- Amazon.co.jp ・本 (153ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093862714
感想・レビュー・書評
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《海まであとどのくらい?》
「角田光代」
派遣時代に知り合った5人の女性。5年ぶりに再開したが。
《野江さんと蒟蒻》
「井上荒野」
結婚式の日取りが決まった、夏彦。
同じ会社の野江さんのお弁当に入っていた蒟蒻の炒り煮が、美味しそうだったので、婚約者の有紗に作ってもらうが、あまり美味しくない。
《その角を左に曲がって》
「栗田有起」
海外事業部で働くひとみさんは、外国で働いた経験があるどころか、流暢に英語を話し、バリバリと仕事をこなしていた。
そんなひとみさんは、いつもからだのどこかを怪我していた。
《握られたくて》
「唯野未歩子」
30歳を目前にしたこぶちゃんは、30歳に寿退社する事が夢で、友人のやぎちゃんの旦那の親友とお見合いを兼ねた、東京湾での夜釣りに出かけた。
《エイコちゃんのしっぽ》
「川上弘美」
ある日、同僚で年上のエイコちゃんは「短いしっぽがあるんだ、わたし」と言った。
女ともだちは、恋人より、愛おしい。
私も、大切にしたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
5人の作家による女友だちのショートエッセイ。
ちょっと変わった女友だちの話が多かったけど、友達との付き合いや距離感がおもしろかった。 -
5人の女性作家によるアンソロジー。
女ともだちがテーマになっています。
角田光代「海まであとどのくらい?」
井上荒野「野江さんと蒟蒻」
栗田有起「その角を左にまがって」
唯野未歩子「握られたくて」
川上弘美「エイコちゃんのしっぽ」
井上さんのは女ともだちっていうテーマから少しズレている気はしましたが、断トツで良かったです。ある意味ホラー。あとの話が霞んでしまうくらい強烈な印象を受けました。
どの話も派遣社員の女性が出てきて、今の時代を象徴してるな〜と思いました。 -
いまの女性たちを飾らず描いている角田さんのがよかった。
荒野さんのもよかった。「美しい妻」とは印象が違った。また別の作品も読んでみようかと思う。
女ともだち。永遠のテーマかも。 -
軽く読める短編集。派遣で働く女性が主人公。
気が合う女ともだちっていいよねー。
「その角を左に曲がって」が1番好きかなあ。 -
どのストーリーも全体にゆるやかな空気感で読んでてとても心地良かった。
どれも良かったけれど、「その角を左に曲がって」と「エイコちゃんのしっぽ」が特に好きでした。 -
面白かった。あっという間に読めた。
短編集で5人の作家さんが書かれています。
私が特に面白いと感じたのは、
【海まであとどのくらい?】角田光代
【握られたくて】唯野未歩子
【海まであとどのくらい?】は、大学のときの友達や前の会社の同期などしばらく会ってない友達と久しぶりに集まるとこんな感じだよね、わかるわかる、という感じ。
もちろんみんなそれぞれ住んでる場所も違って、独身だったり既婚だったり、専業主婦だったり仕事してたり立場もいろいろで。
会うまではよく分からない微妙な緊張を感じるけど会ってしまえば以前のようにみんなでワイワイおしゃべりができる。あの時こうだったよね!っていう話をして当時を懐かしんだり。
この雰囲気、なんか分かるなぁ、と思いながら読んだ。
【握られたくて】は、主人公の女性と紹介で出会った男性とのその後がすごく気になった。短編集ではなく単行本で読んでみたいと思った。
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女ともだち というテーマで有名女性作家のオムニバス形式。派遣社員っていう裏テーマもある。この形式のおかげで各先生方の個性が出て、すごくイイんですね。
個人的には「握られたくて」がすき。