親指の恋人

著者 :
  • 小学館
3.02
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本棚登録 : 1344
感想 : 285
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  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093862059

感想・レビュー・書評

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  • 苦しくてかわいらしいお話でした。

    中村佑介さんのかわいい装画なのに、中身は苦しくて苦しくて悲しい。
    幸福と不幸がマーブル模様のように混じり合った印象です。

    目次の次の見開きの驚きから始まります。
    その驚きを引きずりながらマーブルの中を進んでいきます。

    彼は彼女に出会ってよかったのでしょうか?
    それが私にはわかりません。
    ですが、私はこの本に出会えて良かったです。
    もう二度と読むことはないかもしれませんが。

  • やばいやばいと思ってた展開どおりになるから読んでてつらい。ジュリアが最後まで幸せになれないのが苦しかった…。結局切れない「親」とあまりにシビアな現実、生々しいからつらい。しかし石田さんは男女の恋愛=セックス、って思考のようで読む本に欠かさずあってうんざり。

  • なんだか切ない話だった。残された父は、どうやっていきていくのだろう。生きていればどうにかなるなんて生きている人のきれいごとなのか?なんだか互いのためになっていない気がする。微妙な話だった。

  • もう二度と開けないかもしれない。そのくらい読むと切なくて苦しくて涙が止まらなくなる。

    でもこの二人は幸せだったんだね。

    最後のページをめくるとき涙と嗚咽が止まらなかったです

  • よかった。かなり
    読み終わって余韻が残る本ってのはいい本だ

  • 最後まで楽しめた

  •  幸せとは?死とは?そういった概念について、既成の評価に対する問いかけを受けているような物語だった。

     一般的な家庭に育ち、一般的な教育(令和のこの現在標準だと信じられているもの)を受けた人であれば、ほぼ同じ価値観をもって幸せや死を定義するのだろう。

     よい企業によい収入、円満な家庭。何一つ問題のない暮らし。それが幸せ。……本当に?

     人生の終わり。忌避すべきもの。大いなる苦しみである。それが死。……本当に?

     歳を重なることで描くことのできる幸せと、死に対する思い。歳を重ねていないからこそ描くことのできる幸せと、死に対する思い。
     どちらも正解で、どちらも尊ぶべきものなのではないだろうか。
     人生に正解などないというが、それは全てが正解だから1つの模範解答を示すことができない、という意味ではないのだろうか。

     そんなことを考えさせられる作品だった。

  • 石田衣良さん、初読み本です

    何かで見かけて読んでみたくて、ほんとうに何年も前に図書館で見つけて読んだ本

    生きてさえいれば、って思うことが多い私だけどこんなにも不幸って続くものなのかと。後半になるにつれて悲しい気持ちになっていきました。不幸とか絶望のなかにもどこか光がみえるようなそんな物語はよく読むけど、これは無いから辛いですね

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 最初に新聞記事があって、その結末に向かっていく。
    純愛が叶うよう願いながら読み進めるも、記事のとおりの結末。
    幸せになれる物語というよりは、2人の愛に心温まりつつも、真綿で首を絞められるような苦しい読み応え。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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