ア・ハッピーファミリー

著者 :
  • 小学館
3.54
  • (15)
  • (28)
  • (55)
  • (0)
  • (2)
本棚登録 : 178
感想 : 35
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093861601

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 精神的な病やいじめ、様々な問題を抱えた家族。
    なのに決して重くなく、説教臭くもない。ほんのり温かさを感じる。うまくはいかない事ばかりだけどそれでも彼らはたった一つの家族なんだ。

    特に姉弟関係が良いなぁ。気が強くてツンツンしてるのにいざという時に頼りになる長女も、ほんわかしているけど実は脆い次女も、たまに反抗するけど誰よりも純粋な長男も。なんだかんだ言いつつ、皆が皆それぞれに支えあってる姿が何だかうらやましい。
    何より主人公である三女の、まっすぐさが格好良い。いじめにも真正面からぶつかって、違うものを素直に「違う」と言える、彼女の強さが眩しい。なかなかこんな14歳はいないと思う。

    脇を固める登場人物一人一人まで◎
    そしてやっぱり桜井くんが可愛いんだよなぁ。

  • 重い話ではないのですが、最近個人的に悩んでいることがありまして。
    そのことと重なる部分があり、読んでよかったなぁ…。と思っています。

    この本の男子は女子より複雑な事情があるだろうと言っていた部分に妙に関心しました。

    家族って、どんなに複雑でもやっぱり大切で、愛すべき存在何だと思います。
    私も家族を大切にしようと思いました。

  • 2011 4/25

  • かもめ幼稚園から気になって読みはじめた作家さん。

    ほんわかしてるけど、ちょっぴりダークなところがある家族のお話。

    サザエさんと同じ7人家族です(゜∇゜)

  • ほんとは★★★★★にしたいくらいだけど、少しだけ拙さが感じられたので。
    デビュー作品なんですね。

    現代小説。
    読み口の、とてもいい。
    家族物って、やっぱりすきだな。

    戸栗さんがすごく魅力的。

  • 家を出て借金まみれの男のためにキャバクラで働く長女、
    精神的な病に侵される次女、
    おとなしくまじめがゆえにイジメに遭い続ける弟、
    働きもせず暴力を振るう父、
    そんな父を甘やかす祖母、
    そんな親子を嫌がりながら性コンプレックスを抱いている母、
    ずる賢いが何かと忠告をしてくれる同級生の男のコ、
    昔は苛められっコだったが今では女王様と化した美少女、
    クラスでいじめに遭っている女の子、
    様々な問題を抱える人たちに振り回されながらも飄々と付き合う正義感の強い主人公の女の子が、周りを変えてゆく話。

    ハードだったけど、凄く面白かった。
    そして主人公の女の子と自分をめちゃ重ねてしまった(笑)
    最後の展開にはビックリしたかな。。
    まさかそこでそんなネタが出てくるとは…という。
    うん、そこでも主人公に共感\(^o^)/

  • 家族の物語。妹が入院したり家族がバラバラになったりするが、最後にはほんわか、心があ多々あるお話。

  • いじめだったり、ニートだったり、精神的に病んでたりする家族。今の時代に多い問題をも、ひとつの日常として温かくさえ感じるお話でした。テーマは重そうなのに、読後感はすごく心がホコホコします。

  • ゆるゆるとした雰囲気にしては、最後のほうとかビシッと決めるところは決めて、しかも良い感じのハッピーエンドでよかったです。おもしろかった。どこにでもありそうな感じだけどそれがいいんじゃないかなと思ったり。

  • 7人家族の一人、女子中学生の話。姉弟と両親のイザコザや学校でのイジメなどを扱ってます。重すぎず軽すぎず、この位のニュアンスが私のツボにはまりました。

著者プロフィール

黒野伸一(くろの・しんいち)
一九五九年、神奈川県生まれ。『ア・ハッピーファミリー』(小学館文庫化にあたり『坂本ミキ、14歳。』に改題)で第一回きらら文学賞を受賞し、小説家デビュー。過疎・高齢化した農村の再生を描いた『限界集落株式会社』(小学館文庫)がベストセラーとなり、二○一五年一月にNHKテレビドラマ化。『脱・限界集落株式会社』(小学館)、『となりの革命農家』(廣済堂出版)、『長生き競争! 』(廣済堂文庫)、『国会議員基礎テスト』(小学館)、『AIのある家族計画』(早川書房)、『グリーズランド1 消された記憶』(静山社)、『お会式の夜に』(廣済堂出版)など著書多数。

「2021年 『あした、この国は崩壊する ポストコロナとMMT』 で使われていた紹介文から引用しています。」

黒野伸一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×