親指の恋人

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 1342
感想 : 285
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  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093862059

感想・レビュー・書評

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  • もう二度と開けないかもしれない。そのくらい読むと切なくて苦しくて涙が止まらなくなる。

    でもこの二人は幸せだったんだね。

    最後のページをめくるとき涙と嗚咽が止まらなかったです

  • 最後まで楽しめた

  •  幸せとは?死とは?そういった概念について、既成の評価に対する問いかけを受けているような物語だった。

     一般的な家庭に育ち、一般的な教育(令和のこの現在標準だと信じられているもの)を受けた人であれば、ほぼ同じ価値観をもって幸せや死を定義するのだろう。

     よい企業によい収入、円満な家庭。何一つ問題のない暮らし。それが幸せ。……本当に?

     人生の終わり。忌避すべきもの。大いなる苦しみである。それが死。……本当に?

     歳を重なることで描くことのできる幸せと、死に対する思い。歳を重ねていないからこそ描くことのできる幸せと、死に対する思い。
     どちらも正解で、どちらも尊ぶべきものなのではないだろうか。
     人生に正解などないというが、それは全てが正解だから1つの模範解答を示すことができない、という意味ではないのだろうか。

     そんなことを考えさせられる作品だった。

  • 私はこの本けっこう共感できました。女の子の方に。私は別にそんなにひどい家庭環境ではなかっけど…
    最後の方では泣いてしまいました。

  • 図書館で適当に借りた本。
    一気読みして3時間ほどで読めた。
    この二人は幸せだったのかな…。
    世界を終わりにして良かったのかな…。
    違う道があった気もするけど、でも最上層のスミオと最下層のジュリアだから、この最期が幸せだったのかもね。
    幸せとは生きることではない気がする。

  • なんか簡単。さらっと読めた。
    ケータイ小説みたいだという意見もある。
    でも、時折見せる描写の鋭さはやっぱりケータイ小説とは違うと思う。

    それにしても、どんな状況でも女の子の方が考えが現実的だな。
    ただ、男の子の懸命な努力でなんかくつがえっているが。

  • 単純な筋だがハートと深い心のヒダがあって良かった。

  • 浮世離れした金持ち大学生と貧乏人の女の娘の恋愛物語。ちょっと、展開も読めてしまうほど、ストーリーとしては、ありふれているかな?と感じたが、面白く読めた。

  • 救いない悲しい話。
    でも心がギュッとなるけど嫌いじゃなかった。
    読み終わった後結構余韻を引きずってしまった。

  • 現代版ロミオとジュリエット
    泣けます。

著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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