ガラパゴス 上

  • 581人登録
  • 3.96評価
    • (52)
    • (129)
    • (54)
    • (4)
    • (0)
  • 91レビュー
著者 : 相場英雄
  • 小学館 (2016年1月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864329

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ガラパゴス 上の感想・レビュー・書評

  • 相場英雄さん、震える牛あたりから気になりつつも、初読み m(_ _)m
    真山仁系といいましょうか、社会派ミステリー
    ある意味、マジで怖いやつ。

    警視庁一課といいつつも、窓際だよね〜という継続捜査班の田川は、鑑識に移ったばかりで慣れない木幡に頼み込まれて、身元不明の死亡者の捜査に関わっていく。

    草加の古いアパートで、自殺に偽装されて殺された若い男。
    地味な鑑取りを続けるうちに、宮古島出身の真面目で優秀な男性の哀しい身の上が見えてくる。
    その背後には、劣悪な派遣労働の実態。

    一方で、犯人サイドの描写も並行して進む。
    中堅自動車メーカー、派遣会社、そして警察内部の ...

    ブラック企業、派遣労働、そのあたりはふむふむだったがエコカーの嘘のくだり、えーーっそうなの?そうだったの??
    VWの燃費偽装が露呈したのは、この本の出版前。
    気になる、気になるわぁ〜〜
    なんたって、ガラパゴス、だよ?

    下巻になだれこむ〜〜

  • 上巻を読了。相場英雄さんの「ガラパゴス」です。
     
     読み始めて、誉田哲也と池井戸潤をプラスして、2で割って少し薄めたような感じかな?と思いました。
     
     自殺に見せかけた殺人事件。企業の隠蔽。警察の腐敗。派遣労働者の雇用環境。
     色々と混じりあって、いい感じで面白い。
     
    下巻でどうなるか、楽しみです。

  • 私も、メイト社員という名前で働いているけど、実際はパート社員!
    上手く会社に安く使われています。読んでいて他人事ではありませんでした。
    下巻に突入!

  • 自殺として処理された身元不明リストから発見された他殺体。その身元を調べる過程で見えてくる日本の雇用の歪な構造。警察ものではあるけど、主眼はこの20年で作り上げられた日本社会を炙り出すことにありそう。主人公が切れ者警察官にしては物を知らな過ぎるところがどうかと感じるが、日本社会の闇を糾弾できるのか気になる。下巻早く読みたい。

  • 派遣切りや派遣村を思い出した。面白い。

  • 少年が沖縄の離島から、出ていくところから物語は始まる。

    美容整形クリニック、身元不明者の再捜査、田川の妻の交通事故(代車を得る)、エコカーと謳われているが実際は燃費は悪い、などなどの話があり、主軸がはっきり見えないなと思っていたが、すべては団地で自殺と判定されたが実は他殺だったと判断され再捜査するところにつながる。
    展開は非常にゆっくりだと感じた。

    その背景には、就職氷河期で派遣、偽装請負として働かざるを得ない事情にあり、全国を渡り歩いていた仲野。
    それには、コスト削減の名の元、正社員を減らし、派遣・請負に労働をシフトさせている経営環境、
    そもそも、生産革新により、日本のものづくりは簡単にできるようになり、海外で模倣され、価格競争力で勝てず、産業自体が厳しい。海外と競争しつつ、雇用を守り、経済を維持していくにはと読みながら色々考えさせられた。田川の商店街にやってきた派遣の工藤の話は実態に沿ったものなのだろう。

    しかしトクダの社長、人材派遣の森社長、刑事の鳥居と
    他者を虐げ、うま味を味わっている人間の会話は本当に腹正しかった。
    下巻にどうなっていくか楽しみ。

  • 皆さん、自家用車を購入するとき、燃費をなさるでしょうか?

    4年ほど前、車を買い換えるとき、燃費を数値で確かめましたが、「たぶん、それだけの数値はでないだろうなあ」と. 思って購入していました。思った通り、それほどの値は出ませんが、それほど車には乗らないので、気にはなっていません。

    そんな中、この1年世界を巻き込んで世界中で燃費偽装問題が舞い上がりました。

    まずは、日本の話に絞りたいと思います。

    車を買い換えるとき1番悩んだのは、駆動機関です。クリーンディーゼル、ハイブリッド、ガソリン。気持ち的には、書いた順番で欲しかったのですが、クリーンディーゼルは内の車庫には大きすぎ、10分前後の走行が多ければ逆に燃費が悪くなることが分かり脱落。ハイブリッドは果たしてコストパフォーマンスが良いのだろうか?という疑問にぶち当たり、日々街乗りをぐるぐるしている人であれば良いのかもしれないが、内の場合バッテリー充電のためにガソリンを費やすことになりそうだということで、最終ガソリン車を選択することになりました。

    現在の新車販売の構成比はハイブリッド車が30%前後になってきていると言うことですが、世界的に見ると5%に満たないと言うことです。長距離を走るには、現在のハイブリッドのバッテリーと、モーターでは力不足となっていると言うことなのでしょう。

    さらに、海外の燃費表示では、街乗りと、高速走行の2種類が掲載されており、自分にマッチした車を選ぶことが出来るようです。

    その他のことも、海を隔てた国と比較するのも良いことだなあと新ためて思いました。

    ただし、日本に向いた指標もあり、日本でこそ生かせる機械もあるので、何もかもを海外と合わせようとするのは、それもそれで違うとは思います。

    少し、この本のストーリーとはずれていますが、私自身が知らないことで、この本を読んで知りえた情報の一部を、自身の経験と交えて紹介させて頂きました。

  • 2年前に自殺として処理された身元不明遺体が身元確認作業の中で他殺の可能性が出てきたことで、再捜査を行うなかで明らかになる非正規雇用社員の闇。格差社会が産み出した様々な問題がリアリティがあって読みごたえ充分で下巻でどうストーリーが着地していくか楽しみ。

  • 重い重い重い。とにかく重かった。

    派遣労働の闇、企業の隠ぺい体質、社会派って感じですね。
    社会派物は読むの苦手なんだけど、これは最後まで読めた。

    1枚のメモから身元を特定する田川の執念。
    秘書の女の人が最後間抜けだった感じ。

  • 読み物としてはなかなか面白かった。現在の日本の自動車産業を考えるとなぜガラパゴスと言う題名を付けたのもよくわかるが、でも少し極端すぎる気もする。実際のハイブリッドの技術はそんな簡単なものではないのではないか?しかしいずれにしても、世界はハイブリッドやジーゼルを飛び越し、電気自動車への向かうのは間違いないだろう。
    「震える牛」の方が、身近で怖い気がした。

  • 上下2巻で、読み応えのある作品だった。

    人間扱いされない派遣労働者、欠陥車隠し、トラブルの隠蔽など、日本経済、製造企業、人材派遣会社が抱える問題、そして闇が凝縮されたミステリーだ。

    警視庁継続捜査班の刑事、田川は、同期の鑑識課、木幡から身元不明遺体の身元割り出しの手伝いを頼まれる。

    その作業中、自殺として処理された男性遺体の写真から、実は、他殺体であることを見抜く。その瞬間から、長く困難な捜査が始まるのだ。

    だが、最後がなぁ~。権力を持つ人間がよってたかって、真実に蓋をする。巨悪に手が届かない。そんな構図の作品は、もう、飽き飽きなんだけどな。

    だからやっぱり、スーパーヒーローの登場を、誰しも願ってしまうんだろうな。

  • 8月-1。3.5点。
    身元不明の自殺遺体。鑑識から依頼され、身元確定の
    手伝いをする田川刑事。自殺でなく、青酸による殺害の
    疑いが。
    身元は沖縄出身の派遣労働者だった。
    被害者の身元を洗ううち、背後に大規模な策略が。

    面白い。少しずつ明らかになる被害者と周囲。
    執念の捜査が、形になっていく。

  • 身元不明の遺体がきっかけで、日本の抱える現在の病巣をも明るみに。
    腹黒いやつらがたくさん。
    そんなやつらほど、なんだかんだとうまく立ち回る。
    下巻でスッキリするか?

  • 悪い人ばっかりで読んでいて憂鬱になる。

  • 継続捜査班の田川はひょんなことから自殺として処理されていた身元不明者が偽装殺人であることに気がつく,鑑識課の相棒と綿密な聞き込み捜査を開始する

  • 自殺として処理された事件が殺人事件だったのではないかと疑問を持った刑事田川が真相を解明しようと決心するところから物語は幕を開ける。単なる警察モノの小説と思って読んでいたが、日本社会が抱える暗い側面を丁寧に説明しながら話が進んでいくことが面白い。
    自殺したと思われていた男性は、派遣労働者であり、生活に窮していた。なぜ、男性は派遣労働者にならざるを得なかったのかを刑事田川が追っていくと、日本社会が抱える矛盾に気づいていく。まさに、「ガラパゴス化」した日本経済に闇を知ることになるのである。

    興味深かった点を以下に述べる
    ①日本の派遣労働者への政策の変遷
    派遣労働者は、正規雇用よりも給料が格段に安いため、企業は正社員を派遣社員に転換していった。さらに、日本政府が派遣労働者の勤労可能業種を製造業まで拡大したことで、正社員から派遣労働者への転換に拍車がかかった。こうした背景のため、現在でも、労働者の4割が派遣労働者になってしまった。
    ②派遣労働者を請負労働者として現場に派遣する
    請負労働者とは、特定の業務を遂行するための外注業者であり、オフィスの清掃をする清掃会社や会社のネットワークインフラを整備する社外SEも、請負労働者である。こうした請負労働者は、外注費として給料を受け取るために、労災保険などの対象外となっている。
    ③ハイブリッド車
    電気とガソリンで走るハイブリッド車の燃費が悪いときがある。その大きな原因は、高速道路と普通道路での燃費の差である。ハイブリッド車は、発進と停車を繰り返すことで発生した電気を用いて車を駆動させているため、ブレーキを踏むことがない高速道路では電気が発生しない。このため、ハイブリッド車の燃費は高速道路では悪くなってしまう。
    ③エコカー減税
    エコカー減税の対象車とするために自動車メーカーは、ハイブリッド車のモーターの性能に徹底的にこだわっているが、他のパーツに関して安物を使っている。ハイブリッド車のモーターは、通常のガソリン車の2倍の容量があるため、コストが高くなる。モーターのコスト増を補うために、他の部品では軽量かつ安価な部品が使われることがある。

  • 見るべき人が見ると,一枚の写真から疑問点をあぶり出し,殺人事件とわかるんだ.田川さんの地道で細部にこだわる捜査が今回も光る.下巻で,腹黒い奴らをまとめてギャフンと言わせてほしい.それにしても派遣というのはブラックだ.

  • 聞こえのいい言葉にはぐらかされているのでは。うまいこと儲ける人たちの企みに気づけないのでは。そして気づけば抜け出せない蟻地獄に堕ちているのでは…。
    日本はこれからどうなっちゃうのかな。人を大切にする国であってほしいけどなぁ…。はぁぁ…。

  • 4.0 グローバルな競争に晒され生産コスト削減を進める企業。その煽りを受け派遣社員となり不安定な生活を強いられる労働者。日本産業界の闇をえぐる骨太ミステリー。下巻も期待大。

  • 自殺に見せかけた殺人事件。謎の数字と文字が書かれたメモ、その後に遺体が派遣労働者と判明した時、大手企業そしてブラック派遣の闇が刑事の田川には見えてきた・・・。
    企業の隠蔽や欺瞞は小説とはいえ、昨今のニュースなどと重なり今の日本ならありえなくない気がして不気味さを感じた。

  • 社会のひずみが犯罪を生むのか。弱者が辛い目にあう現実を見据えた真相が悲しい。
    絶対悪をのさばらせてはいけない。
    田川に期待して下巻へ。

  • 自殺と判断され、身元不明のままファイルに閉じられていた男性の死因について不審な点があり、殺人の捜査が始まった。

  • 警視庁捜査一課継続捜査担当の田川信一は、身元不明のままとなっている死者のリストから殺人事件の痕跡を発見する。
    不明者リスト903の男は、自殺に見せかけて都内竹の塚の団地で殺害されていた。
    遺体が発見された現場を訪れた田川は、浴槽と受け皿のわすかな隙間から『新城 も』『780816』と書かれたメモを発見する。
    竹の塚で田川が行った入念な聞き込みとメモから、不明者リスト903の男は沖縄県出身の派遣労働者・仲野定文と判明した。
    田川は、仲野の遺骨を届けるため、犯人逮捕の手掛かりを得るため、沖縄に飛ぶ。
    仲野は福岡の高専を優秀な成績で卒業しながら派遣労働者となり、日本中を転々としていた。
    田川は仲野殺害の実行犯を追いながら、コスト削減に走り非正規の人材を部品扱いする大企業、人材派遣会社の欺瞞に切り込んでいく。
    (アマゾンより引用)

    派遣の仕組みはよく分からないけど…
    相場さんの本読むと、日本ってつくづく大丈夫なんだろうかと思ってしまう…

  • 思っていたストーリーと違うが、派遣労働者の問題を良く知らなかったので。
    請負契約を個人と結ぶって、色々あるね。

全91件中 1 - 25件を表示

ガラパゴス 上を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

ガラパゴス 上を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ガラパゴス 上を本棚に「積読」で登録しているひと

ガラパゴス 上の作品紹介

現代の黙示録『震える牛』続編!

警視庁捜査一課継続捜査担当の田川信一は、身元不明のままとなっている死者のリストから殺人事件の痕跡を発見する。不明者リスト902の男は、自殺に見せかけて都内竹の塚の団地で殺害されていた。
遺体が発見された現場を訪れた田川は、浴槽と受け皿のわすかな隙間から『新城 も』『780816』と書かれたメモを発見する。竹の塚で田川が行った入念な聞き込みとメモから、不明者リスト902の男は沖縄県出身の派遣労働者・仲野定文と判明した。田川は、仲野の遺骨を届けるため、犯人逮捕の手掛かりを得るため、沖縄に飛ぶ。
仲野は福岡の高専を優秀な成績で卒業しながら派遣労働者となり、日本中を転々としていた。田川は仲野殺害の実行犯を追いながら、コスト削減に走り非正規の人材を部品扱いする大企業、人材派遣会社の欺瞞に切り込んでいく。

【編集担当からのおすすめ情報】
ハイブリッドカーは、本当にエコカーなのか?
日本の家電メーカーはなぜ凋落したのか?
ガラパゴス化した現代日本の矛盾をえぐり出す、
危険きわまりないミステリ-!

ガラパゴス 上のKindle版

ツイートする