラストシーンがわかりにくかったように思います。
    たしかに、彼女との思い出とからめた描写ではあるものの、「哲学的な思考を二人で楽しんだ」という場面の思い出を改めて想起するという描かれ方でしたので、最後に想定外のボリュームを感じ、ちょっと我に返るというか、「作品にどっぷりつかって感動」という気持ちにはならなかったです。

  • 前半の静かな幸せ生活の描写は好き。
    後半はあまり感情が入っていかず流し読みになってしまった。

  • 初読みの作家さん。
    タイトルからなんとなく予想していたけど、やっぱりか~って感じで…
    読み終えた感想は「やっぱりそうなるか~」でした。

  • この人の作品は空気感が好きです

    老犬ブックと僕と彼女の物語

    ありがちなお話みたいに、人の死や残された人の悲しみを
    盛り上げて書くようなことはしない

    彼女とブックはただ静かに静かに次の世界へと導かれて、
    僕の毎日はそれでも同じように始まっては終わり、
    それが繰り返されていく

    抗えない時の流れを想い、涙する物語

  • 再読です。
    印象的な綺麗なタイトルと帯とかを見て、何度か手にとって、読みきっているはず。
    結婚の練習という発想とか、二人の生活とか、ほっこりと羨ましい幸せ感。
    さらっと読めていいお話だけど、さらっとなぜか内容も忘れてしまう…
    なんでだろう。
    人が死んじゃう話、嫌だからかなぁ。
    けど、婦人科系のガンの健診は、やっぱ受けとかなきゃなぁと思います。
    ↑これが感想でよいのだろうか(苦笑)

  • ≪内容覚書≫
    愛犬ブックの病気。
    4年も放置されていたバイク。
    「バイクで帰ってあげなよ。」彼女の一言。
    修理され復活していくバイク。
    愛犬ブックの病状安定。
    そして、求婚から結婚の練習へ。

    続くことのなかったしあわせのお話。

    ≪感想≫
    恋愛中の二人の会話がほのぼのしていて、
    読んでいて楽しかった。
    同棲、ではなく、結婚の練習、という呼び方も、
    かわいくてほっこりできた。
    しあわせな夫婦になってほしかったと思う。

    ストーリーは、王道も王道。
    むしろ王道すぎて、潔いと思った。
    文章が淡々としていて、
    さらりとしているので、読みやすい。

    …長編と紹介されていたが、
    慣れている人なら、
    30~1時間あれば読める軽さ。
    …長編、かなぁ…?と思った。
    正直、ちょっと物足りなかった。

    情景から心理描写を汲み取ることが、
    得意なタイプはきっと泣ける。
    直接的な表現を好むタイプは、多分泣けない。

    犬とバイクの色付けは楽しかった。
    修理されるバイク、元気を取り戻す犬。
    希望のお話。
    それにしても、犬は、しぶとく生き過ぎだ(笑)

    ちょっと本の内容から飛ぶが、
    IからWEへの考え方は、男性的かな?と思った。
    周囲の夫婦を見てると、
    一人で行けば?ってところでも、
    男性は夫婦で行くのが当たり前って考える人が多いな、と。
    女性は、WEじゃなくてYOUに寄る人が多い気がする。
    「主人に相談して。」って頼り始めるイメージ。
    だから、WEの男性に引きずられて一緒に行動するけど、
    決してWEでは考えてない気がした。
    そんな男女分析に思考がとんだ。


    映画化に合わせて慌てて読んだけれど、
    これをどういじって、
    どんな映像に仕上げるのか、
    原作との相違をむしろ楽しみにしたいと思った。

    • たなかさん
      本のストーリーとは関係なく。
      世間一般的に男女でWEとYOUの違いがあるっていうのは、今まで考えたことがなかったけど、確かにそうかもと思いま...
      本のストーリーとは関係なく。
      世間一般的に男女でWEとYOUの違いがあるっていうのは、今まで考えたことがなかったけど、確かにそうかもと思いました。
      2013/06/11
  • どうしてこの本を図書館で予約し ていたか忘れていた。
    後で今年6月 に映画公開と分かった。
    この所、 悲しい別ればかりを経験してるの で、タイトルからして中々手にで きず心が塞いだ。捨て犬のブック との別れだとばかり思っていたが 違ってた。
    突然の病と別れは、遺 された者にも思い出が深い分いつ までも続くんだと涙した。

  • 読んでいて,疑問に思ったこと.
    冒頭からしばらくの間,どうして買っている犬を名前で呼ばなかったの?
    他にも「彼女」は彼女のままだったし....
    主人公と犬や彼女の間に距離があるように感じて(あるはず無いが),感情移入できなかった.

    彼女が亡くなってからの主人公の廃人っぷりがリアルだった.
    彼女のために泣くべきか,泣かないべきかで迷うところや
    「もういいだろ...」と立ち直ろうとしても,そんなことなかったり.

    最後にブックが死んで,バイクを廃車にしようと決めて,時間の経過とともに古傷になっていたことに気づくところが印象的だった.

    • しをん。さん
      はじめまして!紫苑(しおん)と申します♪
      そして、フォローありがとうございます(●^o^●)
      リフォローさせていただきます☆彡

      この本、確...
      はじめまして!紫苑(しおん)と申します♪
      そして、フォローありがとうございます(●^o^●)
      リフォローさせていただきます☆彡

      この本、確かに不可思議なお話ですよね。
      私も、読みましたがいまいち内容がつかめず。
      しかし、映画化するらしいですよね!?
      映像なら、もう少し分かりやすくなるのかと少し期待しています(*^_^*)
      2012/11/17
    • tb-monoさん
      to:紫苑さん
      こんにちは!n6utです.
      リフォローいただき,ありがとうございました!^^

      映画化,知らなかったです^^;
      情報ありがと...
      to:紫苑さん
      こんにちは!n6utです.
      リフォローいただき,ありがとうございました!^^

      映画化,知らなかったです^^;
      情報ありがとうございます.
      冒頭のバイクを整備し直す場面が好きだったので,
      細かく映像化されていると嬉しいです^^v

      いろいろな本を通して議論や感想の共有をできれば,と思います.
      よろしくお願いします^o^
      2012/11/18
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著者プロフィール

建築家。博士(建築学)。株式会社MOSAIC DESIGN代表。
1978年東京都生まれ。2002年日本大学理工学部建築学科(高宮眞介研究室)卒業、2005年早稲田大学大学院修士課程(古谷誠章研究室)修了。2008年同大学博士後期課程単位取得退学、助手・嘱託研究員を経て、2010年〜16年東京大学大学院隈研吾研究室助教。2011年東南アジアのストリートの屋台に関する研究で博士(建築学)取得。同年建築設計事務所MOSAIC DESIGN設立。明治大学I-AUD、早稲田大学、日本大学などで非常勤講師を務める。店舗・住宅・ホテル・商業施設・マーケットなど、屋台からアーバンデザインまで、何か楽しいことやりましょう!をキーワードに大小さまざまなプロジェクトに取り組んでいる。

「2023年 『POP URBANISM』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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