共震

  • 426人登録
  • 3.73評価
    • (39)
    • (82)
    • (65)
    • (11)
    • (2)
  • 83レビュー
著者 : 相場英雄
  • 小学館 (2013年7月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093863582

共震の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 震災後の東北を舞台にした物語を書くこと。
    それは多分私たちには想像する事さえできないほど重く深いものだろうと思う。でもあえてその道を選び続ける相場さんの覚悟をひしひしと感じた。
    善意や美談だけではない、あの日からの本当の東北の姿。忘れないように、知り続けること、そして共に震え続けること。それが同じ時代を生きる私たちの使命なのだろう。
    私も、共に震えるヒトでありつづけたい、そう思った。

  • 義援金詐欺なんかもう人間のクズだな。実際、もっといろいろあるんだろうな。

  • 震災を題材にした話は本当に苦手。
    これは、本当にあったことかな?
    フィクションだろうか?
    そんな気持ちで何度か涙が溢れた。

    共震、それは切なさや悲しみではなかった。
    あたたかい忘れてはならない
    そんな共鳴だった。

  • 相馬氏の作品は2作目です。
    被災した方たちのひとつひとつのエピソードが胸に迫ります。そしてそんな混乱に乗じて詐欺を働く団体。
    国は震災後に新たな省庁を作り、大臣を置き、復興予算で被災地から遠く離れた土地の道路を作ったり図書館を建てたという呆れたニュースもありました。
    公になっていないだけで実際この物語に出てくるような細かい詐欺もきっとたくさんあるのでしょう。
    3月が近づくと被災地に訪れだすテレビ局もそうだし、そこにいないと他人ごとになってしまうのが悲しいです。
    視点切り替えが多くて難しかったけれど、作者の熱意が込められた熱い作品でした。

  •  会社の同僚から回ってきた。
     著者の作品は2作目。少し前(と言っても5年前か)に『震える牛』を読んでいる。「震」の字が好きなのかな?(警察サイドの登場人物のひとりが捜査のイロハを教わる田川警部補というのは『震える牛』の田川か?!)

     自分で選んだ本ではなく、前情報がないので、後ろの方から目を通す。小説の単行本版の「あとがき」があるのは珍しいかな? 作者の想いが熱く語られている。物語よりも東日本大震災にまつわる、東北復興の想いだ。本書はそういう作品だと思って読めばいい。
     さらに後ろへ読み進むと、「文庫版解説」として、著者のこんな言葉が紹介されている;
    「誤解を恐れずにいえば、本当に伝えたいのは『被災地の現在』であって、殺人事件の部分は完全に『付け足し』です」

     著者も覚悟の上だろう。ミステリーとしての中身は陳腐だ。普段、ミステリーを読みなれてない自分でも、早々に犯人の目星がつく(かなりの確信を持って)。種明かしも大したことない。その点では☆は2つ程度の作品。
     ただ著者の想いを汲んで、いや”共震”して☆ひとつ追加だ。

     なので、作品については多くは語りません。被災地の現状は確かに身につまされる。詐欺や不正が横行している事実もあろう。それより復興がまだ途半ばだということは忘れてはいけないという思いを新たにさせていただいた。そのことに感謝だ。

     著者はあとがきで書いている。本書で出てくる食堂は、一生懸命復興を果たそうと頑張る実在のお店を、一文字だけ変えて紹介しているという。是非、検索して、訪ねて欲しいと。
     その想いを、ここでも伝えておこう;

    二葉食堂⇒双葉食堂
    http://www.sankei.com/life/news/160526/lif1605260018-n1.html

    柳屋⇒柳家
    http://www.ramen-yanagiya.com/kodawari/index.html

    福本パン⇒福田パン
    https://matome.naver.jp/odai/2143204054430722801

    プロショップまるた⇒プロショップまるか
    https://tabelog.com/miyagi/A0404/A040403/4015222/

    千来食堂⇒萬来食堂
    https://tabelog.com/iwate/A0304/A030403/3003758/

  • 8月-5。3.5点。
    震災後が舞台。
    被災者に寄り添っていた公務員が、毒殺される。
    犯人を追うキャリア官僚と、新聞記者。
    どうやら、シリーズものだったみたい。読んでみよう。
    題材は、ありふれ気味だが、面白い。

  • 東日本大震災そのものをテーマにした小説を読むのはこれがはじめてでした。

    著者は震災を「嘘をはるかに凌駕した圧倒的な現実」と表現していますが、現地を訪れたことのないボクにとっては、映像の範囲を越えず、人々の慟哭や臭いは想像でしかありません。

    しかしフィクションとはいっても、そのモデルは現実であることからすれば、絶望を乗り越えて生きる人々のたくましさも現実に存在するのだと感じました。

    一方で、震災に絡む詐欺や義損金に群がる人びともいるのも現実で、本書はその点、単なる震災ものに終わらなかったと思いました。

  • ミステリーっていうよりも、3.11の被災地の様子やそこで生きる人々の様子を伝えたいという、相場さんの気持ちが伝わってくる物語。最後は希望の光が見えてきて、あとがきではじんわりと涙があふれてくる。

  • 東日本大震災復興に尽力していた県庁職員が他殺された
    それを追う新聞記者と県警と警視庁。

    震災直後の様子も丁寧に描かれ、あの日が強烈に思い出されて辛かった

    善意の人も多い中、義援金詐欺などの悪人も跋扈していた事実。いつの世もある一定の割合でそういう人たちはいるのだなと実感した

    丁寧な取材に基づく小説で、ノンフィクションを読んでいるようだった

  • 途中で何度もこみ上げてきました。
    物語、というより、レポートを読むような感じでした。良い意味で。

全83件中 1 - 10件を表示

相場英雄の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

共震を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

共震を本棚に「積読」で登録しているひと

共震の作品紹介

鎮魂と慟哭のミステリー!

大和新聞東京本社の遊軍記者である宮沢賢一郎は、東日本大震災後、志願して仙台総局に異動する。沿岸被災地の現状を全国の読者に届けるため、「ここで生きる」というコラムを立ち上げた。そんななか、宮沢とも面識のある県職員が、東松島の仮設住宅で殺害された。被害者の早坂順也は、県職員という枠を越えて、復興のために力を尽くしてきた人物だった。早坂は亡くなる直前まで、被災地の避難所の名簿を調べていたという。

共震の文庫

ツイートする