こんなにも優しい、世界の終わりかた

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著者 : 市川拓司
  • 小学館 (2013年8月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093863513

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こんなにも優しい、世界の終わりかたの感想・レビュー・書評

  • 年末というのは不思議なものです。
    毎年、こういう作品を偶然に引き寄せ、
    いつもなら斜に構えてしまう事柄を
    スポンジのように吸収し、素直に受け取らせてくれます。

    今年の年末も結構な大号泣となりました…。

    あるとき世界が灰色の雲に覆われ
    天からヤコブの梯子のような青い光線が降り注ぎ
    その光に覆われてしまうと、何もかもが動きを止め
    時間を止めてしまう。

    世界の終わりが迫ってきた時に、
    一番大切な人のために、命を懸けて会いに行く
    主人公の旅の物語。

    争いや略奪ではない、終末。

    優くんや雪乃さん、
    そして洋幸のような人々が多数派になれば、
    こんなにも優しい風景が広がるんですね。

    色々なことを気付かせてくれる青い光。
    私たちの星の時間が止まったとしても…
    不幸というより、かえって良いことのように
    思えるから不思議です。

    青い光でこの世界は終わりになるのかもしれないが、
    切羽詰まったところからではの私たちの誇りを、
    思う存分見せてもらえた一冊です。

    優くんとお父さんの会話が沁みます。
    素敵な親子を堪能しました。

  • 久しぶりの市川さん。

    最近はもうめっきり読んでなくて、感覚が鈍ってきたけどなんかうすーくなった。
    独特さというか、オリジナルな感じが鈍い。
    ライトノベルにさがったかんじ。

    それは自分のせいかもしれないし、違うかもしれない。
    フィクション。
    世の中のおわり。

    わたしは誰に会いに行くんだろう。

  • いまいちだな。ノスタルジーにひたりすぎだし、終わりも何なのかよく判らないし。

  • 泣けたね~死に別れた子供の下りで

  • 世界の終焉は青い光に包まれて・・・
    幻想的でひどく甘美な終末、光に包まれた凍る人々の表情も優しい。
    希望だろうか?作者の優しい姿勢が存分に伺える。
    10年以上もお互いに想い続けた恋人のもとへ・・・・ひたすら前へ前へと歩む青年の物語は、家族や様々な人たちの愛を描きながら、真っ直ぐで力強い。
    変わり者の父親、早くに亡くなった母の想い出、すべてが優しい。
    父が背負って走るシーンはただただ、静かに泣けた。

  • 世界の時が止まっていき、滅びようとしている極限状態の中での、人間の愛を描いた作品です。
    不器用な性格で今までどうしても思いを告げられなかった男が、世界が終わるその前に彼女と話そうと旅をします。

    世界が終わるとき、人は自分の大切な人のために生きる。
    自分の行いを悔いたり、大切な人を後押ししたり支えたり。たとえ時が止まっても傍にいたり。

    世界の終焉を描きながらも市川さんらしい優しさが溢れた作品です。

  • 青い光というのがよく分からなかった。
    ファンタジー小説と解釈すればいいのか。
    時間が前後し過ぎて、後半になるにつれて今なのか昔なのか混同するし、主人公2人が学生なのか大人なのかもよく分からなくなる。
    市川拓司自身のこともところどころ投影されているように思う。

  • いつもミステリーばかりでどんでん返しなどを好む自分としては、珍しい感じの本を読んだ感じがします。(息子が図書館から借りてきたもの)
    それでもなぜか引きつけられて、最後まで目を離せられなくなりました。そして、読んで、何だか心がキレイになったような、愛について真剣に考えたいような、そんな気分になりました。涙を流すまでには至りませんでしたが、優と彼女が最後に出会え、結ばれた辺りは、ホッとした気持ちに。好きな人と二人っきりでいられることほど幸せなことはないんですよね。

  • 世界が終わる。
    この言葉から想像されるパニックとか、悲愴感みたいなものはこの話にはなく、ただただ優しい。
    自分がこの状況になった時に、会いにいきたい、もしくは一緒にいたいと思える人がいたら、それはいい人生なんじゃないか。そう思える。
    愛とは良いものだと感じるお話。

  • やさしい。心が洗われる

  • 終わろうとしている世界で、好きな人に会いに行く話。
    泣ける。

  • 世界の終わる時に人は何を思うのか、、
    全く想像もできませんが、きっとこんな優しい日常の延長に終焉が有るのかなって思いました。

    愛について裸で向き合う時、“存在してくれているだけでいい“

    そんな感覚になれるのは世界で一番の宝物と豊かさを手に入れた瞬間なんだと思います。

    子供に多くを求める親や受験戦争や学歴社会で何か大切なものを忘れてしまっている大人に読んでほしい本のように感じます。

    今目の前に居る愛おしい存在は何者でもなくて何にもなる必要はなくて、、
    ただ存在してくれているだけで充分

    そんな気分にさせてくれる本でした

    おすすめです。

  • おっとりとした人しか読めない本かも。僕は、泣いた泣いた。

  • あー確かに絶対に世界が終わるとしたら、
    それがわかった時って人はこんなに優しく
    なれるのかも。
    何もないってダメな訳じゃなくて。
    何にもないから、だからこそ優しくなれる。
    世界の終わりがこんなに優しいなら
    この世界もすごく素敵だなって思えた作品。

  • 読み終わって、世界は終わってしまうのかもしれないけど、それでも幸せな気持ちになれた。
    こんなにも愛し合える人に出会いたいと思った。

  • 世界が青い光に包まれて終わっていく終末のお話。作者はどんどん年を取っているはずなのに昔より作風が幻想的になっていく気がする。最近の市川拓司はなんだか背中がかゆくなる。

  • とても優しくて美しい物語でした。結局人は全てが終わる時でないと本当に優しくはなれないんだろうな。きっとこれはハッピーエンド。

  • もうすぐ世界が終わるとしたら、きっとわたしたちは愛する人のもとへ行く。14歳から両想いなのに、24歳になるまで想いを伝えられなかった優と雪乃。そんな二人が少し羨ましくも思える。大人になったらこんな純愛、出来そうにないもの。

  • どこからともなく迫りくる美しく優しい青い光。この光に照らされると全ての物は凍りついたように動きを止めてしまう。それは少しずつ世界を侵食していく。こうして実感なく迫りくる世界の終り。実際の世の中も平和に見えていろんなところで破滅に向かっている。この小説は戦争も環境破壊でもなく、青い光によって平和的に破滅に向かっていく様を表していると思いました。

    主人公は遠く離れた恋人に会いに行きます。その道中で会う人々のストーリーはそれぞれ子供が親を思う愛、恋人を思う愛、長年連れ添った相手を思う愛が描かれていてどれも涙を誘うものばかりでした。

    主人公と恋人との回想シーンや再開後の二人の会話でたびたび出てくるコメント。
    『これは優しくないね』というもの。これも印象的でした。

    この本の中で読書についての気付きがあった。自分のことをちんぴらとよぶ、高校中退の人のセリフ。
    『高校も半年で辞めちまった。だからこういった作家が俺の教師なのさ。気のきいた言い回しや世の中の仕組み、何が本当なのかを見抜く力、そういったものを俺は小説から学んだんだ』
    小説とは、、、
    『まことしやかなでっち上げ、だが、注意深く読んでいくと、その嘘の中にこそ真実が隠されているってことに気付くんだ。これはいい訓練になる。世の中を見る目が鍛えられる』
    作家たちのことを、、、
    『たっぷりケツが痛くなるまで机に向かってお勉強してきたことの上澄みを、おれはこんな風に寝っ転がりながらいただくってわけさ。お手軽すぎて申し訳ないくらいだよ』
    これらのセリフから、読書からの学び方を学ぶことができたのは自分にとってはすごいプラスのできごとでした。ビジネス書以上の気付きを小説からいただきました。

  • 実に見事なタイトルで。現代に生きる人の心を文字通り洗い流すような、素晴らしい話でした。本の主題は冒頭ですぐに出てきますが「限りある生命を強く意識した時、人間は優しくなれる。誰もが平等に死んでいくのに、どうしてみんな虚栄心に蝕まれながら、他人を傷つけて生きていくんだろう」そんな素朴な思いを最後まで貫いて書かれた話。つまらない文章でまとめてしまえば綺麗事のように見えてしまうかもしれませんが、そんな事実をたんたんと、それでいて心に迫るように訴えてくる。悲しい話なのに、読んでいてとても暖かくて優しい気持ちになり、何度も涙を流してしまいました。
    (海外出張中に読んだので寂しくなってしまった……)

    話の雰囲気としてはファンタシーというかお伽話のような不思議な空気に包まれているのですが、ときおり心理学や進化論にも思いを寄せてしまう、そんな描写が妙に心を現実に引き止めて、単なる物語以上の物として心に焼き付きました。

    技術的な面では、構成にも凄く感心してしまって。とくに1章から2章に移る展開は見事だな、と思わず読んでいて震えてしまいました。

  • 市川拓司さんはずっと好きで、何冊か読んでいるけど、
    年を経るごとに悟っていく感じに少しずつついていけなくなっていっている。
    ふと思い返すと、過去の作品も強く死にまつわる話がおおいけれど、今回の作品は特に、死に対する憧れのようなものを感じた。
    世界の終わりが美しい、というよりは、死を前提に喚起される人間の真の姿というのは、美しいものだ。
    って言いたいのかなーと思いながら、結局最後まで読んでしまった。
    読み返すことはないかな、と思うけど、心穏やかに読書したい人にはオススメかも??

  • 題名はなんらかの比喩だと思ってたら、ほんとに世界が終わろうとしてた 切ない話でなあったけど、悲しい話ではなかった 滅びていく話しだけど、美しい話だった 世界がもっと優しい言葉で埋め尽くされればな これはすごくよかった

  • 綺麗で純粋。お父さんの主人公に向ける愛情が深くて素敵だった。青い光が何なのか分からないけど、街が凍結していく。広がっていくのなら、徐々に地球が凍結していくのかな。。と未来のないことを考えてしまった。。

  • とても純度の高い透明感のある世界だなあと思った。
    「恋愛寫眞」や「いま、会いにいきます」などの作品を書いた作家さんだけあって、とても心の綺麗な人しか書けないものだと思う。
    一方でキレイな言葉が連なるので、現実味には乏しく感情移入はほとんどできない。そういう世界もあるな…と感じる程度に留まってしまった。大人が読むには稚拙に感じる。小学館から出版されていることからも考えると、思春期の子どもが読むと非常に良いかもしれない。
    読んでいくと、「覚束ない」って表現が多いことに気づく。

  • 淡々と進んでいく終末の物語、
    捻りは少し弱いと感じるのかもしれないけど、
    人の心に焦点を当てていて、
    終末の意味など、どうでもいいのかもしれない。

    恋人、家族、親友、
    大事な人に会いたくなる、もっと優しくしたくなる、
    そんな気持ちを持たせてくれる本だった気がします。

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こんなにも優しい、世界の終わりかたの作品紹介

小説を読んで最後に泣いたのはいつですか?

いまさらながらに、みんなようやく気付いたのかもしれない――もとより、ぼくらに残された時間なんてそんなになかったってことに。

放射線のような青い光――地上にそれが降り始めた日から、世界が終わり始めた。ひとも獣も、鳥も木も、土も水も、すべてが青く染まり、動きを止めた。
「ぼく」は世界が終わる前に「彼女」のもとへと旅立った。最後の電話で、彼女は怯えていた。「お母さんの具合がすごく悪い」そして「もう、町には誰もいない」。ぼくは、ならば「ぼくがそこに行くよ」と彼女に約束した。
彼女の住む町まで直線距離で500キロ。青い光を逃れ、ぼくは彼女に会うことができるだろうか。彼女の町はそれまで、青い光に染まらずにいられるだろうか。

『いま、会いにゆきます』『恋愛寫眞 もうひとつの物語』『そのときは彼によろしく』と、累計250万5500部に達するベストセラーを連発した著者による、久々の書き下ろし作品です。著者自身ホームグラウンドと語る小学館での市川作品、今回も期待を裏切らない仕上がりです。恋人への愛だけでなく、親子の愛、そして友への愛と、たくさんの愛が描かれた最高の愛の物語を、ぜひお読みください。

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