なにもいらない

著者 :
  • 小学館
3.50
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本棚登録 : 127
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093862738

作品紹介・あらすじ

甘いもの、お洋服、雑貨etc…「好きなものは三秒でわかる」主人公田嶋ココロは、ほしいと思ったら手に入れないと気がすまないお姫さま体質。そんな彼女が、ある雨の日に、下水道のにおいが漂う町で好きなひとを見つけてしまう。彼の名前は沢村シュウ。インディーズバンドSUPERNOVAのボーカリスト。「好きになったので、わたしのものになってください」会ったその日にシュウに告白するココロだが、「あ、無理」と瞬時に玉砕。それでもシュウをあきらめきれないココロは、猛攻撃をしかけまくるが-。

感想・レビュー・書評

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  • ココロのように自分の好きなものに囲まれて幸せを感じることは共感できる。そしてココロのようにその自分の世界のことをほかの誰に何を言われようと傷つかない姿に憧れる。
    そんなココロを唯一傷つける、幸せを脅かす存在である沢村シュウ。
    それはつまりココロが自分の幸せな世界を壊してでも欲しい初めてのものだと思う。
    途中まではココロは沢村シュウを欲しいと3秒で本能的に捉えながらも傷つくことはなかったけど、途中からその言葉に傷ついたりし始める。その瞬間から本当に沢村シュウと向き合ったように思えた。
    このラストシーンのあともっと更にココロは面倒くさくなっていくと思うけど、そうなればなるほど沢村シュウはココロを追いかける気がする。
    お互いにここまで強く感情を揺さぶる相手が、自分の世界を象るもの以外で初めて現れた奇跡のようなものを感じた。

  • 少女漫画みたいな甘い話。悪い人が出てこないからすき

  • 著者お得意のガーリーなコメディロマンス。コントのようなボケとツッコミがキレまくる。
    結婚してどうなるかわからないけど、わかってしまったらつまらない。確かに。

  • 図書館にて。
    以前何人かの作家で1人の歌手との関わり合いをテーマに書いた短編集を読んだことがあったが、その中の1編を長編にしたものかな?
    確か歌手の名前が同じだったような…。
    まず、主人公が嫌い。魅力がわからない。シュウの魅力もわからない。よくわからない2人がわからない恋愛をしている物語。
    周囲の友達も謎。今の若者にはこういう世界があるのか?それぞれが相手の気持ちを無視しててんでばらばらに動いている感じ。
    そもそも読者の共感を得ようと思わずに書いた物語なのかもしれないけれど、登場人物の魅力が伝わらないのでは物語の魅力もわからない。残念。

  • 誰かを好きになるってことは、今まで守ってきた世界を壊すことでもあるのかもしれない。
    思うようにならない恋しい人に振り回されながら、いろんな面で折り合いをつけていくのかもしれない。

  • おもひろかった~
    超読みやすい!サックサク読める本

    ひとつ気になった事は、なんでココちゃんだけはルックスの描写が無かったんだろ?
    梓もミチオもケンジも村山?シュウも、チサちゃんも寿々子さんもみんな顔の描写があったのに、主人公の、ヒロインのココロだけなんで無かったの?
    おかけで職場の人思い当てちゃって、ちょっと集中力欠いたなぁー
    だってこの話、ココロは普通に可愛い顔じゃないと成立しないでしょ?

  • これは映像で見ても綺麗だろうけど、主人公が精神的に成長していく様を表現するのが難しいかもしれない。

    ココロが恋をして、現実と向き合っていく話なのだが、胸がいっぱいになる。

  • 主人公が自分を姫(のようなもの)だと思っているので、若干ぶりっこチックですがなぜか憎めません。
    彼女の身の回りのものや生活スタイル、考え方がとてもかわいいです。
    きらきらして真っ直ぐな恋です。

  • 好きなものは三秒でわかるといって、一目惚れした男の子に一途にアタックする純愛ものです。このくらい我が儘に自分の気持ちを伝えられたら、どんなにいいだろうと思ってしまいました。
    http://sgk.bz/oP13oc

  • なにかをここまで欲しがることができるのは確かにある意味羨ましくて「そのままでいいんだよ」って甘やかしたくなる気持ちは分かる。
    けどやっぱり甘やかしすぎ(苦笑)

    端から見たらただ自分の気持ちを押しつけてる一歩間違えばストーカーな子なのに(でも自分のことはちゃんと分かっていて理性はあるから決してストーカーじゃないんだよね)ラストでシュウが手にはいるのはちょっといただけなかった。

    まぁ半端じゃないめんどくさがりのシュウが文句言いながら振り回されるんだろうなって想像するのは楽しいけどね(笑)

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著者プロフィール

1977年生まれ。2004年「ねむりひめ」で<女による女のためのR-18文学賞>第三回大賞および読者賞を受賞、同作収録の『しゃぼん』でデビュー。著書に『グッモーエビアン!』『戦場のガールズライフ』『ミドリのミ』『ずっと名古屋』『マリー・アントワネットの日記 Rose』『女優の娘』『夢で逢えたら』『あわのまにまに』など多数。2022年『余命一年、男をかう』で第28回島清恋愛文学賞を受賞。エッセイ『おんなのじかん』所収「流産あるあるすごく言いたい」で第1回PEPジャーナリズム大賞2021オピニオン部門受賞。

「2023年 『コンビニエンス・ラブ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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