六月の海を泳いで

著者 :
  • 小学館
2.91
  • (1)
  • (3)
  • (14)
  • (1)
  • (3)
本棚登録 : 47
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093861861

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 愛する男が死に、男の部屋を見せてほしいと本宅を訪ね続ける愛人。
    クライマックス級にヘビーな展開から始まり、少しずつ時間が巻き戻ってゆく。許されぬ恋人達の愛と別れを描いた苛烈なる恋愛小説。さらりとしつつも、やはり苛烈。
    感情移入しすぎると辛いので、客観的に読了できた事に何だかホッとしてしまいました。
    激しい嫉妬、複雑な感情、それを上回る愛しい気持ち…女の慕情が余すことなく綴られていますが、ちっとも生臭く感じないのが特徴でしょうか。
    これは主人公の女性だけの物語。妻の本心は別の所にあったりして…?想像が膨らみます。

  • 愛する人が、癌で死んだ。

    最愛の人、達彦には妻子がいたが、二人は互いに惹かれあい深いところで繋がりながら関係を築いていった。

    それなのに、達彦は死んでしまい
    彼のいない生活から彼がかつて存在していた証拠を見つけるために
    彼の妻のもとを訪れた倫子。

    達彦の死から二人の過去にさかのぼっていく書き方がなんだか新鮮というか
    変に話が入り混じることなくすんなりと読めた。

    結局は不倫の話なのに
    誰かを深く愛していたりしている気持ちにはまってしまい

    「あなたがいなくても私は生きていける」って
    めっちゃ曖昧だけどそんなような最後の言葉がなぜか
    じーんとくる余韻をもたせてくれる大人な恋愛)^o^(

  • あ、なんか難しかったような?内容が重いのもあって途中で諦めてしまいました(>_<)今回借りてきたのが全体に似通ったものになってたし・・・苦笑

  • 空気がすき。物語全体を包む空気が好みだった。主人公よりもひとみさん、が気になってしまうような。強いのか、意地なのか。何にしろ綺麗な人だと思う。外見だとかは知らないけど、きっと背筋の伸びた人だと思う。自分のペースを持った人。<br>一緒に生きたいと思えるくらいの人に出会ったことがないからそこらに関しては何とも。ただ、貴方が居なくちゃ生きていけないことはないだろ、って前から思ってるからラストは好きだった。

著者プロフィール

1960年香川県丸亀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒業。95年『不随の家』で第19回すばる文学賞受賞。97年『げつようびのこども』で第118回芥川賞候補となる。その他の著書に『恋する文楽』『花狂い』『湘南シェアハウス』『シャッター通りに陽が昇る』などがある。2011年から丸亀観光大使。

「2018年 『ヒット・エンド・ラン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

広谷鏡子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×