東と西 1

  • 小学館
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感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093862554

感想・レビュー・書評

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  • 新聞記事によるとグラフィックデザイナーの池田進吾さん自身が呼びかけ、装丁もした短編小説集だとか。

    「日本」をテーマにしたお話集だとか。

  • Tの言葉以外は風の音にしか聞こえないオレが
    体が半分になっても土方の仕事を続ける「T」/いしいしんじ
    定職には着かず実家暮らしの幼なじみの女子3人が
    ちょっとお出かけしたり旅行したり「猿に会う」/西加奈子
    一万五十年の寿命を全うして極楽に向かうべく川を流れたQが
    発電刑務所にたどり着く「極楽」/栗田有起
    デザイン事務所の雑用仲間の後輩から誘われて
    土日だけインクを作る「赤、青、王子」/池田進吾
    酒問屋の若旦那である進兵衛が女郎の清鶴のところで
    大晦日の紙入れをなくし2人がすれ違う「すみだ川」/藤谷治
    左右対称の呪縛から逃れるべく女優となり
    非左右対称の芸名で活動する女の独白「東の果つるところ」/森絵都
    装丁・装画・編集:池田進吾(67)

    現代純文学の書き下ろしアンソロジー。池田進吾さんが試みた企画のようです。
    「東の果つるところ」が一番好きです。こういう文字へのこだわりに魅かれる。
    反発するうちはまだ捕らわれているという大叔母の台詞にはっとしました。
    あとは「すみだ川」のかみ合わなさがじれったくも面白い。
    自分はやっぱりわかりやすい話が好きなんだなぁ。
    「赤、青、王子」を読んで堀江さんを思い出したのは王子だからか?

  • いしいしんじ「T」、西加奈子「猿に会う」、栗田有起「極楽」、池田進吾「赤、青、王子」、藤田治「すみだ川」、森絵都「東の果つるところ」の6編。

    いしいさんの作品は、「みずうみ」や「四とそれ以上の国」辺りがだめな人は受け付けないかも(アタシの事だ)
    西さん・池田さんのだらだら続く話もだめだったな。
    栗田さんの作品はなんか無性に物悲しくなった。結構好きかも。
    藤田さんはお話の持っていきかたが上手。他の作品も読んでみようかな。
    森さんはさすがの腕前。ダントツトップで面白かったですよー。

  • 西加奈子さんの作品が面白かった。

  • う〜む。なんというかかんというか…好きな作家さんがこんなにそろっているのに、なんでこんなに悲しいんだ…

  • 2010.3
    魅力的な著者たち、と思ったけれど読みきれないもの多数あり。
    うーん。

  • 注目作家によるアンソロジー。ちょっと期待してたけど、どの作品もほとんどその世界に入っていけなかった。これだけ全部が全部好きじゃないって珍しい。

  • 松本、大阪、京都と3つの町をめぐるのに、
    足の裏で感じるその「地続き感」が面白い、いしいしんじの作品と、
    左右対称の名前に執着する家族から逃げ出した女優の
    死に際の壮絶な独白である森絵都の作品が、読みごたえがあって好きです。

  • お、装丁が結構好きというところから入って、
    あらあらいしいしんじがいるやん、ということで読んだ。

    そしたら、まぁいろいろだった。

    いしいしんじ「T」
    「ココといってそこだけジグソーパズルみたいに取り外しのきく土地なんてこの世のどこにもないよ」
    という文章があってとても印象的。
    あぁ繋がっている。地図上ではさージグソーパズルみたいだけど。
    全然、そんなことないんだよね、って、気づく。

    西加奈子「猿に会う」
    よくわかんない。関西弁はわりとよい。
    だけど、物語として、ほっとしたのかぞっとしたのか、
    自分でよくわかってないのですごく微妙。ちょっと苦手。

    栗田有起「極楽」
    河童のわりとゆるい話かと思ったらそうじゃなくて悲しくなった。

    池田進吾「赤、青、王子」
    不思議な話。こういうところで色をかき混ぜていると、
    そこに溶けたくなってしまいそう。

    藤谷治「すみだ川」
    落語を意識したんやろうなーって感じ。
    読み易いけど、好きではない。

    森絵都「東の果つるところ」
    この作家さんの書く物語について、
    私はいまだに距離の取り方がわからない。
    うーん。家族の話。

  • 河童の話おもろかった!落語みたいな話もおもろかった!西加奈子はやっぱおもろい!

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著者プロフィール

いしい しんじ:作家。1966年、大阪生まれ。京都大学文学部卒業。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲二文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞、16年『悪声』で河合隼雄物語賞を受賞。そのほか『トリツカレ男』『ぶらんこ乗り』『ポーの話』『海と山のピアノ』『げんじものがたり』など著書多数。趣味はレコード、蓄音機、歌舞伎、茶道、落語。

「2024年 『マリアさま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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