のぼうの城

  • 6803人登録
  • 3.94評価
    • (1087)
    • (1353)
    • (1010)
    • (109)
    • (26)
  • 1380レビュー
著者 : 和田竜
  • 小学館 (2007年11月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093861960

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

のぼうの城の感想・レビュー・書評

  • 最近さかんに映画の宣伝をしていて、そういえば未読だったと思い、映画で観る前に読了しようと読んでみました。(笑)本の帯には「2011年全国東宝系公開!」とありますが、確かあのシーンがあれを連想させるということで、公開が今年に延期になったんでしたっけね。
    小説の方はまあ面白かったです。戦国時代を舞台にした上質のエンターテインメントといってよいでしょう。だんだんページをめくる手も早くなってきて、次のシーンがわくわくしました。(笑)
    ただ、自分としては内容的には少しビミョーで、だいたい歴史小説の場合、前知識が邪魔をしていろいろ気になるのを目をそむけて楽しむようにしているのですが(笑)、ストーリー的にもなぜか割と中途半端なような気もします。主人公の「のぼう様」が、西郷さんのようなキャラ立ちの掴みどころがない人物設計のためか、最後まで人物の中心点がいろいろな人に散在していたせいかもしれません。全体的に感じるふわふわ感もあるのですが、作者が司馬ライクに史料をうまく合い間合い間に挟んで抑えてようとしているのが印象的でした。
    物語の出だしとして、全体から部分へ、そして周囲の人から次第に主人公へと描写していく過程は、見事な演出だったと思います。そして、合戦を軸とする前後の物語の展開も良かったのではないかな。
    清々しい正義感の石田三成と、魔人・正木丹波の描かれ方はなかなかよくできていたと思います。そして、ちどり。(笑)もう少し、甲斐姫の恋愛話は進展させて欲しかった。(笑)

  •  戦国末期、豊臣秀吉の天下統一の総仕上げと言うべき小田原征伐。その小田原征伐における忍城(おしじょう)の攻防戦を描いたのが本作。
     主人公は「でくのぼう」を略して「のぼう様」と領民に呼ばれている城代・成田長親。不器用で、表情にも乏しく、背が高いだけの大男で馬にも乗れない。だが、そんな長親は領民にやたら慕われているのである。

     前半の見せ場は、長親が石田三成軍二万を相手に戦を選択するところだろう。
     傲慢な軍使・長束正家が城主の娘・甲斐姫を秀吉に差し出せと言ったことで、長親の堪忍袋の緒が切れた。
    「いやなものはいやじゃ」
    「二万の兵で押し寄せ、さんざに脅しをかけた挙句、和戦いずれを問うなどと申す。そのくせ降るに決まっておるとたかを括ってる。そんな者に降るのはいやじゃ」
    「武ある者が無なき者を足蹴にし、才ある者が才なき者の鼻面をいいように引き回す。これが人の世か。ならばわしはいやじゃ。わしだけはいやじゃ」

     だが、この事態を期待していたのは、実は軍使を遣わした総大将・石田三成。三成は、ある思惑があってわざと忍城を威嚇し、傲慢な長束正家を遣わしたのである。

     初戦で大勝利をおさめた忍城勢。
     しかし、石田三成はそれも計算に入れていた。彼が本当にやりたかったのは、秀吉が毛利攻めで見せた高松城の水攻めである。
     高松城のときよりも壮大な堤防を築かせ、湖に囲まれた忍城を水没の危機にまで陥れる。
     窮地に追い込まれた忍城では、城代・成田長親が「鬼になる」と言い捨て、決死の奇策に打って出る――。


     最近は、『天地明察』などもそうだが、ラノベタッチというか、かなり読みやすい時代小説が登場しているように思う。時代小説ファンにすれば味気なさを感じたりするのかもしれない。
     が、それはあっさりした飲み口から重厚な味の赤ワインと色々あるように、好みの問題としていいように思う。むしろ、時代小説の裾野が広がることで、今まで池波正太郎や藤沢周平を手に取らなかった読者層が新規開拓されることだって考えられる。「古典落語はかくあるべし」みたいな教条主義的思考で排斥するのではなく(実際、そうやって貶すレビューも散見される)、時代小説の間口の広さ、懐の深さとして歓迎すべきだと個人的には思うところである。

     ただし、本作に関しては少しスッキリしない部分があるのも確かである。石田三成は、生来の潔癖さと、水攻めをやってみたいという欲望の虜になっている部分で齟齬があっても構わないが、成田長親のキャラ設定にはちぐはぐ感が残ったように思う。小田原陥落により全ての戦が終わった後、冷静に振り返ってみると「結局、こいつは何がしたかってん?」と思わざるを得なかった。長親の心情は作品内では明示的に語られることなく、そのほとんどが正木丹波の推測として語られるのだが、読者視点であるはずの正木丹波が納得するシーンで「?」となるところもあった(特に最後の甲斐姫の処遇について、あそこで納得するんだったら、領民・家臣を苦しめても開戦に踏み切ったときの正当性って翻ってどうなるの? 結局は「城代の気分」で戦争したってことにならないか?と何かひっかかりを感じた))。
     あと、少し冗長な印象も受けた。上下巻合わせて400頁ほどだったが、もう少し削れるところを削って引き締めた方がテンポが出て、ダイナミックな展開になったと思う。

     ちょっと気になるところもあるにはあったが、それでも十分楽しめた。浅学にして石田三成の忍城水攻めを知らなかったので、「戦国時代にはまだまだ知らない面白い話があるんだ」と思わせてくれたのも大きい。
     さらっと読めるので、気になっている方には一読をオススメします。

  • 一番良かったのは、戦を経験したこともないのに軍略の天才だと豪語した若武者が、自分の策で見事に敵を打ち負かし、敵の総大将三成から賛辞の言葉を受け、はらはらと泣くシーン。
    思わずもらい泣きしそうになった。
    命がけで対峙した相手からの賞賛の言葉というのは、どれほど価値があるものか。
    のぼうはもちろんのこと、それぞれのキャラクターが生き生きと描かれている。
    戦国時代ってのはこんなにも清々しい男たちが生きた時代だったのだろうか。
    時代小説は現代にない価値観を与えてくれてやはり面白い。

  • 感動した。
    男達の熱き思いに魂が揺さぶられ、最後は涙しそうだった。

    石田三成の二万の軍勢を破った僅か五百の忍城の士。
    ハリウッド映画"300"を思い出した。

    圧倒的な筆力で描かれるのは、大スケールの忍城の水攻め。
    かかんに立ち向かう忍上の武士達。
    帯にあるように、さながらハリウッドの大作でも見ているようだ。

    戦いも終わって、離れ離れになっていく愛すべき将達。
    うー、かっこいい。

    結ばれることの無かった親長と甲斐姫。
    清々しくも切ないエンディングだった。

  • 武力をもったとてつもないリーダーシップという
    武将をイメージしていたが、
    人心掌握というすばらしい方法をもった
    すごい武将がいたことがびっくり!

  • 映画化されるのもうなずけるほど面白かった!本の中の主人公は映画の野村萬斎とは違う大男なのですが、萬斎のキャラクターの方がしっくりくるので読みながら主人公だけは萬斎のイメージで読んでいました。

    歴史にそれほど詳しくはないのですが、それでも楽しめました。

  • 映画化されたことを知らなかったのだけど、キャストを確認してから読み進めると、その情景が目に浮かぶようだった。

    史実に基づくお話ではあるものの、
    「こうではなかろうか」という著者のイメージもきっと織り交ぜてあるのだろうし、現代に住む私たちにもわかりやすい言い回しを用いてくださっていて、歴史小説に馴染のない私でも、あまりストレスもなく読み進めることができた。

    読後がさわやかなのは、主だった登場人物が誰一人欠けなかったからだろうか。
    忍城を守る家臣たちをはじめとする当時の武人たちが皆、礼節を弁え、敵味方が互いに敬意を払っている姿に、現代の日本人が忘れている本当の意味での「大人」を見た。

    莫迦なのか、莫迦ではないのか。
    有能なのか、無能なのか。
    常人には理解しがたい高みに居る気がする「のぼう」
    彼だからこそ、忍城を守りとおすことができたんだと思う。

    DVD、借りてこよう。
    って、あー!
    まだ公開されてなかったのか!!

  • 映画は観ているので、頭の中でイメージしやすく(のぼう様の風体以外はほぼ原作に忠実なのではないだろうか)、楽しく読んだ。

    天衣無縫と言ってもいいほどに、型にはまらず自由闊達にでくのぼうである、のぼう様こと成田長親。
    百姓仕事が大好きなのに、あまりの不器用ぶりに手伝いを断られてシュンとする侍。しかも殿。

    本当に大事なもの以外は、どうでもいいのだ、彼には。
    自分のプライド、武名、立場、そんなものはどうでもいい。
    田んぼを守り、領民を守る。
    それができれば、自分が笑われることなど、どうでもいいことなのだ。

    普段はでくの坊でありながら、時折人の意表を突くような言動を見せるのぼう様に、私もすっかり魅せられてしまう。
    自分たちが守ってあげなければならないと、百姓からまで思われてしまうのぼう様。
    自分を大きく見せようとしない器の大きさ。
    ストーリーは知っているのに、歴史の結末を知っているのに、手に汗を握ってページをめくる。

    読後感もいい。
    少しほろっと苦味は残るが、爽やかな結末である。

    ただし、文章が硬い。
    何かの説明文を読んでいるかのような、味のない文章が最初ちょっとつらかった。

  • 長年購読してきた『本の雑誌』を読むのを最近やめてしまった。「面白い!」と絶賛されている本が、少しも面白く思えなくなってしまったからだ。
    この本も世間でずいぶん評判が高かったひとつ。たしかに、史文書をもとにエンターテイメントに仕上げた腕は大したものだ。映画がすでにできあがっていたかのようなドラマティックな場面の切り替え、「キャラの立った」登場人物たち。達者なストーリーテリングである。でも、それだけ。最近、コンピューターに登場人物などをインプットすると小説がアウトプットされるプログラムが開発されているというニュースを読んだけれど、まさにそんなふうにつくられたんじゃないかという感じがする。
    自分が年をとっただけなのかもしれない。でも、美味しいけど栄養にならないスナック菓子みたいなエンタメ小説はもういらないのだ。

  • 父と妹が絶賛していたので読んでみることに。歴史ものはよく読んでいたけれど、世界史であったり、日本史は幕末が多かったため、戦国の知識がほとんどないままで読んだ、初めての戦国ものだった。

    登場人物がいきいきしていて、個性豊かなところが好き。
    のぼう様、丹波、和泉、靭負、甲斐姫、三成、吉継、百姓たちがそれぞれで輝いて、帯に書いてある通り、皆がとにかくかわいい。読んでいて本当に微笑ましくて楽しかった。特に楽しくなったのは戦が始まってから。ここからページをめくる手が止まらず、目が先へ先へと行ってしまう。戦の場面は興奮が止まらない。とにかくかっこいい。誰も死なずに済んでよかった。それどころか三成たちと対面した場面では何ともいえないくらいに清々しい気分になった。甲斐姫が秀吉の側室になる件は切ない思いがしたけれど、その後の彼女の話は彼女らしさがあって何だかほっとした。
    のぼう様の得体のしれない凄さも、丹波のおじさまらしいかっこよさも、和泉のワイルドだけど奥さんの尻に敷かれているところも、靭負の一途で素直で一生懸命で、人を小馬鹿にしながら自分を戦の天才と呼ぶところも本当に素敵だった。面白い。

  • 人間味あふれるでくのぼうの’のぼう様’。
    いつの間にか私ものぼう様と一緒に三成軍と戦っていました。
    最後はホロッと泣いてしまいました

  • 爽快感抜群!ムカつくやつを思い出し、そいつをやっつけた気分!胸がスッとします。

  • 映画があまりに面白く、原作読みました。

    「史記」を読んだとき、登場人物の親の生立ちとかに話が飛ぶ筋立てが、
    話を立体的に奥深くさせるな~と思ったことがあって。
    そんな感じで、映画では知ることのできない物語の奥深さが味わえて良かった。

    いちいち、どの言葉も名言で!!
    私は、のぼう様が敗軍の将なのに堂々と「開城の条件を2つ」言い放つ、あのシーンがやっぱり好き。
    そして、その前後の重臣たちの口の悪さ^^
    ほ~んと、あったかい気持ちになる不思議な戦記。

    あぁ~。色々わかった今、もう一度映画見たくなっちゃった♪

  • 映画を見た後読みました。
    流れなどはほぼ映画と一緒なので、映画が如何に原作を大事にして作られたのかが分かってとても面白かったです。
    映画で描かれなかったシーンでとっても爽快な戦いもありますので、是非読んで欲しいです。

    ただ歴史を交えて綴られている文章は慣れるまでは何度も戻ったりしながら中々進めませんでした(笑)
    慣れてしまえば問題はありませんが。
    実際にあったお話を描いたモノを色々読んだり見て来ましたが、読み終えた後にもやもやの残らない数少ない作品です。

  • 戦国の世の話なのに、こんなにも清々しい読後感とは。歴史に疎いので石田三成による忍城攻撃の話は初耳だったが、面白くて読み止められず一気読みだった。攻守両陣があくまでもフェアな戦いを繰り広げていて、アンフェアな輩は例え自軍であっても許さないというのが格好いい。将器か愚者か、家臣も領民はもとより敵将までも惹きつける長親は実際もそんな人物だったのだろうか。終章で三成と長親との対面がまた爽快だった。(長束正家だけはつまらない小人物だと思った)そして甲斐姫の『男前』ぶりも痛快。忍城が現存してないのがとても残念だ。

  •  天下統一を目前にひかえ、勢いを増す豊臣軍にたった一つ落とせない城があった…。
     武州忍城(おしじょう)の成田長親(ながちか)は、当主の従兄弟でありながら、家臣からも農民からも「のぼう様」と呼ばれる大男。農作業が好きで、度々城を抜け出し田んぼに向かうが、あまりの不器用さに農民たちからも疎まれる始末。
     しかし、石田三成率いる豊臣の大軍が城に押し寄せ、和戦を問うと、なんとこの男「戦いまする」と答え、一同を唖然とさせる。
     かくて2万VS2千の戦いの火ぶたが切られたのだが…

     役立たずの大男ということで、でくのぼうの「のぼう様」と呼ばれる長親。幼なじみの丹波、丹波のライバルで巨漢の和泉、そして若手の靭負(ゆきえ)という3人の家臣に半ば呆れられながらも支えられ戦いに挑む長親の物語です。
     少ない人数で、どうやって無敵の豊臣勢を打ち負かしたのか…そこはぜひご一読を。
     三成の人となりにも興味が湧いた一冊でした。

  • 個性的な登場人物が多かったけど、特に丹波が格好良かった!
    凄く映像で観てみたいと思った。

  • 坂東武者というものがどういうものか、これで理解したように思う。

    のぼう様がいとしい。

    甲斐姫の恋模様が切ない。

    まるで本当のことであるかのように思わせる、史料たっぷりの本なのに、あのエピソードは小説の中だけだったなんて。

    一日、二日で気軽に読めます。

  •  歴史小説の中でも内容がわかりやすくコメディタッチで楽しく読める作品です。のぼう様こと成田長親には振り回されるばかり。映画もセットで見たくなること間違いなし!
    所在:楽しむコーナー 請求記号:913.6/W12

  • 史実にもある忍城水攻めを題材にした歴史小説。
    主人公の「のぼう様」成田長親をはじめ、登場人物のキャラクター描写がしっかりしていて、読み応えがあった。映画化されるのも納得。

  • 何かで紹介されてるのを見て、探して読んだ本。
    この本がきっかけで、歴史ものというか、時代物ものを何冊か読んだくらい、面白かった!
    絶対映画化して欲しいなと思ってたら、しっかりされたので、「やっぱりな~。」と思った。

  • 評判が良かったし、そろそろ映画も公開だし、と思って読んでみた。
    けど、そんなにおもしろいかな。ある程度の情報がすでに入っているから楽しめなかったのか、説明が多すぎて登場人物に感情移入できなかったのか、なんだかイマイチな印象。戦闘シーンもあんまりイメージできなくて、迫力に欠けてたし、ハラハラドキドキしなかった。
    主演は野村萬斎だから、もしかしたら、映画の方がおもしろいかもしれない。

  • すごく面白かった。
    全てのキャラクターが魅力的で、一気に読み進めることができた。

    読んでいる最中に、長親=劉備、正木=関羽、和泉=張飛、なんて思えてきて、ますます止まらなかった。(靭負が思いつかない…)
    また三成の描き方も良く、特に後日談の書き方が最高で、確かに関ヶ原で彼は永遠に名を残したよな、なんて思った。
    また、時折登場する明嶺が好きで、もっとやってくれるんじゃないかな?と思っていただけに、そこは残念だった。(このキャラクターは創作なのかな?)

    映画がもうすぐ上映ということで、こちらも楽しみ。
    ただ、長親役がなんだかなぁ…。別にあの俳優さん(名前が出てこない)は嫌いではないけど、ちょっと長親をやるには、シャープすぎるんじゃないかな?
    個人的には伊集院光な感じがするんだけど…。ちょっと太りすきか。

    まぁ何はともあれ、上質なエンターテイメント作品を存分に満喫できました!

  • 歴史に馴染みのない私でも読めた。
    非常にわかりやすい言葉で優しい文章。
    歴史に興味を持つきっかけになってくれる本だと思う。

    恥ずかしい話、のぼうこと成田長親を知らなかったが、読んでみて私も長親に魅せられた。
    長親を取り巻く人々の温度が温かく、ほっこりしてしまう。

    強制ではない、心の結束こそ最大の強みだなと感じた。

    映画が2012年11月2日公開らしいので今から楽しみだ。
    忍城にも行ってみたいと思う。

  • オノナツメの表紙に釣られて一度読んだのですが、
    今度は映画化に釣られて再読中。

    いや~「文章がすごく好き!」ってワケじゃないのに印象が良い。ここまで面白い合戦モノ、日本じゃ珍しいんじゃないかな。
    (私の中では、吉村or北方版『三国志』の前半戦のワクワクに近い。)

    野村萬斎が主演と聞いて「ハマリ役すぎる!!!」とビックリしました。むしろ配役が先にあったのかと思うほどハマッてる。
    映画は確実に観にいきます。

全1380件中 1 - 25件を表示

のぼうの城に関連するまとめ

のぼうの城を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

のぼうの城を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

のぼうの城を本棚に「積読」で登録しているひと

のぼうの城の作品紹介

時は乱世。天下統一を目指す秀吉の軍勢が唯一、落とせない城があった。武州・忍城。周囲を湖で囲まれ、「浮城」と呼ばれていた。城主・成田長親は、領民から「のぼう様」と呼ばれ、泰然としている男。智も仁も勇もないが、しかし、誰も及ばぬ「人気」があった-。

ツイートする