- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093864329
感想・レビュー・書評
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派遣切りや派遣村を思い出した。面白い。
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面白いなぁ。日本という国の歪みが、確実に生まれて来ている。
警視庁捜査一課継続捜査担当の田川という刑事、緻密な捜査。
そして、現場で、追求して行く姿勢。疑問に思ったことを
次々に、解き明かして行く。
エコカーって言っているけど、本当にエコ?
派遣社員の実態と請負業者の実態に迫って行く。
日本が、どうして 不正を平気で行うようになったのか
が、ぼんやりと見えてくるのだ。
価格競争に陥ることで、正社員のリストラ、派遣、そして 請負
部品以下の人間の扱いに、唖然としながら、
名前のなかった男の名前を探し、そして、犯人を追い詰めて行く。
田川は、犯人だけでなく、日本の歪みを突き止めようとする。
ナイスガイである。 -
身元不明で自殺で処理された遺体が、実は殺人事件の被害者だったと気づいた刑事が、被害者の足跡を追ううちに・・・という警察小説ではあるが、主人公の刑事の目を通して「派遣という働き方の暗部」が浮かび上がる。政府がいかにも情報をコントロールしていそうなクローズアップ現代的なものを見るより、こちらのほうがわかりやすい。後編に期待。
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お~!「震える牛」の著者だったのね。
って、読んで気づきました。
お宮入り寸前の事件を扱う捜査一課継続調査班の田川信一。昔なじみの木幡(一課鑑識課身元不明相談室)に不明者捜索のヘルプを頼まれる。
ファイルの中で見つけたのは自殺と判断された若者の事件。不審な点を見つけた田川は現場を洗い直すと排水溝に暗号のような数字を書かれた紙きれを見つけ…。
正社員になれなかった非正規雇用労働者、登録人材をゴミのように扱う派遣会社、そして不正を隠そうとする自動車会社…様々な人の思惑が入り混じって起こった事件…果たしてこの事件の真相は…。
てな話です。
非正規雇用労働の闇がリアル。
一度落ちてしまったら抜け出せない貧困のループの描写が「明日は我が身」と思うような恐ろしさを感じる小説。
続きが楽しみ。 -
自動車メーカーのこと、派遣労働者のこと、目を背けてはならない事実をこの作家さんは訴えるように書いてる。今から下巻へ。夢中で読んだ。
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緩やかに始まり、少しずつストーリーが展開していく。行方不明者の身元確認作業と自動車事故。
パラレルに展開する物語は徐々に近づいていく。
面白い社会派ミステリ。 -
派遣の人の苦しみが伝わりました。最初でつまづくと挽回できないこの国が嫌になります。