左京区七夕通東入ル

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著者 : 瀧羽麻子
  • 小学館 (2009年7月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093862523

左京区七夕通東入ルの感想・レビュー・書評

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  • 京都の大学に通う花ちゃん。
    朝、冷凍ブルーベリーがこぼれて白いブラウスにしみがついた。花柄のワンピースに着替えて大学に行くと、いつもと少し雰囲気の違う彼女は合コンに誘われて、同じ大学の数学科の学生たっくんに出会う。いつも付き合っている友人たちとはちょっぴり違う雰囲気を持った、たっくんにひとめぼれ。

    文学部の花ちゃんの友達、剛くん。ちょっと軽いところもあるが、人づきあいがよくて楽しい人気者。
    理系男子の修治くん、ヤマネくん、アンドウくんも打ち解けてくると、なかなか魅力的。


    明るく楽しい学生生活を送る女の子の4回生の後半をほわーんとした雰囲気で描き出している。辛いこともすれ違いも、心がわくわくしてたまらない感じもさしてない。就職に対する不安もないし。
    まあ、それはそれでいいんだけど。


    で、途中からのめりこめなくなった理由を考えてみると、理系男子の描かれ方が久しぶりに古典的だったからかも。
    内向的で、目の前のことに没頭するとわき目もふらず、優しいけれどイケてない。
    古い青春ドラマのヒーローは英語か国語の教師と決まっていて、
    たいがい数学の教師はその対極にいるみたいな。

    あ、「坊っちゃん」の山嵐は豪快なイイ人だったっけ。
    最近では「ガリレオ」の湯川先生を福山さんが演じて、ずい分挽回してるか!!
    一番好きなラブコメドラマの「やまとなでしこ」では、堤さん演じるさかな屋で数学者の欧介さんはロマンチストで純粋だった!

    負けず嫌いにもほどがあるというか、言い返そうとすればするほど逆に認めてしまうような。意識してるのは、こっちだけというか。まあ、世の中の人は、こんなこと気にも留めないとは思うけどね。
    こんなこと感じてる自分が一番囚われているのかも。

    本を読んだりTVを観て何かを感じるのは、人それぞれの生きてきた背景があるからだと思う。どのセンサーが一番敏感に働くのかということなのかもしれない。
    ストーリーとは関係のない、そんなことをしみじみ考えてループにはまったのでした。

  • こういうけちのついた日には、気分を変えてちゃんとおしゃれしたほうがいい。気に入らない格好で一日を過ごすのは、地獄だ。
    そんな気持ちで花柄のワンピースを着た七夕の日に花ちゃんがであったたくちゃん。
    おしゃれが好きで大企業に就職も決めて、楽しく明るい未来を漠然と信じていた花ちゃんと数字に魅せられたたくちゃん。
    京都なのに!もりみーや万城目さんの京都と全然違う!なんかショック。
    たくちゃんやアンドウくんやヤマネくんはもりみーと万城目さんの匂いがするんだけど。
    花ちゃんという紅一点からの視線が京都の街を恋バナを咲かせる街にする。

    京都という場所は学生の頃に恋い焦がれていた場所。この本はそんな私の憧れの学生生活を描く。
    そうか、大学に入り直した友人が自転車で走りまわってたのはそういうことなのか!などまだまだ京都は奥が深いな。

    数学にはまり込んだたくちゃんのバリア。
    大腸菌に夢中な親友の彼。
    遺伝子と酒なアンドウくん、火薬と酒なヤマネくん。
    そんな彼らをみていて花ちゃんは揺らぐ。
    一歩を踏み出す時の不安。
    そうだったなあ、好きなことを続ける友人が羨ましかったな。
    そんなあの頃を思い出す。

  • あっという間に読めてしまった。
    わたしも京都の大学に行っていて(もちろん京大ではない)
    下宿していたので、自転車乗って行くいろんな地名が懐かしい。
    わたしも一度チャリ撤収されて十条まで取りに行ったよー。
    行きは歩いたよー遠かったよー。(懐かしい)

    高校の数学は物理で、大学の数学は哲学ってのはわりと聞くたとえですよね。
    純粋理論ははまると大変そう・・・

    あの頃は理系男子との接点なんてまるでなかったからね、
    理系男子3人に混じって飲み会とか卒業旅行とかないやろーって思うけど
    そんなわたしも今は理系男子の妻ですから。

    京都行きたいなー。

  • 京都を舞台にした、大学4年生の恋愛物語。
    「七夕通り」はさすがに実在しませんが、
    丸太町のクラブとか、実在する地名が時々出てくるので、
    京都を少し知っている人には「あ、知っている地名だ♪」と、
    情景を思い浮かべやすいと思います。

    就職がきまっていて、卒業をまつだけの、
    なんとも自由な4年生という時期から始まった新しい「友達」とのかかわりに、
    甘酸っぱさとか、若さとか、そういうものを感じます。

    ほっこり系の小説です。

  • ピュアな恋愛小説。
    京都という舞台が素敵で、物語の爽やかさにぴったり。
    ゆっくり育まれる恋心。
    のんびりした雰囲気は、学生ならでは。
    恋愛ばかりではなく、ちょっと変わった理系男子たちと、最後の大学生活をゆるく楽しんでいる感じが、心地よい。
    姉妹編も探したい。

  • 二人の出会いは七月七日、七夕だった。数学科のたっくんと文学部の花。考え方の違いに戸惑い、すれ違いながらも、仲間たちの助けを借りながら二人は少しずつ距離を縮めていく。京都を舞台にした淡い恋物語。
    良いね。大学生の恋なので初々しさこそあまりないけど、理系の彼と文系の彼女という設定に思わずニヤつく。花の弱いようでいてきちんと芯の通っている強さに惹かれる。また、ヤマネやアンドウを始めとする脇役たちもまたいい味を出す。特にその二人には奇妙な親近感を感じてしまうのだが、はて、どうしたものか。

  • 瀧羽さんの作品、2冊目です。

    偉そうで申し訳ないのですが、
    よくある恋愛話でした。

    前回に読んだ、
    『はれのち、ブーケ』が
    良かっただけに、
    がっかりした感が
    少しあったのは否めません。

    でも、私はまだ2冊しか
    知り合ってないので、
    これからも読んでみようと
    思ってます。

    だから期待を込めて、
    星3つとさせて頂きました。

  • 大学生の女の子を主人公として、ある日出会った男の子との恋愛を描いた作品。
    というわけで、ふんわりとした世界が最後まで続き、可もなく不可もなく。
    気分が乗らないときに骨休めとして読んでください。
    いただいた本なので読みましたが、う〜ん難しいところだなぁ。ほかに読んだ方がいい本はもっとあるし…。
    まぁ、何も考えずに読めるので自主休業中の時にでも。

  • 不安なドキドキもありますが、総じて爽やかな恋愛小説でした。悪い人が出てこないからかな。文系女子の花と理系男子のたっくんのゆっくり進む恋もいいですが、友だちのアンドウとヤマネも含む四人で過ごすひとときが大学生っぽくて楽しくてとてもよかったです。アンドウとヤマネ、いいやつだなぁとつくづく思いました。ちょっと寂しいところも懐かしくて、キラキラしていました。

  • タイトルを見て、女版の森見登美彦か万城目学かと思って読んでみたんだけど、似てそうで似てない、独自の世界でした。
    ちょっとベタなところがあるけれど、あまり深く考えなくてよい心地よさもあって、結構ハマリます。
    続編も出てるみたいなので、読んでみなきゃ。
    こんな本が2009年に出てたなんて、今更ながらですが出会えて良かったです!

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左京区七夕通東入ルの作品紹介

京都での学生生活も四年目を迎えた七夕の夜、わたしは数学科のキテレツな彼と出会った。どうしてこのひとなんだろうと思う。客観的に見て、異性にもてはやされるタイプとはいえそうにない。目を引くような美男ではないし、話がものすごく面白いわけでも、ことさらに気がきくわけでもないのに-。わたしは恋に落ちている。まっさかさまに、落ちている。

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