ガラパゴス (上)

著者 :
  • 小学館
3.97
  • (78)
  • (164)
  • (77)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 838
感想 : 111
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864329

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 初読みの作家さん。
    リアルな社会背景を軸に様々な角度から登場人物があり、それぞれに謎めいている。
    何となく今後の展開は示唆されているものの芯の謎は残っているので興味をひきながら下巻に続く。

  • 評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    ハイブリッドカーは、本当にエコカーなのか?日本の家電メーカーは、なぜ凋落したのか?メモ魔の窓際刑事、再臨場!警察小説史上、最も最酷で哀しい殺人動機。ガラパゴス化した日本社会の矛盾を暴露する、危険極まりないミステリー。

    刑事もの+池井戸ものを足したようなストーリー。田川刑事、頑張れと応援したくなる・・・期待大で下巻へ続く

  • 相場英雄さん、震える牛あたりから気になりつつも、初読み m(_ _)m
    真山仁系といいましょうか、社会派ミステリー
    ある意味、マジで怖いやつ。

    警視庁一課といいつつも、窓際だよね〜という継続捜査班の田川は、鑑識に移ったばかりで慣れない木幡に頼み込まれて、身元不明の死亡者の捜査に関わっていく。

    草加の古いアパートで、自殺に偽装されて殺された若い男。
    地味な鑑取りを続けるうちに、宮古島出身の真面目で優秀な男性の哀しい身の上が見えてくる。
    その背後には、劣悪な派遣労働の実態。

    一方で、犯人サイドの描写も並行して進む。
    中堅自動車メーカー、派遣会社、そして警察内部の ...

    ブラック企業、派遣労働、そのあたりはふむふむだったがエコカーの嘘のくだり、えーーっそうなの?そうだったの??
    VWの燃費偽装が露呈したのは、この本の出版前。
    気になる、気になるわぁ〜〜
    なんたって、ガラパゴス、だよ?

    下巻になだれこむ〜〜

  • 派遣切りや派遣村を思い出した。面白い。

  • 面白いなぁ。日本という国の歪みが、確実に生まれて来ている。
    警視庁捜査一課継続捜査担当の田川という刑事、緻密な捜査。
    そして、現場で、追求して行く姿勢。疑問に思ったことを
    次々に、解き明かして行く。
    エコカーって言っているけど、本当にエコ?
    派遣社員の実態と請負業者の実態に迫って行く。
    日本が、どうして 不正を平気で行うようになったのか
    が、ぼんやりと見えてくるのだ。
    価格競争に陥ることで、正社員のリストラ、派遣、そして 請負
    部品以下の人間の扱いに、唖然としながら、
    名前のなかった男の名前を探し、そして、犯人を追い詰めて行く。
    田川は、犯人だけでなく、日本の歪みを突き止めようとする。
    ナイスガイである。

  • 身元不明で自殺で処理された遺体が、実は殺人事件の被害者だったと気づいた刑事が、被害者の足跡を追ううちに・・・という警察小説ではあるが、主人公の刑事の目を通して「派遣という働き方の暗部」が浮かび上がる。政府がいかにも情報をコントロールしていそうなクローズアップ現代的なものを見るより、こちらのほうがわかりやすい。後編に期待。

  • お~!「震える牛」の著者だったのね。
    って、読んで気づきました。

    お宮入り寸前の事件を扱う捜査一課継続調査班の田川信一。昔なじみの木幡(一課鑑識課身元不明相談室)に不明者捜索のヘルプを頼まれる。
    ファイルの中で見つけたのは自殺と判断された若者の事件。不審な点を見つけた田川は現場を洗い直すと排水溝に暗号のような数字を書かれた紙きれを見つけ…。
    正社員になれなかった非正規雇用労働者、登録人材をゴミのように扱う派遣会社、そして不正を隠そうとする自動車会社…様々な人の思惑が入り混じって起こった事件…果たしてこの事件の真相は…。

    てな話です。

    非正規雇用労働の闇がリアル。
    一度落ちてしまったら抜け出せない貧困のループの描写が「明日は我が身」と思うような恐ろしさを感じる小説。

    続きが楽しみ。

  • 自動車メーカーのこと、派遣労働者のこと、目を背けてはならない事実をこの作家さんは訴えるように書いてる。今から下巻へ。夢中で読んだ。

  • 緩やかに始まり、少しずつストーリーが展開していく。行方不明者の身元確認作業と自動車事故。
    パラレルに展開する物語は徐々に近づいていく。
    面白い社会派ミステリ。

  • 派遣の人の苦しみが伝わりました。最初でつまづくと挽回できないこの国が嫌になります。

著者プロフィール

1967年、新潟県生まれ。専門学校卒業後、時事通信社へ。経済部記者を務める。2005年『デフォルト 債務不履行』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞しデビュー。『震える牛』がベストセラーに。『血の轍』『ガラパゴス(上・下)』『不発弾』『トップリーグ』他、映像化作品多数。主な著書に『ファンクション7』『偽金 フェイクマネー』『復讐の血』『共震』『アンダークラス』『Exit イグジット』『レッドネック』『マンモスの抜け殻』『覇王の轍』がある。

「2023年 『心眼』 で使われていた紹介文から引用しています。」

相場英雄の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
西 加奈子
又吉 直樹
高野 和明
塩田 武士
朝井リョウ
原田 マハ
東野 圭吾
ピエール ルメー...
今村 昌弘
三浦 しをん
池井戸 潤
村田 沙耶香
奥田 英朗
西 加奈子
柚月 裕子
柚月裕子
東野 圭吾
塩田 武士
辻村 深月
米澤 穂信
相場 英雄
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×