絶対、最強の恋のうた

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093861779

感想・レビュー・書評

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  • 読み終わった後、優しい気持ちになれる本。

    大きな出来事はないけど、優しく温かくゆっくりと愛を育む二人の付き合い方が素敵。

    個人的に木戸さんがすごく素敵。すごく好き。

    それぞれのキャラクターみんなが言葉を大事にしている感じがいい。
    中村航好きだなと確認できた。

  • 陽気でマシンガンな中学時代から、クールで一目置かれる弓道部員の高校時代を経て、大学生になった私がしたことは、恋をすることだった。付き合いはじめて三か月。幸せすぎて自分を見失いがちな私は、ふと怖くなってしまう。そのことを彼に告げると、とりあえず、毎日死ぬほど会う生活をやめ、デートは週末に三回、電話は週三回にするという提案を受けた。トラックを全速で駆け抜けた日々のあとに訪れたのは、恋のスタンプカードを少しずつ押していくような、かけがえのない大切な時間だった。
    --------------
    男女それぞれの目線から描かれている展開。
    それぞれ固有名詞が出ないので、最初は同じエピソードを描いていると気づかなかったほど。

    恋愛にはまりすぎて怖くなり、すべてを計画的にすまそうとするあたり
    不思議で面白いけれど
    そんななかで別れるのではなく、満ち足りた幸せを感じる瞬間を描いたところが素敵。
    そんな瞬間を日常でも見つけていきたい。

    ただ、タイトルが強すぎて、内容が負けていたのが残念。

  • 浪人生活を終え、大学に受かった大野君のはちゃめちゃな若い青春的な事柄から物語は始まり、彼女と出会い付き合い、そして友達の坂本と木戸さんとの男の友情を育み、彼女との愛を育む。
    若いからこそ、こんな事が出来たんだろうな。大学生だからこんな風だったのかなぁ。青春ってすごいなと思う素敵な話でした。
    最後の富士に至れは大野と木戸さんと出会わせた多分モテナイ系男子の坂本の就職した後の話でした。
    それもまた、大学生の青春時代とは違う甘酸っぱさがあってよかったです。

  • とにかく、木戸先輩がよかった。
    恋愛の方は、よくわからない。

    果たして、魚肉ソーセージから
    いい出汁はでるのか?

    でも、なんだか楽しそうな感じはする。

  • 男女のバカップルぶりを、双方の視点から描いた作品。
    二人共「中村航」的な感性で記載されているので独特の空気感で流れていく。

    一番良かったのはプロローグでもある、男性主人公が浪人を終える時のくだり。

    ――まだ何かあるやつは川原に集まれ

    という素晴らしく青春的なフレーズと、胴上げスクランブルという青春的な行為が、私の青春好き魂をくすぐりにくすぐった。
    胴上げスクランブルはマジでやりたいと思ったが、最後に注意書きでしなういように念を押されていたw

    木戸さん超格好いいな。どうやら他作品にも出てるらしいが、発刊系列てきには本作が最初らしい。今後まだ活躍が見れると思うと胸熱。
    一番の胸熱は「相撲でケリをつけろ!」だけどな。
    なんだそれ、と思いつつそのセンスに脱帽。

    個人的には、作者の描く”男性目線の日常生活”が一番ツボに来るようだ。
    一章目と最終章はとてもよかった。
    マリンスポーツ野郎w

  • 中村航さんの描く世界は、なんとなく生きているだけでは見逃してしまう、きらきらが埋め込まれているよう。
    ゆるゆると生きている様は普段のわたしたちのようなのだけれど、例えば礼儀が世界三大美徳に入る、という考え方は今まで考えたこともなかったことで、それなのにすうっと体の内側に入り込んでくる。当たり前のことが美しいことを教えてくれます。

    ひとつの季節は私の中を過ぎていった。こういうのはきっともう終わりなんだ。続くわけはないんだ。

    この言葉でひとつの季節が、私の中で終わりを告げたような気がします。

  • 全部決めちゃう付き合いかたが、正しいかどうかはわからない。
    けど、それでもお互いに「怖いくらい好き」でいれることがすごい。

    月にみられてキスする場面がめっちゃいい。
    お互い、同時に心から好きって気持ちを実感することって、つきあっていく中で一番幸せな瞬間だとおもう。


    タイトルがけっこー好きだったんだけど、なんか無理やりっぽかったのが残念・・

  • タイトルの力強さと違って、ほんわか青春な恋のお話。

    この人の描く恋人同士の掛け合いがとても好きなんだな。
    傍から見たらただのバカップルで。
    でも、バカップルでもいいじゃん!!!って思わせてしまう二人。

    「心がしん、とすること言って」という問いには「深海に棲む、小さなエビを食べました」と答え、
    「勢いのあることを言って」という願いには「もっと光を」「苦悩を突き抜けて、換気に至れ」と応える。

    どこか現実離れしているのに、お互いの感情を擦り合わせていくような、こんな会話をしてみたいものです。


    あ、それと重大なネタバレ!!

    木戸さんが出ています。もう、それだけで読むに値する一冊です。

  • あの時「ああしてたら、こうしてたら」って言い出したらきりがないけれど、
    自分も学生時代にこんな恋に出会っていたら。。。
    と思ってしまう小説です。

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著者プロフィール

建築家。博士(建築学)。株式会社MOSAIC DESIGN代表。
1978年東京都生まれ。2002年日本大学理工学部建築学科(高宮眞介研究室)卒業、2005年早稲田大学大学院修士課程(古谷誠章研究室)修了。2008年同大学博士後期課程単位取得退学、助手・嘱託研究員を経て、2010年〜16年東京大学大学院隈研吾研究室助教。2011年東南アジアのストリートの屋台に関する研究で博士(建築学)取得。同年建築設計事務所MOSAIC DESIGN設立。明治大学I-AUD、早稲田大学、日本大学などで非常勤講師を務める。店舗・住宅・ホテル・商業施設・マーケットなど、屋台からアーバンデザインまで、何か楽しいことやりましょう!をキーワードに大小さまざまなプロジェクトに取り組んでいる。

「2023年 『POP URBANISM』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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